恋愛でパートナー関係を築くルートを一旦諦めることにした

よく行くビアンバーの人などリアルで会う人のうち何人かには言っていたのですが、実は約半年ほど、真剣に積極的にパートナーを探す活動をしてみていました。
先日その活動を終え一区切りついた感じになったので、その内容をまとめておきたいと思ってこのnoteを書いています。

失恋と、パートナー探しを始める決意

私がビアンバーに行くようになったり、オフ会に参加してみたりするようになった時点では、自分のセクシャリティについてレズビアンであることしかわかっていなかったので、なんとなく好きになるまでに時間がかかるタイプであることは自覚しながらも、自然に好きになった人とどうにかうまくいってパートナーができる奇跡を、頑張ればいつかは自分も得られるのではと思っていました。

以前の記事にも少し書いたのですが、オフ会で出会って友達になった人のことを好きになり、告白したことがあります。
その人とは出会ってから約1年の間、月に1度くらいの頻度で遊んでいました。相手もなかなか人を好きになれないと言っていて、感覚が近そうなことに安心した覚えがあります。
何度か会って一緒に過ごすうちにとても大切な存在だと思うようになり、ずっとこうしていられたら、相手もそう思ってくれたら、と願うようになりました。はじめて、女性とパートナー関係を築くことを考えている女性への恋で、自覚した瞬間から諦めなくてもいい恋でした。
そして告白して振られ、そのまま関係を絶たれてしまいました。
私は、いなくなってほしくなくて好意を伝えたのにそれで関係性が終わりになることがどうしても理解できなくて、とても大切に思っていたそれまで築いた関係性を簡単に捨てられてしまったと思い、深く悲しみました。

これまでほとんど気持ちを隠して生きてきて経験がないのにそんなにすぐにうまくいくわけがないなと思いましたが、次に人を好きになれるのが何年後かわからなくて、信頼して好きになるまでとても時間がかかって、友達ができることすら稀な私は、その分試行回数が少なくなるので、うまくいく可能性もその分低くなります。
ビアンバーではじめて恋の話をまともに聞くようになってから、他の人と好きになるペースが違うことが少しずつわかってきていたので、タイミングが合う人が見つかる可能性はもともととても低そうだということもわかっていました。

自然に好きになれる人を待っていては、一生こんなことばかり繰り返すことになる。
それならばいっそ、積極的に恋をしようとしてみた方がマシな結果になるのでは?
という考えに至り、同性愛者向けの相手紹介サービスに登録してみました。

相手紹介サービス(リザライ)に登録してみてからの活動

私は見た目のタイプ等も特になく好きになるのに時間がかかるのでとにかく仲良くならないことには何も始まらないし、客観的にみて自分に合いそうな人ってどういう人なんだろうというデータも欲しかったので、できるだけこちらからお断りしないように、できるだけ次に会う約束を取り付けるように、ということを気を付けて活動を始めました。
はじめは会う人みんないい人ばかりだし、お見合いでOKしてもらえた人とは何度か会う約束ができていて、これなら良い相手が見つかるかもしれないと思いました。

しかし、それから何人か会っていく中で、セクシャリティ以外の面で問題が出てきました。
私は昔から友達が少なく、関わる人もある程度限定的な状態で生きてきたのであまり自覚していなかったのですが、たぶん自分の中の「他者について」を入れておくキャパシティが小さく、少数の人しか覚えておけないし、新しい人に会っていくほど後の方の人に対してどんどん興味を持てなくなっていくようで、少しずつ初めの頃と同じようには頑張れなくなっていきました。
それでもできる範囲で頑張って活動していたのですが、初対面のわりにそれなりに楽しくお話できたなと思ったのにお断りされたり、友達以上になれそうにないとお断りされたりすることが続いて、口数が多くなく表情に感情が出にくい私がこんな短い時間で判断される環境で頑張るのは苦しいかもしれないと思いました。

なかなか新しい成果が出ない中でも、初めの方に出会った人と何度か遊びにいくうちに、一緒にいてとても楽しいと思える相手がひとりできました。
2人で遊ぶのが3回目になったとき、この人となら友達になれそうだし、相手さえよければこのまま少しずつ仲良くなっていけたらな…もしかしたらそのまま好きになれるかも?なんて考え始めたのですが、その次に会う話をしようと連絡をした時点で急に連絡がつかなくなってしまいました。
私が何かしてしまったのか?何が悪かったんだろう…といろいろ考えたのですが思い当たることが何もありませんでした。
会ったときは次はここに行こうと話をしていたし、お互い社交辞令とか苦手ではっきり言われないとわからないタイプだという話をしていて、相手の素直なところが素敵だと思っていたので、急にそんな対応をされてとても失望しました。

そこで、世間では3回目のデートでアクションを起こすのが一般的らしいという話を思い出し、私としてはこれからだったのにすでに脈なし判定されてしまった可能性に思い至りました。
相手が既にサービスを退会されていたようで相談してみても状況がわからなかったため、それ以外の理由であった可能性もあるのですが、たぶんそうなんだろうなと思ってしまって、結局出会い方を変えても同じじゃないかと思ってしまいました
これまで活動をして卒業された方たちは、ほぼ毎週会ったり頻繁に連絡が続いていた方が多いという話も聞いたりして、自分とペースやタイミングが合う人はここにはほとんどいないんじゃないかとも思ってしまいました。

ただ、これからも活動を続ける中で人と会うチャンスはたくさんあるし、まだ可能性はある!好きになる前でまだよかったと、切り替えてまた頑張ろうとしました。

でもできませんでした。
出会って短い期間で恋愛対象かどうかジャッジされることも、頑張って好きになれそうな人を探して恋愛をしようとすること自体も、自分にとってはストレスが大きすぎました。

活動を続けるほど、何も得られていないままただ消耗していっている感覚がしました。
疲れ切ってしまい少し活動をお休みしたとたん、やりたいことが増えて活動的になったり考えがまとまりやすくなったりして、本来の自分が戻ってきた感覚がしました。

そしてそれまでの活動や経験を踏まえ、自分のセクシャリティや求めている関係性について改めて見つめなおしました。
その中でこれまでのnoteに書いてきたようなことが少しずつわかってきて、私はやっぱりデミロマンティックで、求めているものも感覚も、Ace・Aro界隈にいる方が合っているかもしれないと思いました。

そこから気づいたことや考えたことについてnoteを書き始めました。
人と出会うとき、趣味や仕事など無難なところから入っても興味を持てなくて、初めから近いセクシャリティの方と出会って深い話をしたいんだということがわかって、オフ会も開催したいと考えるようになりました。

noteもオフ会も、ただ自分が欲しかったものを自分の好きなように作ってやっているだけなので、こういうものが欲しいのは自分だけかもしれないと思って始めたのですが、思っていたよりもたくさん興味を持ってもらえて、感覚に共感してもらえたりオフ会の開催を喜んでもらえたりして、本当に嬉しく思っています。
これまで欠けていた何かがじわじわと満たされてるような満足感を得られている感覚があって、ここが自分の居場所なんだなという感じがしています。

パートナーを探していたのは恋がしたいわけではなく安心して一緒にいられる人や安心して過ごせる居場所が欲しいということだったことに気が付き、オフ会を主催したり、他の人のオフ会に参加したりがある程度定期的にできているだけで、満足感が高い状態にあることに気が付きました。
これ以上恋愛でのパートナー探しの活動を続けることは、その機会を阻害することにしかならないと思い、リザライも退会しました。

いろいろ苦しいこともありましたが、これまで挑戦してみたことや経験すべて、あってよかったと思っています。
それがあったから今の自分があるし、こうやって自分のほしいものを自分で見つけて作ることができているので、これからも無理のない範囲で、自分らしく頑張っていきたいと思っています。


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