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クラスのマドンナ達に狙われてるみたいです 19話

○○:…


山下:…


薄暗い部屋の中目を瞑るが眠りにつく事は出来ない2人。


その中口を開いたのは


山下:賀喜くん起きてる…?


山下だった。


○○:…起きてるよ。どうかした?


山下:ううん…何となく気になってさ…
やっぱり慣れない場所だと寝られない…?


○○:うん…って言うか女子の部屋で寝ることなんて今まで1回も無かったし緊張しすぎて…


山下:じゃあ私が初めてなんだ…?


○○:まぁ…


山下:へへっ…よかった…


よかった…ってどういう意味だ…?


山下:…賀喜くんはこの前の事覚えてる…?


○○:この前…?


山下:私が好き…って言っちゃった時のこと…


○○:あっ…あぁ…うん…


山下:あれさ…あんまり気にしないでよ…


○○:えっ…?


山下:多分あの時色々考えすぎちゃってたんだと思うの…


○○:うっ…うん…


やっぱそうだよな…こんな綺麗な人が俺なんかの事好きになるわけないし…


そう心の中で自虐し無理やり納得する。


山下:それと…これからも仲良くしてね…?


○○:…うん…もちろん…


山下:ならよかった…
それじゃ明日も朝早いしもう寝よっか…


○○:そうだね…


そして2人はゆっくりと目を閉じる。


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それから数日経ったとある日。


飛鳥:みんな席ついて〜。


いつも通りの朝のホームルームの始まり。


ただ


山下:大丈夫…大丈夫…大丈夫…大丈夫…


胸の前で手を握りぶつくさと呟く山下。


その理由は…


飛鳥:今からテスト返すから、出席番号順に取りに来て。


山下:大丈夫…あんだけ賀喜くんと勉強したんだから赤点は無いはず…


梅澤:それじゃまずは私からだね。


と梅澤がまず立ち上がりテストを受け取りに出る。


飛鳥:あんたは相変わらずね。


梅澤:それぐらいしか取り柄ないですから。


飛鳥:次賀喜。


○○:はい。


次に○○が梅澤と入れ替わるように前に出る。


飛鳥:家の事もあるのにちゃんと勉強出来てるじゃん。
この調子で2学期も頑張って。


○○:はい、ありがとうございます。


飛鳥:次久保。


久保:はい。


飛鳥:今回このクラスで1番点高かったよ。


久保:ほんとですか!?頑張って良かったぁ…


梅澤:久保凄いじゃん!


○○:すげぇ…


と盛り上がる3人に対し


山下:こんなの生き地獄だ…早く楽になりたい…


徐々に焦りが出てき出す山下。


それから他の生徒にもテストが渡り


飛鳥:最後、山下。


山下:はい…


最後に山下が震えながら受け取りに出る。


飛鳥:私赤点取ったら夏休み補習って言ったよね?


山下:えっ…まさか…


飛鳥:あとは自分の目で確認しな。


山下:嘘だ…あんなに頑張ったのに…


久保:落ち込むよりまず確認したら?


山下:そうだね…


そして席へ戻りゆっくりとテスト用紙をひっくり返す。


山下:赤点は40点以下だけど…


梅澤:問題の英語と数学は?


山下:英語が…70点だ…
それと数学も68点…!


梅澤:って事は…


山下:やったぁ!赤点回避だぁ!


○○:ふぅ…よかった…


山下:これも全部賀喜くんのおかげだよ!


○○:いや、山下さんが頑張ったからだよ。


山下:でも賀喜くんが教えてくれなかったら多分赤点だったしほんとにありがと!


この2人の間にはあの時の気まずさは多少は無くなっており元の関係に戻りつつあった。


飛鳥:それじゃ来週から夏休み始まるけどくれぐれもはめ外さないように。
もし何かやらかしたらその時は色々覚悟しといてね。


こわ…飛鳥先生って真顔であんな脅ししてくるのめっちゃ怖いんだよな…


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それから時間も進み放課後。


梅澤:みんな帰ろ〜?


久保:は〜い。


山下:あっ賀喜くんちょっといい?


○○:ん?


山下:最初に勉強教えてくれた日に赤点じゃ無かったら2人でお出かけしよって言ったじゃん?


○○:あぁ、うん。


山下:あれまだ行きたい場所決まってないからまた決まったら言うね?


○○:了解。


山下:けど絶対楽しい場所探すから待っててね!


○○:うん。期待しとくよ。


久保:2人とも〜?早く帰ろ〜?


山下:ほ〜い、すぐ行く〜。


そして教室を出ていく○○達。


すると


さくら:あっお兄達居た。


○○:おう。もう帰れるか?


さくら:うん。お兄達は?


○○:俺らも帰れるよ。


さくら:じゃあ一緒に帰ろ?


梅澤:いいよ!帰ろ帰ろ!


とさくら達と合流し帰路につく。


その帰り道。


久保:そう言えば2人はテストどうだった?


遥香:結構簡単だったよね?


さくら:はるちゃんに教えてもらったとこがちゃんと出たから結構いい点取れたよ。


久保:おっやるじゃん。


さくら:久保さん達はどうだったですか?


久保:私らも皆赤点無かったし夏休み満喫出来るよ。


梅澤:あっ!いい事思いついた!


久保:いい事?


梅澤:夏休みこのメンバーで海でも行かない?


久保:いいじゃん!夏らしいし楽しそうじゃん!


○○:なら俺は…


久保:もちろん賀喜くんも一緒だよ?


山下:賀喜くんが勉強教えてくれたおかげで赤点取らずに済んだんだしさ?


○○:…わかったよ。


梅澤:じゃあいつにする?


○○:7月中はほとんどバイト入れてるから8月以降なら大丈夫。


久保:私も8月入ってからの方がいいかも。


梅澤:じゃあ8月でみんなの予定が会う日にするね。


○○:うん。


と話しているうちに3人との分かれ道まで帰ってくる。


○○:そんじゃまた明日ね。


久保:また明日〜。


と別れの言葉も少なめに山下達とは反対側へ歩いていく。


遥香:そう言えば夏休み海行くのはいいけど私達水着持ってないよね?


さくら:あっ…確かに…


○○:なら今度一緒に買いに行くか?


遥香:いいの?


○○:最近一緒に居られる時間も無かったし。それに水着が無いと楽しめないだろ?


遥香:そうだけど…


○○:金の事は気にしなくて大丈夫だからな。


さくら:じゃあお兄の分も買わないとね?


遥香:だね。私達だけのってわけにもいかないしね。


To Be Continued