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舞台『Shakespeare's R&J』を観た(6/3)

6/3(土)東京芸術劇場シアターウエストで、舞台「Shakespeare's R&J」18時公演を観てきました。

男子高校生4人が学校に隠れてシェイクスピアのロミオとジュリエットの物語に触れていくあらすじが面白そうだったのと、2年前に観た『火の顔』の北川拓実君の演技がとても良かったので期待を込めてチケットを取りました。映画『櫻の園』(2008年版)が好きなので学生だけで演劇をやる話には惹かれてしまいます。ちなみに、佐藤健と石原さとみが出たロミオとジュリエットのDVDを観たくらいで、シェイクスピアもロミオとジュリエットもあまり詳しくないです。

演劇の授業で教材になりそうな作品でした。 2時間ずっと話しっぱなしなのがすごかったです。ただ、暗転がないから姿勢を直すのができなくて、腰がポキポキ逝って大変でした。

私が通っていた高校で、部活の先輩が文化祭でロミオとジュリエットをやっていたことを思い出しました。カトリックでも全寮制でもなかったけれど、体育教員が勝手に作った校則を強要してきて最悪な環境だったな。人気の催し物は最後に表彰されるのですが、その時にヤッター!ってみんなで喜ぶのが禁止で静かにスンとしていないといけなくて、すごく良かった演劇だったのに、最後は寂しく散っていきました。そんな場所は窮屈でしかないよなぁ〜と懐かしがりました。高校生活は何であんなに窮屈だったのだろうか。つまらないから外の世界に憧れちゃうけど、受験勉強あるし、ジレンマの塊でしか無い。だからこそ、ちょっとハメを外して学生時代にだからこそ触れるべきなこともあると思うから、彼らはあのタイミングでロミオとジュリエットに触れて良かったのかな?

学生4人は夜通し活動するので、翌日授業中に寝て、成績落ちて、先生に怒られて、ストレスが溜まらないか心配になりました。

ロミオがティボルトを殺した後、ジュリエットが夫だからと心配して寄り添うけど、私は夫がどんな理由でも殺人をしたら冷めそうな気がしました。愛している人だったら心配が勝つのかな。知り合いにパートナーが犯罪をしたけどそのまま付き合ってるカップルがいて、何で続くのか思ってしまうところがあり。。。色んな付き合いがあるのだなと納得したい気持ちは大きいのですが、あり得ないと思うのが勝ってしまって、まだ私が理解するには時間がかかりそうです。すみません。ですが、この後、少し友人と話をして、パートナーに対して困っていたら助けてあげたい気持ちはあるから、殺人して目の前真っ暗になってるのを見たら手を差し伸べてあげるのでは?って結論に至りまして、少し分かったような気がします。うーむ。

本物の蝋燭を照らすシーンがあるのですが、火を消した後、煙の匂いが座席まで届きました。蚊取り線香とか花火の匂いを思い出して、夏の夜!って感じがしてテンションが上がりました。(予期せぬ4D演出)

久しぶりに、1人で語って気持ちよくなる乳母キャラ(学生4:中田さん)を見てうざ〜い!ってなりました。人が話そうとしている時に、ペラペラ話し始める人マジでうざすぎる。うざい感じがパーフェクトで静かにア゛ア゛!!ってもがいていました。

学生2(木戸さん)のズボンを脱がして、布でしばって、はっと気づいて怖くなって、台本をそのまま読み始めたと思えば、気づいたら台本持たずに夢中になったり、恐怖と楽しさが交互にきているようでした。そうしなきゃって思い込むと、体が勝手に動く状態ってめちゃくちゃ怖い。でもやりたいように行動すると気持ちがいいのか、うむむ。

ジュリエットが薬を飲んだ後、ロミオに本当のことを伝えることができないと分かった時に、学生たちが台本から逸れて、嘆くのが面白かったです。ここめっちゃ男子高校生ぽかった(萌え)。読書中とか映画とか見てて「おいおいマジかよ」って叫びたくなる時あるのですが、それを共有できる人がいるのいいなって羨ましく見ていました。

最後、朝が来てチャイムが鳴り、学生2〜4は学校に戻って行きます。残った学生1(北川君)がセリフを言って幕が閉じます。ドキドキ・ワクワクした時間は夢であり、覚めたら終わってしまうなんて残念すぎる。日曜日にライブで楽しんでいたのに、終わって明日から学校か...と元気なくトボトボ家に帰る感じみたい。最近はライブで元気になって明日からも頑張ろうって気持ちになれるけど、学生時代は現実に戻るのがめちゃくちゃ残酷だったな。

劇場のコンパクトな規模感が好きでした。後ろの方の座席だったのですが、とても見やすくてよかったです。豊橋公演のプラットの方がキャパは大きいはずなので、よりコンパクトな箱で、窮屈な世界で繰り広げられる物語が観れてよかったです。ちなみに、東海地方で上演される作品で興味あるやつは大体プラットでやるので、東海民だった時はよく行っていました。

北川君は、火の顔やこの作品からも思いましたが、欲望が露わになるキャラクターが似合う気がします。青木君は少年忍者のライブでしか拝見したことがなかったので、演技のポテンシャルが高くてびっくりしました。オーディションを通過したことに納得しました。2人とも声が可愛くてちょっと高くて透き通っていて聞きやすかったです。どこかのシーンで青木君が話す時に、指を1本ずつ曲げていて、セリフの数だけ指が動いているのか!?と思い、とても人間味を感じました(萌え) 。違ったらごめん。けど、全体的に丁寧に、丁寧に、演じている印象を受けました。(特に序盤は4人とも。まだ3公演目だったので緊張とかもあったかも。)

物語が難しかったせいか、低気圧のせいか分かりませんが、めちゃくちゃ頭が痛い。あと、良いものに触れると走りたくなるので、池袋で美味しいものを食べてから帰ろうと思っていましたが、早歩きで池袋駅まで向かってすぐ帰宅しました。

2018年上演時の感想を読んでいたら、夏の夜の夢との関連性について書いてあったので、夏の夜の夢のWikipediaを読みまして、めっちゃ面白いと釘付けになっています。どこかで観劇できたらなぁ〜と思っています。(文学座に行くか迷い中)派生して、アマゾン川の名前の由来がアマゾーンという女性だけの部族の名前から来ていると知って、へぇ〜!おもろ!!ってなっています。てか、映画『いまを生きる』でニールがやる舞台が夏の夜の夢だってWikipediaに書いてあって、あれそうだったけ?大事なことすぐ忘れちゃうんだから。『いまを生きる』をもう一回見ますか。。。トホホ。

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