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クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 17話

"キーンコーンカーンコーン"


○○:よしっ。今日はこれぐらいで終わろっか。


下校時間を知らせる為に鳴るチャイム。


山下:疲れたぁ…


○○:ずっと集中して頑張ってたもんね。


山下:賀喜くんの教え方も上手でいつもよりすんなり頭に入ってきたからね。


○○:なら良かったよ。
それと時間も遅いし家まで送るよ。


山下:いいよいいよ?わざわざこんな時間まで教えてくれたのに送ってもらうなんて申し訳ないし…


○○:別に途中まで一緒だしそれにそんな距離も遠くないから平気だよ。
それにもし何かあったら困るしさ?


山下:ん〜…ならお言葉に甘えちゃおっかな。


○○:うん。任せといて。


そして2人は荷物をまとめ学校を出ていく。


その帰り道


○○:テストまで1週間だけど大丈夫そう?


山下:今日の感じでいけたら多分大丈夫かなぁ?
まぁ自信なくても賀喜くんが居るからいける気しかしないけどね。


○○:そっか。


山下:そういう賀喜くんは?


○○:俺も多分大丈夫だよ。赤点なんてそうそう取る事ないし。


山下:やっぱちょいちょいバカにしてるよね?


○○:そんなこと無いって。
それにあんだけ頑張ってたんだから絶対大丈夫。


山下:…なんか賀喜くんが大丈夫って言うと安心できるなぁ。


山下は嬉しそうに小さく呟く。


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


それから山下の家に着く。


山下:賀喜くん遅くまでありがとね?


○○:ううん。大丈夫。
それじゃまた明日ね。


と背を向け帰ろうとすると


山母:あら?美月帰ってたの?


山下:お母さんただいま。今帰ってきたとこ。


玄関のドアが開き中から山下の母が出てくる。


山母:そちらの子は?


○○:山下さんのクラスメイトの賀喜○○って言います。


山下:さっきまで学校で一緒にお勉強してて時間も遅いからって送ってくれたの。


山母:そうだったのね。もし良かったらご飯食べてく?


○○:そんな急に申し訳ないので…


山母:それに美月の学校の事とかも聞きたいしどうぞ?


○○:…ならお邪魔しますね。


と○○は山下の家へ入っていく。


山母:賀喜くんだっけ?苦手なものとかある?


○○:いえ、大丈夫ですよ。


山母:じゃあすぐ用意するから待ってね。


そういい山下の母はキッチンへ向かう。


なんか最近女子の家に来る機会多いな…全然慣れないけど…


なんて事を考えながら控えめにソファに座っていると


山下:賀喜くん緊張してる?


○○:へっ?


山下:なんかさっきと様子違うけど大丈夫?


○○:あぁ…大丈夫だよ…ただ女の子の家にそんな来る事も無いからちょっと落ち着かないけど…


山下:そっかぁ。けどここは自分のお家みたいにくつろいで大丈夫だよ。


○○:ありがと…


それから少しすると


山母:ご飯出来たわよ。


山下:だって!行こ!


2人はソファからダイニングテーブルの椅子に座る。


山母:美波ちゃん達以外でお友達来るの初めてだから頑張っちゃった笑


○○:すご…


机に並べられた彩り鮮やかな晩ご飯。


山下:お母さんの料理はハズレないから安心していいよ。


○○:いや…こんな美味しそうなご飯滅多に見れないですよ…


山母:ささっ、食べて食べて?


○○:すいません…いただきます…


と○○はゆっくり口へ運ぶ。


山母:どう?


○○:ん!美味い!
このハンバーグも柔らかいし中から肉汁溢れてめっちゃいいです!


山下:でしょ?私もお母さんのハンバーグ大好きなんだよね笑


○○:こんな美味しいもの毎日食べれる山下さんが羨ましいです…笑


山母:ならいつでもいらっしゃい?
美月のお友達なら大歓迎よ?


山下:うんうん!私もいいと思う!


○○:なら時々で…


山母:それでさ?美月は学校ではどう?勉強とか遅れてない?


○○:今日一緒にテスト勉強してたんですけど、多分今の感じなら大丈夫かなぁとは思いますよ。


山母:なら良かったわ。
あとはお友達もちゃんといる?


○○:はい。クラスメイトと仲良くしてますし結構居るんじゃないですか?


山母:この子あんまり学校の事話してくれなくてね。


○○:そうなんですか?


山下:だって話す程の事なんてあんまり無いし?
それに平凡に学校生活送れたらそれが1番じゃない?


山母:確かにその言い分も分かるけど親としては色々心配なのよ?


山下:大丈夫大丈夫。お母さんは心配し過ぎなんだって。
それに今だって賀喜君のこと連れてきたんだしちゃんとお友達が居る証明になってるでしょ?


山母:まぁ…それもそうね。
賀喜くんもこれからも美月と仲良くしてあげてね?


○○:もちろんですよ。俺なんかで良ければ…


山下:やっぱ賀喜くんって自分に自信ないよね?


○○:そんな事無いよ…多分…


山下:ううん。あるよ。
もっと胸張って学校生活送りな?じゃないと楽しいものも楽しめないよ?


○○:…分かってるよ。


山下:それに賀喜くんは1人じゃないんだからさ?


山母:あら?美月もいい事言えるようになったのね?


山下:ちょっとお母さん!?いい雰囲気になってたじゃん!?


山下:…山下さんありがとね。俺はいい友達持てたよ。


○○は2人に聞こえない小さい声で呟いた。


そして晩ご飯も食べ終え


○○:俺そろそろ帰りますね。


山母:もう帰るの?


○○:明日も学校ですし。それに長居しすぎても申し訳ないので。


山下:じゃあ私玄関まで送るよ。


と○○がカバンを持ち玄関のドアを開けると


"ザーザーザー"


外はつい先程までとは変わり豪雨。


○○:うわっ…マジかよ…


山下:これはすごい雨だね。


○○:仕方ない…走って帰るか…


そう1つ気合いを入れる○○。


すると


山下:ねっ…ねぇ…


○○:ん?


山下:もし良かったらうち泊まっていかない…?



To Be Continued

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