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クラスのマドンナ達に狙われてるようです 1話

カーテンの隙間から射し込む朝日。



"あいつ今日も来やがったよ…"


"そろそろ自分の存在意義の無さに気づけよ…"



○○:はぁ…今日も学校か…


ベットで眠っていた○○は嫌気をさしながら渋々起き上がると所々汚れている制服に着替えリビングへ降りる。


○○:まだ起きてないか…なら朝飯だけ適当に作って先に行くか。


と冷蔵庫から適当に食材を取りだし"2人分"の朝食を作りボロいアパートの一室を出ていく。


その頃


??:んん…"はるちゃん"起きて…


??:"さく"なに…?


??:もう朝だよ…それに"お兄"もう居ないよ…


??:わかったぁ…


と○○の隣の部屋からゆっくりと出てくる2人の少女。


??:ふわぁ…せっかくの"入学式"お兄ちゃんと行きたかったのに…


??:仕方ないよ…お兄も忙しいのかもしれないし…
けど朝ご飯だけは準備してくれてる。


??:だね。冷める前に食べよ。


2人はそう話しながら向かい合うように座りまだ温かさの残る朝食を食べ始める。


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○○:はぁ…なんで朝から憂鬱な気分になんなきゃいけねぇんだよ…それに…


何か危惧するように呟きながら"2年1組"と書かれた教室へ入っていく。


すると


○○:うっ…!


"ひゃははっ!だっせぇ!"


"後ろつっかえてんだからさっさと立てよ。"


○○:…ごめん。


転けた理由は明らかに1人の男子生徒が足を出したせいだ。
しかし一切悪びれた様子も無く、○○も言い返さずただ謝り席へつく。


そこに


??:あんたら何してんの?


○○は庇うように1人の女子生徒が現れる。



"何ってちょっと遊んであげただけだけど?"


??:でも転けさせてたじゃん。


"だからあいつが勝手に転けたんだって。"


"そもそもあいつの事庇ったら勘違いするから辞めとけって。"


"そうそう。あんな奴に好かれたら美月も後悔するぜ?"


○○:そうだよ…"山下さん"に迷惑はかけたくないし…


??:けど…


するとそこに


??:みんな席ついて〜。


1人の背の低く小顔の可愛らしい教師が入ってくる。


??:そこ揉め事?入学式の日そうそう辞めてよ?


"別に何でもないっすよ。"


??:ならいいけど。
それと今年も皆の担任になる【齋藤飛鳥】です。って自己紹介しなくても分かるか。
それと入学式始まるから皆移動するよ〜



その合図で生徒達は会場である体育館へ向けぞろぞろと教室を出ていく。


??:"賀喜くん"大丈夫だった?


○○:もう慣れっこだよ…


??:いや、慣れちゃダメだと思うけど?


今度は最初に庇った女子生徒の他に背が高く大人びた印象の女子生徒と


??:いじめなんて絶対する方が悪いんだし抱え込んじゃダメだよ?


数ヶ月前まで路面を覆っていた雪のように白く綺麗な女子生徒が話しかけに来る。


○○:"梅澤さん"に"久保さん"もありがと…
けどあんな奴らに負けるつもりは無いから大丈夫。


○○はそう返し他の生徒に続いて教室を出ていく。


ここで軽く紹介しておくと、主人公の名前が【賀喜○○】。
今年から高校2年生で、学力、運動神経共に平均的だが髪も長く暗い性格でThe陰キャといった容姿をしている為いじめの対象にされがち。


次に○○を最初に庇いに来たのが【山下美月】。
小悪魔のように見えて正義感のある性格で男女問わず人気がある。




そして次が高身長の女子生徒【梅澤美波】。
リーダーシップもあり学級委員も務め、教師陣からも絶大の信頼がある。



最後に色白な女子生徒が【久保史緒里】。
普段は大人しい性格だが好きな物や可愛い子を見ると豹変する。



ちなみに3人とも"マドンナ"と呼ばれ校外にも3人を狙う男が居るという噂もある。


とここらで一旦紹介も終えておこう。


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それから体育館へ移動を済ませた在校生達。


教師:それではこれより入学式を始めます。
まず初めに…


と1人の教師が仕切り始め式が始まる。


教師:次に新入生代表挨拶。
1年1組"賀喜遥香"。


??:はい。


"賀喜遥香"と呼ばれた女子生徒は1年生とは思えない美貌に落ち着いた雰囲気を漂わせる。


山下:ねぇ梅…?


梅澤:ん…?


山下:今新入生代表挨拶してる子めっちゃ可愛くない?


梅澤:確かに。しかも名前"賀喜"って言ってたよね…?


山下:もしかして…


梅澤:後で聞いてみよっか…?


山下:そうだね…


とボソボソと2人が話していると


飛鳥:そこ初日から課題出すよ?


山下:げっ…


飛鳥:嫌なら黙って話聞くよ。


山下:はぁい…


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その後長ったらしい話も終わり教室へ戻ってきた生徒達。


飛鳥:それじゃ今日は終わりだけど明日からは新入生と距離を縮めるために色々やるから準備しとくように。
それじゃ解散。


とHRも終わり


山下:ねぇ賀喜くん…ってもう居ない…


山下が話しかけに行くが既に○○の姿は無かった。


梅澤:えっ?もう帰っちゃったの?


山下:みたいだね。


久保:2人ともどしたの?


山下:ちょっと賀喜くんに聞きたいことあったんだけどもう帰っちゃったみたいでさ?


久保:えっ!?早くない!?
それに山達が聞きたいことも気になるんだけど?


山下:さっき代表挨拶してた子いるじゃん?
で名前が賀喜くんと一緒だったからもしかして兄妹とかなのかなと思ってさ?


久保:確かに言われてみれば。


山下:けどもういなくなっちゃったし明日聞くしかないね。


梅澤:じゃあ今日はどこか遊んで帰ろうよ?


山下:いいね!


久保:なら駅前に出来た新しい雑貨屋さん行こうよ?


と3人も学校を出ていった。


To Be Continued