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委員長に恋は難しい 10話

白石:それと今日は少し前に話したけど"クラスマッチ"があるからこの後準備して体育館に移動するようにね〜!



○○:クラスマッチとか聞いてねぇよ…



山下:だって言ったら絶対来ないじゃん?



○○:めんどくせぇ事は嫌いだし。



白石:それと賀喜君はこの後来てくれる?
他の子は遅れないように〜。



HRも終わり白石先生に連れていかれる○○。



場所は屋上。



○○:ここ立ち入り禁止じゃないんですか。



白石:教師が居る時は別よ。



○○:で、何の用ですか?



白石:しばらく学校に来なかったことも、梅ちゃんの事も聞くつもりは無いよ。



○○:じゃあなんですか?



白石:どうして梅ちゃんが賀喜君の事気にかけてるか分かる?



○○:どうせ委員長とかだからでしょ。



白石:そうよ。



○○:正義感あるのはいいですけど、先生も知ってるように俺と関わったせいで…



白石:梅ちゃんはね、他の子も賀喜君も対等に見てるの。



○○:…



白石:きっと今までは軽蔑されたり嫌な事も沢山されたかもしれない。
それでも梅ちゃんは絶対そんな事しないし、賀喜君の事を助けたい気持ちもあるんだと思う。



○○:そんなことわかんないですよ。



白石:ううん。分かるよ。



○○:その根拠は?



白石:私も梅ちゃんも同じだからだよ。



○○:同じ?



白石:私はね教師になった時から決めてることがあるの。



○○:…



白石:絶対に私の教え子は誰1人置いてけぼりにしない。
何があってもその子に寄り添って守る。
この思いを梅ちゃんも持ってるの。だから私と同じなの。



○○:…よく俺なんかにそんな事言えますね。
今までそんなこと言ってきた教師なんて居なかったのに。



白石:居なかっただけでちゃんと賀喜君を見てくれる先生も居るよ。



白石先生は優しく微笑みながら告げる。



○○:いつか後悔しますよ。



白石:教師としての務めを果たして後悔するなら本望よ。



○○:…そうですか。



白石:って事で話は終わり!
賀喜君も遅れずに体育館行きなよ?



○○:それなんですけどクラスマッチって何するんですか?



白石:男女混合でバスケだよ。



○○:バスケか。めんどくせぇな。



白石:そんな事言わないの。やってみたら案外面白いかもよ?



○○:まっ適当にサボりながらやるか。



小さく呟き屋上を出ていく。



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



しばらくし



山下:おっ!○○ちゃんと来たね!



○○:めんどくせぇけどな。



"ちっ…あいつも居るのかよ…"



梅澤:クラスマッチ何するか聞いてる?



○○:バスケだろ。さっき聞いた。



山下:○○期待してるからね!



梅澤:賀喜君ってバスケ得意なの?



○○:全く。



山下:○○は運動神経抜群だよ!



○○:辞めろ。俺は適当にサボりたいんだよ。



山下:えっ?サボれると思ってるの?
誰よりも動き回ってもらうけど。



○○:程々にしろ。最近は体力ねぇから。



山下:でも喧嘩出来るなら問題ないよね!



○○:…



盛り上がる○○達。



しかし




"なんであんな奴と山下さん達が仲良さそうにしてんだよ…"



"いっその事痛い目みさせるか。"



"けど大丈夫か?もし手出されたらどうすんだよ?"



"そうなりゃ向こうが圧倒的に悪くなるし大丈夫だろ。お前も気に食わねぇだろ?"



"まぁそうだけどよぉ…"



"とりあえず全員であいつ潰すぞ。"




こちらも嫌な盛り上がり方をしていた。



教師:全員静かに。
これよりクラスマッチの開会式を始める。礼。



マイク越しに響く開会式の合図。



教師:ではまずルール説明から始める。



1、チームは男女混合でスタメンは6人。割合は自由。



2、各学年同士での試合でトーナメント戦。



3、決勝のみ前後半15分。決勝以外は前後半10分。



4、交代は自由。



教師:以上でルール説明を終えるが質問がある生徒は?居なければ今からウォーミングアップを始めて30分後試合開始。



と開会式も終わり



白石:皆うちのクラスは初戦2組とだから準備しといてね。



山下:はぁい!梅と○○パスしよ!



○○:断る。



山下:なんでよ!ちゃんと準備しなきゃだよ?



○○:本気でやるつもり無いし。



そういいどこかへ向かう○○。



そこに



"おい。"



○○:なんだよ?



男子生徒が○○を描こう。



"後で覚えとけよ。"



そう捨て台詞を吐き睨みつけ去っていく。



○○:なんだアイツら?
まぁいいか。外の空気でも吸いに行くか。



と体育館の外に設置されたベンチへ向かうと



○○:げっ…



飛鳥:うわっ…クソヤンキー…




既にくつろいでいた飛鳥。



○○:こんなとこで何してんだよ。



飛鳥:外の空気吸ってただけ。
あんたこそ何しに来たのよ。



○○:俺も空気吸いに来ただけだよ。



飛鳥:けどすぐ試合でしょ。早く戻りなよ。



○○:まだ時間あるし。それにあんたも試合あんだろ。



飛鳥:私出るつもりないから。



○○:もしかして運動苦手とか?



飛鳥:別にそんなんじゃないし。



○○:じゃあサボらずに出ろよ。



飛鳥:どうせサボりに来たあんたに言われたくない。



すると



山下:○○〜!そろそろ始まるから集まって〜!



飛鳥:ほら、呼ばれてるよ。



○○:ちっ…めんどくせぇ…



○○は舌打ちしながら体育館の中へ戻って行った。



To Be Continued

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