この感情は友情なのか?(後編)

この感情は  なのか?(前編)の続きです
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「万里ー」
「ん?なに?」
「お前いつ告るんだよ」
「はぁ!?だ、だれにこ、こくるんだよ!」
(わっかりやっす……)
「バレてないと思ってんのか?遥歩だよ」
「なん……だって」
反応乙女かよ。だって//って
「好きなんじゃないのか?」
「好きだけど、告んのは違うというか、なんか、違うんだよ」
「いつまでもさ、うじうじしてるの見たくないんだよ。遥歩だって多分気づいてるだろうし、別に告白されたところで元の関係に戻れないみたいなことはないだろ」
「それは、遥歩はそうかもしれないけど、俺は……あぁ、もー。告るよ。明後日、バレンタインに告るよ。フラれたらお前は慰め役だからな」
「もちろんだよ。大丈夫。お前ならきっと大丈夫だよ」

翌々日の放課後、万里と遥歩は付き合った。
遥歩に不満な表情は一切見えず、むしろ今までほぼ真っ直ぐだった口角が僅かに上がっているほど嬉しそうだった。
さっそく週末にデートの予定を入れていた。
除け者にされたような疎外感はあったが、親友たちが笑っているから別によかった。
学校では今まで通り接してくれた。

やっぱり遥歩には万里の方が合ったらしい。
高校を卒業してからも長く付き合って、一時期数週間ほど別れていたが復縁した。
そして一ヶ月後に結婚式を控えている。
二人はいつでも僕とは親友でいてくれた。
滅多に言えないこの感謝を、スピーチでちゃんと言えるかな。
涙なんて流れなきゃいいけど。

ーーーーーーーーー万里ーーーーーーーーーー
智鶴には感謝してる。
俺と遥歩をくっつけてくれてありがとう。
ちょっといざこざはあるけど、俺たちはちゃんとしあわせになるよ。
一時別れて遥歩が智鶴のところに行った時、なにも聞いていなかったようで安心した。
智鶴のことは俺たちずっと親友って思ってる。

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