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クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 51話

しばらく経ったある日。



○○:よしっ。着替えも全部入れたし財布もスマホもある。大丈夫だな。



キャリーケースを持ちソワソワした様子の○○。



さくら:あれ?お兄どこか行くの?



○○:今日美月と旅行の日だからな。



さくら:そういえば今日だっけ。
どう?楽しみ?



○○:まぁ温泉旅行のも、付き合ってから2人で出かけるのも初めてだから楽しみでもあるしちょっと緊張もしてるかな。



さくら:そっか。けどせっかくの機会だし楽しんできてね。



○○:ありがとな。
ちゃんとお土産も買って帰るから期待しとけよ?



さくら:分かった。それじゃ行ってらっしゃい。



○○:おう。行ってくるな。



○○はさくらにそう告げキャリーケースを持ち家を出ていく。



さくら:それじゃはるちゃんもまだ寝てるし私も2度寝しよっかな。



〜〜



〜〜



〜〜



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〜〜



〜〜



山下:メイクもよしっ。服装も大丈夫…だよね…?



鏡の前で最後の身支度中の山下。



山下:お母さ〜ん!ちょっと来て〜!



山母:どうしたの?



山下:服変じゃないよね?



山母:大丈夫だと思うけど。
そんなに心配なの?



山下:そりゃまぁ…彼氏にはいつでも可愛く見られたいし…



山母:いいわねぇその純粋な感じ!
お母さん好きよ!



山下:もう…からかわないでよ…!



山母:ごめんごめん笑
けど全然変じゃないしいつも通り可愛いわよ。



山下:なら良かった…



山母:それじゃ駅まで送ってあげるから荷物持って。



山下:いいの?



山母:もちろんよ。



山下:お母さんありがと。



と山下は荷物を持ち車へ乗り込み駅へ向かう。



山母:どう?楽しみ?



山下:楽しみだよ。初めてのデートが温泉旅行でちょっと緊張するけど…笑



○○と同じような事を話す山下。



山母:お金は足りる?もし足りないなら少し渡そうか?



山下:大丈夫だよ。



山母:そう?お土産とか気にしないで思う存分楽しんで来なさいね?



山下:うん。お母さんありがと。



そして無事駅に着く。



山下:それじゃお母さん行ってくるね。



山母:楽しんできてね〜。



と見送られ



山下:○○くんどこだろ?



駅の中へ入り○○を探すと



○○:…



視線をスマホに落とす○○の姿。



山下:あっ!居た!



山下は嬉しそうにしながら小走りで駆け寄っていく。



山下:○○くんおはよ!



○○:ん?って美月か。おはよ。



山下:もしかして待たせちゃった?



○○:いや、俺も今来たとこだよ。



山下:そっか。



○○:あっあとこれ。



○○は財布から新幹線の切符を取り出す。



山下:えっ?



○○:今日の旅行は美月のお母さんのおかげだし、ちょっとしたお礼ってわけじゃないけどこれぐらいはさせてよ?



山下:でも…



○○:それに初めてのデート記念として受け取ってよ?



山下:○○くん…ありがと…



山下は切符を受け取ると



山下:やっぱり○○くんが彼氏で良かったな。



嬉しそうに微笑む。



…可愛い。



○○:それじゃちょっと早いけど行こっか。



山下:そうだね。



と2人は改札を通り新幹線乗り場へ向かう。



山下:○○くんはさ、昨日寝れた?



○○:ん〜…実はあんまり寝れてないんだよね。



山下:どうして?



○○:なんか楽しみ過ぎてさ…笑



山下:ふふっ、そうなんだ笑



○○:そういう美月は?



山下:私は…まぁ…



○○:その反応寝れなかったやつじゃん笑



山下:だって初めてのデートで緊張してたんだから仕方ないもん…!




…うん。可愛い。



山下:ちょっと…黙ってないでなにか言ってよ…?



○○:いや、可愛いなぁと思ってさ。



山下:可愛い…///



○○:どうした?



山下:ううん…なんでもないよ…(そんなさりげなくなんてずるいよ…)




そしてそこに新幹線が到着する。



○○:えっと…俺らの席は…あそこか。



と自分達の座席を確認し荷物を荷物置き場に置き座る。



○○:なんか新幹線ってワクワクするよね。



山下:あんまり乗る機会も無いもんね。



○○:最後に乗ったのいつだろ?



山下:中学校の時修学旅行で乗ってないの?



○○:あぁ…俺行ってないんだよね。



山下:そうなの?



○○:金も無かったし、友達も居なかったからさ。



山下:そっか。



○○:まぁ別に後悔してないし今が楽しいからそれでいいんだけどさ。



山下:○○くんって大人っぽいとこあるよね。



○○:そう?



山下:だって中学校の頃から今みたいな生活してて文句言わないどころか、全然大変そうなとこ見せないじゃん?



○○:まぁ…なんか恥ずかしいし…



山下:けどさ…これからは少しでもいいから私に頼って欲しいなぁ…って言ってみたり…?




山下はどこか照れくさそうに話す。



○○:ありがとね。けど美月は俺と居てくれるだけで幸せだし頼りになるからこれからもよろしくな?



山下:うん…!



そして2人を乗せた新幹線が動き始めた。



To Be Continued

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