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クラスのマドンナ達に狙われてるようです 4話

久保:じゃあさくはミステリー系結構読むんだ?


さくら:The恋愛っていうのも好きだけどやっぱミステリー系が好きかなぁ。


山下:かっきーって笑顔も可愛いよね!


遥香:そんなそんな…美月さんの方が綺麗ですよ…///


帰り道


既に想像以上に距離が縮まっていた女子陣。


○○:遥香達があんな感じで話してるの久しぶりに見たな。


後ろから微笑ましそうに見つめる○○。


梅澤:お家だと違うの?


○○:…正直あんまり家に居られること無いから。


梅澤:どうして?


○○:それは…まぁ…バイトとか色々やってるから…


梅澤:そんなお家に居られないぐらい忙しいの?


○○:結構金も必要だし…


梅澤:お金ってご両親が何とかしてくれるんじゃないの?


○○:…これ誰にも言わないで欲しいんだけどさ…俺ん家親居ないんだよね…


梅澤:えっ?


○○:俺が中学に上がる頃に出ていってさ…


梅澤:それは…なんと言っていいのか…


○○:まっでも問題なく生活は出来てるから大丈夫だよ。
2人には色々我慢させちゃってるとこもあるけど…


梅澤:そうなんだ…


○○:なんで梅澤さんが暗くなってんの?


梅澤:だって全然そんな素振り見せなかったし…


○○:そんなの見せるもんじゃないし、見せたとこでアイツらからのは余計いじめひどくなるだけだし。


梅澤:…


○○:けどこれでわかったでしょ?まだ遥香達はいいよ。けど俺とは仲良くしない方がいい。


梅澤は言い返す言葉を見つけられずに居た。


すると


山下:2人とも〜?何話してるの〜?


気づけば空いた4人との距離。


○○:なんでもないよ。今行く。


○○はそう返し歩くスピードを上げると


梅澤:待って…


服の裾をつままれる。


○○:なに?


梅澤:確かにご両親が居なくて大変な気持ちは分かるよ。
でもだからってせっかく仲良くなれたのにやっぱり離れるなんてしたくない。


○○:梅澤さん…


梅澤:私に出来ることはあんまり無いかもしれない…けど何か手伝わせてくれないかな…?



○○:何かって言われても…


さくら:なら服貸してくれませんか?


○○:へっ?


突然聞こえてくるさくらの声。


さくら:私達宿泊学習で持って行ける服あんまりないし梅澤さんの貸して貰えたら助かります。


○○:さくら…久保さん達は…?


さくら:そこの曲がり角で別れたよ。
それにお母さんたちの事話したんでしょ?


○○:まぁ…


さくら:それはどうして?


○○:…


さくら:きっとお兄も梅澤さん達とお友達になれて嬉しいからだと思うよ。


○○:でも結局人は…


さくら:離れるなら今の話聞いて離れるよ。
けど梅澤さんは違ったよ?私達の力になってくれようとした。そうでしょ?



○○:…


さくら:だったら素直にして欲しいこと言おうよ?


遥香:そうだよ。お兄ちゃんが1人で抱え込む必要なんて全く無いんだから。


○○:2人とも…


梅澤:改めて聞くけど…私に何か手伝えること無い…?


○○:…さくら達に色々貸してあげて欲しい。


梅澤:わかった…!なら当日2人の分持ってくね?


さくら:はい!ありがとうございます!


梅澤:けどサイズとか少し大きいかもしれないけど大丈夫?


さくら:大丈夫です!私ダボッとした服の方が好きなので!


梅澤:じゃあもう着なくなった私のおさがりも一緒に持ってくね!


さくら:やったぁ!


…さくら達が喜んでるならいいか。


○○:2人ともちょっと梅澤さんと話すことあるから先帰ってて。


さくら:うん!


遥香:早く帰ってきてよ?


○○:分かってる。


○○はそう言うと2人を見送る。


○○:なんかダサいとこ見せちゃったね…


梅澤:そんな事ないよ。お兄ちゃん思いのいい妹さん達じゃん。


○○:本当はあんな事言わせちゃダメなんだろうけどさ…


梅澤:で、賀喜くんは私達の事お友達と思ってるって信じていいんだよね?


○○:…うん。大丈夫だよ。


梅澤:それなら良かった。


梅澤は○○の隣で嬉しそうに微笑む。


○○:えっ?


梅澤:あれだけ言われてもお友達じゃないっていわれたらどうしようって思ったからさ?


○○:流石にそこまで馬鹿じゃないよ。
それにさくら達の事もあるんだし。


梅澤:じゃあさく達が居なかったら仲良くしないって事?


○○:別にそういう訳じゃないよ。


梅澤:とりあえず何か困ったらなんでも相談してよ?
出来る事ならできる限り手伝うしさ?


○○:ありがとね。それと山下さん達にもいつかは俺の口から直接言うけど梅澤さんからも伝えといてくれると助かるかも。


梅澤:任せといて。


○○:ありがと。それじゃ気をつけて帰ってね。


梅澤:うん。賀喜くんもまた明日ね。


と2人は別れそれぞれの道を歩き始める。


To Be Continued