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マドンナとの同居生活は大変です 2話

母親が家を出てからすぐに


"ピンポーン"


とインターホンが鳴らされる。


○○:なんだ?忘れ物か?


○○は玄関へ行き


○○:母さん何か忘れ物…って


??:やっほ〜!


○○:なんで"賀喜さん"がここに…?




家の前に居たのは母親では無く賀喜だった。


賀喜:あれ?聞いてない?


○○:聞いてないって何が…?


賀喜:今日から山下君のお家にお世話になるんだけど。


まさか…


その時○○の脳内には



"じゃあいきなり一人暮らししろってか?"


"大丈夫よ。1人じゃないから。"


ついさっきのやり取りが流れる。



まさか…


賀喜:その反応は思い出した?


○○:一応聞くけど人違いとかじゃない…?


賀喜:ううん。ここは山下君のお家でしょ?
で、今日からお母さんが居なくなって一人暮らし始めるんだよね?


思いっきり俺ん家じゃねぇかよ…


賀喜:とりあえず立ち話もあれだし中入ってもいい?


○○:あっ…あぁ…


そして賀喜を家にあげリビングへ連れていく。


賀喜:荷物適当に置いとくね〜。


○○:とりあえずいくつか聞きたいことあるんだけど…


賀喜:ん?


○○:まずなんで俺ん家にお世話になる事になったんだよ?


賀喜:実は私のお父さんが転勤になって本当は私も着いていくことになってたんだけど、色々あって私だけ残る事になったんだよね。


○○:でも賀喜さんのお父さんが転勤するのと俺の家に来る接点はないだろ。


賀喜:それが私のお母さんと山下君のお母さんが知り合いだったらしくて、私1人置いとくのも不安だから一緒に住ませちゃえ!ってなったんだって。


こいつの親も俺の親もとち狂ってんな…


○○:お前は俺と暮らすことに抵抗無いのかよ…?


賀喜:ん〜…山下君なら大丈夫かな?


○○:なんで俺なら大丈夫なんだよ…


賀喜:だって山下君って普通に接しやすいし、他の男の子達はなんか違うんだよねぇ。


○○:そうですかい…


賀喜:ん?なんか疲れてる?


○○:色々と話ぶっ飛んでて処理し切れないんだよ…


賀喜:あぁね笑
あっあとさ?


○○:なに…?


賀喜:今から○○君って呼んでもいい?



………


○○:なんでだよ…?


賀喜:だって今日からクラスメイト兼家族みたいなものじゃん?


俺はクラスメイトですら嫌だけどな…


賀喜:ちなみに○○君は私の事遥香って呼んでよ?


○○:断る。


賀喜:えぇ…なんでよ?


○○:嫌だからに決まってんだろ。


賀喜:何が嫌なの?


○○:全部だよ。


賀喜:全部じゃわかんない。
具体的に教えてよ?


○○:お前と居ると面倒臭い事に巻き込まれかね無いんだよ。


賀喜:面倒臭い事って?


○○:もうそこは別にいいだろ…


賀喜:むぅ…あっあと私どのお部屋使ったらいい?


○○:外のベランダにでも…


賀喜:ん?


○○:だから外の…


賀喜:外のベランダで寝てお家の前通る同級生に挨拶すればいい?


こいつ…自分の立場理解してやがる…


○○:2階の空いてる部屋があるからそこ使って…


賀喜:ほぉい。ありがとねぇ。


そう返し賀喜は荷物を手に持ち2階へ上がっていく。


○○:あいつとこれから2人生活…ふざけんなよ…せめてA子みたいな地味よりな子にしてくれよ…


○○は1人になったリビングで呟く。


その頃


賀喜:ここが私のお部屋かぁ。


階段をあがりすぐ前の部屋のドアを開け中へ入っていく。


賀喜:おっ。結構綺麗じゃん。
それにまぁまぁの広さもあるしベットとかも置かれてるしいいじゃん。


賀喜は感心しながら荷物を置き


賀喜:そんじゃ頑張りますかぁ。


1人荷解きを始める。


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


数十分後


賀喜:○○く〜ん!


階段の上からありえない声量の声が聞こえてくる。


○○:あいつうるさ…流石にヤバすぎんだろ…


と○○は若干引きながらも


○○:なんだよ…、

階段上へ顔を見せる。


賀喜:荷解き手伝って欲しいんだけどいい?


○○:断る。


賀喜:なんでよ?


○○:俺は色々と忙しいんだよ。


賀喜:色々って例えば?


こいつめんどくせぇ…


○○:別になんだっていいだろ。


賀喜:まっとりあえず早く来てよ?
じゃないと○○君との匂わせ写真お友達に見せるよ?


こいつ…


○○:…分かったよ。


そして○○は渋々階段を上がっていく。


賀喜:ありがとねぇ。


○○:で、どこからやればいいんだよ。


賀喜:とりあえずあらかたは終わったから適当に見ててよ?


○○:はっ?


こいつ舐めてんのか?


○○:なら俺が来る必要無かったろ…


賀喜:だって1人だと寂しかったんだもん。


○○:そうかい…
そんじゃ俺はもう…


賀喜:あっねぇねぇ?


○○:今度はなんだよ?


賀喜:今日の晩ご飯ってどうするの?


○○:適当に作るつもりだったけど。


賀喜:もしかして○○君って料理出来る系男子?


○○:まぁ一応は。


賀喜:へぇ。いいじゃん!


○○:とにかくそういう事だから。


○○はそう返し滞在時間わずか数分で賀喜の部屋を出てリビングへ戻っていく。


○○:飯どうするかな?


○○が冷蔵庫を開け食材を取り出そうとすると


○○:嘘だろ…すっからかんじゃねぇかよ…


中は数個の調味料に飲み物と卵程しか入っていなかった。


○○:これなんも作れねぇじゃん…


すると


賀喜:なら今から買いに行くしか無いね。


後ろから聞こえてくる賀喜の声。


○○:うわっ…びっくりした…


賀喜:あぁごめんごめん笑
で、材料が無いんでしょ?


○○:…まぁな。


賀喜:なら今からお買い物行こうよ?


○○:今から…?めんどくせぇよ。
適当にデリバリーでいいだろ。


賀喜:それじゃお金かかるからダメだよ。


○○:なら買い物ぐらい1人で…


賀喜:こんな時間に?


○○:別にまだ外明るいだろ。


賀喜:とりあえずそんな事はいいから2人で行こうよ?


○○:だから…


賀喜:それとも"クラスメイトとピザ食べてる!"
ってお友達に…


○○:分かったよ…買い物行くよ…


賀喜:よしっ!
それじゃ早速レッツゴー!


と2人は近所のスーパーへ向かうのであった。


To Be Continued