クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 9話
??:何隠してるの?
○○:えっ…って"久保さん"か…別に何も…
久保:何もない人がそんなに分かりやすく変わったりしないよ。
○○:…
久保:そんなに話せないこと?
○○:別に…
久保:ここだと皆起こしちゃうかもだし少しお散歩しよ?
○○:…分かったよ。
そして誰も起こさないようゆっくり部屋を出て外へ向かう2人。
久保:賀喜くんって嘘つくの苦手でしょ?
○○:そんな事…
久保:見てたら分かるよ。
その頬の傷だけじゃない。腕だってそう。
そんなの転けたとか打っただけじゃ絶対つかないよ。
○○:…俺の事で皆には迷惑かけたくないから…
久保:賀喜くんは私達の事お友達と思ってるんじゃ無かったの?
○○:それはそうだけど…
久保:私ね、相手を思って嘘をつくのも優しさだと思う。
だけどそれだけじゃダメだとも思う。
○○:だめ…?
久保:もちろん話したくない、話せない事もあると思うよ。けどそのせいで余計傷ついて欲しくない。
○○:…
久保:特に私達は賀喜くんがクラスメイトからいじめられてる事を知ってる。だからその傷もあの人達にやられたんだなって想像出来る。
でも遥香やさくらは違うでしょ?
○○:それは…
久保:遥香達は賀喜くんのクラスメイトとの事を何も知らないから、賀喜くんの言葉が全部正解だって思うよ。
でもその嘘って結局その場しのぎにしかならないし、もし2人に知られたらどんな気持ちになると思う?
○○:…
久保:私は何回でも言う。
私と賀喜くんは誰がなんと言おうとお友達。これは変わんないし、これからも変わらないよ。
○○:でも…
久保:だからたまには嘘ついたっていいよ。
でもちゃんと本当の事も話して欲しい。もっと私達を信じて頼って欲しい。
それがお友達って関係だと思うの。
○○:久保さん…ごめん…俺は馬鹿なヤツで…ずっと1人だったから…
久保:辛かったんだね…痛かったよね…でももう大丈夫。
今の賀喜くんは1人じゃない。私達が1人にさせない。
久保はそう言うと優しく○○を抱きしめる。
○○:泣きたい時は泣いていい。
人は全部1人で抱え切れる生き物じゃないから。
○○:うん…ありがと…ほんとにありがと…
○○も久保の言葉を聞き静かに涙を流す。
それからしばらくし
○○:ダサいとこ見せちゃってごめんね…
久保:ううん。大丈夫。それよりスッキリ出来た?
○○:おかげさまでね…
久保:なら良かった。けど今度からはもっと早く相談してね?
○○:うん…
久保:それじゃそろそろ戻って寝よっか。あっもちろん賀喜くんも布団でね?
○○:いいの…?
久保:もちろん。むしろ私が一緒に寝たいし。
○○:それってどういう意味…?
久保:さぁ?どうでしょう?
久保は含みを持たせた笑みを浮かべる。
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翌朝
遥香:んん…今何時だろ…
寝ぼけ眼のままスマホを開き時間を確認する遥香。
遥香:今が…7時半かぁ…って7時半!?
さくら:んん…はるちゃんうるさいよ…
遥香:みんな時間がやばいです!
山下:どしたの…?
遥香:遅刻です!
朝食会場には7時集合のはずだが既に30分の遅刻。
山下:えっ…?ってほんとじゃん!?
梅澤:久保も賀喜くんも起きて!!
久保:んぅ…
と遥香達が焦って起きる中
"ドンドンドン"
と割も強く鳴らされるノック音。
飛鳥:皆〜?起きてるの〜?
山下:今起きました〜!
飛鳥:時間わかってる?
山下:すいませ〜ん!すぐ行きます〜!
梅澤:皆急いで準備するよ!
○○:俺向こうで着替えてくるから…!
とそれぞれパジャマからジャージに着替え
久保:賀喜くん準備終わった?
○○:終わった!いつでも出れるよ!
と急いで部屋を出ると
飛鳥:ったく、なんで全員揃って気持ちよく寝てんのよ。
○○:すいません…
飛鳥:とにかく早く朝食食べてすぐ体育館移動だから。
○○:分かりました…
と急いで朝食会場に向かう○○達。
すると
"あいつのせいで山下さん達も遅刻とか可哀想だよな。"
"だな。"
"あいつだけ居なきゃいいのにな。"
山下:またああやって…
○○:山下さん…大丈夫だから。
山下:でも…
○○:今は朝食を食べる方が優先だよ。
山下:…ごめん。
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それからなんとか朝食も食べ終え
飛鳥:それじゃ体育館移動するから班員集まって着いてきてね。
と移動を始める。
○○:やべぇ…流石に寝起きすぐのご飯はキツい…
さくら:正直この後動ける気しない…
遥香:だよね…
山下:ちゃんとアラームかけとけば良かった…
と話すうちに体育館に着き
教師:開会式クラス順に並べよ〜。
遥香:なら一旦私達はここで離れますね。
山下:うん。また後でね。
と遥香達もそれぞれのクラスへ向かい少ししてから
教師:ではこれより新入生歓迎球技大会を始めます。礼。
開会式が始まった。
To Be Continued