クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 18話
山下:もし良かったら…うち泊まっていかない…?
豪雨の中しっかりと耳に入ってきた山下の言葉。
○○:えっ…?
山下:その…この雨の中帰って風邪引いても大変だし…それに私の事送ったから雨も降ってきちゃったわけだしさ…
○○:でも…
2人が玄関で話していると
山母:美月どうしたの?
山下:雨が酷いから今日賀喜くん泊まらせようと思ったんだけどダメ?
山母:あら、ほんとね。
でも空いてるお部屋無いわよ?
山下:それなら私のお部屋で一緒に寝るから大丈夫。
ん?
山母:そう?美月がいいなら私は大丈夫よ。
んん?
山下:良かった。それじゃ賀喜くん着いてきて?
んんん?
○○:山下さんちょっと待って…?
山下:どしたの?
○○:なんかすごい展開になってる気がするんだけど…
山下:さっきも言ったけどこの雨の中帰ったら風邪引いちゃうかもだしさ?
○○:そこはまだ理解出来るよ…でも同じ部屋って言ったよね…?
山下:うん。他に空いてるお部屋無いし。
○○:リビングが…
山下:だってリビングで寝たら体痛めちゃうじゃん?
それにただのお泊まりだよ?
そうか…ただのお泊まりか…なんてならね
ぇよ!
○○:そろそろ山下さんは俺が寝る事に抵抗ないの…?
山下:うん。他の子なら嫌だけど賀喜くんなら大丈夫。
○○:そう言われると嬉しい気もするけど…
山下:とりあえず遅くなったらあれだし入って入って。
と半ば無理やりもう一度家の中へ連れ込まれる○○。
山下:お風呂どうする?先に入る?
○○:…なら先に…
山下:はぁい。あと服は私の服でもいい?
○○:いいけどサイズとかは…?
山下:私お家だと結構ダボッとした服着ることが多いから多分大丈夫だと思う。
○○:ならお願いするよ…
山下:うん!
そして○○は浴室へ、山下は服を取りに部屋へ向かう。
○○:なんかすごい事なってきたな…
勉強教えるだけがまさか家に泊まるなんて全く想像もしてなかったな…
その頃
山下:勢いで泊めるって言っちゃったけどどうしよ…
変な物は無いし…下着とかも全部下だから大丈夫…でも…
"賀喜くんの事が…"好き"…かも…"
頭に流れるあの時の自分の言葉。
山下:けど賀喜くんはあんま気にしてない様子だったし…いや…あえて気にしなかったのかも…うぅ…どうしよ…変に緊張してきちゃった…
すると
"コンコン"
外からノックされるドア。
山母:美月〜?早く賀喜くんに服持ってってあげなさいよ?
山下:分かってる…
そして適当に服を手に取り部屋を出る。
山母:美月。
山下:なに…?
山母:あんたなら大丈夫。頑張んなさいよ。
山下:何を…
山母:そんなの言わなくても自分が分かってるでしょ?
まっ焦っても無駄だから慎重にね。
山下:…うん…
山母:さっ、早く持ってってあげな?
山下:うん…
山下はうっすら頬を赤く染め浴室へ降りていき
山下:賀喜くん…服置いとくね…
○○:ん、ありがと。
服だけ起き再び部屋へ戻る。
山下:大丈夫…何も無い…何も無いし賀喜くんはただのお友達…そう…ただのお友達だもんね…
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〜〜
それからしばらくし
"コンコン"
山下:ん?
○○:俺だけど…部屋合ってる…?
山下:あっ…うん…大丈夫…
○○:じゃあお邪魔します…
○○は山下の部屋である事を確認しドアを開ける。
○○:お風呂まで貸してくれてありがとね。
山下:ううん…大丈夫だよ…ってえっ…?
山下は入ってきた○○を見るやいなや驚いた表情を浮かべる。
それもそのはず、普段は髪で隠れている目元もお風呂上がりということもありしっかりと見え、まるで俳優にも負けず劣らずの美貌だからだ。
○○:なんか付いてる?
山下:あっ…いや…(賀喜くんってあんなかっこよかったの…?全然普段と違いすぎるんだけど…)
そんな事を思いながら山下は○○から視線をずらす。
○○:そういや遥香達に連絡してなかったな。
ちょっと電話してもいい?
山下:うっ…うん…
○○:ありがとね。
そして○○は遥香に電話をかける。
遥香:もしもし?お兄ちゃん?いつ帰ってくるの?
○○:もしもし。悪い、学校で山下さんと勉強してて家まで送ったのはいいんだけど雨が強すぎて帰れなくなって泊まらせてもらう事になったんだよ。
遥香:そうなの?
○○:連絡遅くなってごめんな。
遥香:それは大丈夫だけど…
○○:とりあえず明日は帰るから。
悪いけどよろしく頼むな。
遥香:うん。くれぐれも美月さんに迷惑かけないようにね。
○○:分かってる。そんじゃまた明日な。
遥香:うん。おやすみ。
そして切られる電話。
山下:もう終わったの…?
○○:はい。だいたい遥香達とはこれぐらいだよ。
山下:そっか…それじゃ私もお風呂行ってくるね…
○○:ゆっくり疲れ取ってね。
山下:ありがと…
そう返し山下も浴室へ向かう。
山下:ずるいよ…いつも隠してるのに本当はかっこいいとか…でも賀喜くんの素顔知ってるの私だけなんだよね…へへっ…嬉しいなぁ…
そう呟く山下の顔はまるで"恋する乙女"そのものだった。
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それからしばらくし
山下:お待たせ…
○○:おかえり。
山下:寝る場所だけどどうする…?
○○:さっきお母さんが布団持ってきてくれたから床に引いて寝るよ。
山下:なら大丈夫だね。(もう1回顔見れるかと思ったのにもう隠してる…)
○○:そんじゃそろそろ時間も遅くなってきたし寝よっか。
山下:そうだね…
そして2人はそれぞれの布団の中へ消えていった。
To Be Continued