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クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 41話

あれから月日も進み、恭弥は親の転勤というていで学校を去り、早川の父親の力で関わっていた人間全て刑務所へ送られ平凡が返ってきていた。



そんなある日の学校。



飛鳥:皆席ついて〜。



いつものように教室へ入ってくる飛鳥先生。



飛鳥:休みは居ないね。
それじゃホームルーム始めるけど、来月"文化祭"があります。



久保:そういえばもうそんな時期だね。



飛鳥:そこで実行委員を…



"俺やります!"



"なんでお前がやんの?"



"だって体育祭の時は山下さんだったろ?なら今度は久保さんか梅澤さんになりそうじゃん?"



飛鳥:申し訳ないけどこっちで既に決めてるから。
賀喜と梅澤、前出てきて。



梅澤:私達ですか?



飛鳥:そう。時間ないから早く。



梅澤:わかりました。賀喜くん行こ?



○○:あっ…あぁ…



と○○達は席を立ち前へ出ていく。



飛鳥:決めるのはクラスの出し物と、準備にかかる費用ね。



梅澤:じゃあまずうちのクラスの出し物だけど何か候補ある人?



"メイドカフェとかどうですか?"



"もちろんメイド服着てだよな?"



"やばっ…想像しただけでニヤけるわ…"



と盛り上がる男子生徒と



"女子がメイド服着るなら男子もそれなりにやるんだよね?"



"まさか女子だけやらせるなんてダサいことしないよね?"



と反抗する女子生徒。



"えっと…"



"なら俺らスーツ着て執事やるから女子はメイドな?"



"ほんとに言ってる?"



"もちろん。それなら文句無いだろ?"



"…それなら仕方ないか…"



"よっしゃ!!"



梅澤:じゃあうちのクラスはメイドカフェでいい?



"大丈夫です!"



梅澤:それじゃ次に予算だけど、メイド服とスーツは…



"多分手作りなら安く済むよね?"



梅澤:けど人数分作るの大変じゃない?



"私裁縫が趣味だから問題ないよ!"



"私も!"



"それにみんなで協力すれば楽しみながらできるさ?"



梅澤:じゃあメイド服はいいとして男子のは…



"制服を適当に加工すればいけるだろうし問題無いよ!"



梅澤:なら大丈夫だね。



そう隣で進行を進める梅澤に対し



○○:…



終始無言でどこか焦点も合わないように見えていた。



久保:なんか賀喜くん様子おかしくない?



山下:確かに。全然喋んないしどうしたんだろ?



2人も○○の違和感に気づいていた。



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



〜〜



それから時間も進み放課後。



飛鳥:明日から文化祭の準備が始まるからちゃんと実行委員の2人の指示に従うように。
それと賀喜はこの後少し残ってくれる?



○○:はい…



飛鳥:それじゃ気をつけて帰るように。



とホームルームも終わり○○は飛鳥先生の元へ向かう。



飛鳥:ちょっと着いてきて。



そういい飛鳥先生は空き教室へ○○を連れていく。



○○:話ってなんですか?



飛鳥:岩本君の事。



○○:あぁ…なんか転校したらしいですね。



飛鳥:表向きはね。



○○:どういうことですか?



飛鳥:実際には彼の親の会社の不祥事が表沙汰になって倒産したの。
けどそれを生徒に伝える訳にもいかないから転校って事で話を通したの。



○○:なるほど…



飛鳥:だからもう彼の事心配する必要無いから安心してね。



○○:はい…ありがとうございます。



飛鳥:って事で話はこれで終わりだから。
帰り気をつけて帰りなね。



○○:はい。



と○○は空き教室を出て下駄箱まで降りると



さくら:あっお兄来た。



○○:先帰ってなかったんだ?



さくら:だって一緒に帰りたかったんだもん。



○○:そっか…そんじゃ帰るか。



と○○達は校舎を出て帰路へつく。



その帰り道




久保:ねぇ賀喜くん?



○○:ん?



久保:今日何かあった?



○○:何かって?



久保:何かというか…いつもと様子が違う気がしたから…



○○:別に平気だけど?



山下:でも文化祭の出し物決める時全然話してなかったじゃん?



○○:それは梅澤さんが全部進行してくれたから俺が話す事無かっただけだよ。



久保:なら焦点合わなかった気もするけどそれは?



○○:色々考え事してただけ。



久保:ほんとに?



○○:うん。



と話すうちにいつもの分かれ道まで帰ってくる。



○○:3人ともまた明日ね。



山下:うん。また明日。



それから無事家に着く○○達。



○○:2人とも悪い。ちょっとゆっくりさせて…



○○は2人にそう言うと若干ふらつきながら部屋へ戻っていく。



遥香:美月さん達が変だって言ってたけどほんとかも。



さくら:大丈夫かな…



遥香:今はゆっくりさせてあげよ。



さくら:そうだね…



と心配する2人と



○○:はぁ…はぁ…やばい…もう限界だ…



息を荒らげ大量の汗を流し静かに瞼を閉じていく○○だった。



To Be Continued

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