見出し画像

【電算機獣テラ・バイト】について

 皆さん初めましての方は初めまして、そうでない方は前回までの記事を読んでいただきありがとうございます。その辺の決闘者の衣玖(いく)と申します。

 今回はリアルで使用している【電算機獣テラ・バイト】について書いていこうと思います。

 筆者は真面目な勝ちだけを目指すデッキよりも、とあるカードに着目してそれを活かすファンデッキを組むことに生き甲斐を感じるので、環境デッキを相手に無双する【電算機獣テラ・バイト】を見たい人はブラウザバックしてください。

 また、今回のデッキは筆者がリアルで使用しているものなので、マスターデュエルで組みかけているものとは構築が異なります。
 その点を留意した上で読んでください。

基本戦術

 ごめんなさい、【幻影彼岸】に不純物の入ったおもちゃです。
 各カード解説の前に、このような形になった経緯についてお話しします。

 まず、《No.34 電算機獣テラ・バイト》はめちゃくちゃ弱いカードです。後述しますが、出す労力に対して効果が見合っていません。
 それを活かそうとすると、「出すためのギミック」「効果を活かすためのギミック」の双方を取り入れる必要がありました。

 特に「出すためのギミック」については、なるべく消費を抑えて、かつ「効果を活かすためのギミック」に繋がるようなものを用意する必要がありました。

 エクシーズモンスターである以上、エクシーズ素材にしたカードはそのまま墓地へは送られません。
 つまりレベル3モンスター3体を使ってエクシーズ召喚すると、事実上2枚分のディスアドバンテージとなります。

 そのため、消費を抑えるために「RUM」を使うことにしました。これならば重いエクシーズ素材は全て無視できます。

 このカードを出せる「RUM」の存在を模索していたところ、《RUM-幻影騎士団ラウンチ》の存在が見つかりました。というかそれ以外なかったです。

 このカードを乗せられる闇属性ランク2のエクシーズモンスターを見たところ、使いやすそうなカードに《幻影騎士団カースド・ジャベリン》がいました。
 「幻影騎士団」の名を冠するため、サポートカードの一部を共有できることが決定打となり、《幻影騎士団カースド・ジャベリン》に《RUM-幻影騎士団ラウンチ》を使用することが、《No.34 電算機獣テラ・バイト》を出すギミックとなりました。

 続いて《No.34 電算機獣テラ・バイト》の効果を発動させることを考えた時、ネックとなったのは「レベル4以下の攻撃表示モンスター」しか対象に取れないことです。
 レベル4以下のモンスターなんてほとんどフィールドに残りません。
 そのため相手モンスターのレベルを操作できるカードの採用を考えました。

 当初は《波動共鳴》によりレベル4にすることを考えていましたが、紆余曲折を経て《幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ》というカードと邂逅を果たし、そちらの採用になりました。
 こちらも「幻影騎士団」であることからサーチが容易であり、罠カードのためやや遅いのがネックですが、単体で引いても役に立つカードであることが《波動共鳴》より優れていました。

 そして相手のモンスターを奪った後の使用方法も考えなければなりませんでした。
 なぜか《No.34 電算機獣テラ・バイト》は奪ったモンスターをターン終了時に返却する律儀な子なのです(なら奪うなよ……)

 一番手っ取り早い処理方法はリンク素材にすることですが、それならば《No.34 電算機獣テラ・バイト》を出すための素材で、よりリンク数の多いリンクモンスターを呼び出すことができてしまうため却下となりました。

 ではどのように処理することにしたのか、詳しくは後述します。

 このように【幻影彼岸】がベースにはなっていますがその実態は《No.34 電算機獣テラ・バイト》の全力介護デッキです。

 それでは半年に及ぶ《No.34 電算機獣テラ・バイト》との対話によって選出された、選りすぐりの介護士達を紹介していきましょう。

《幻影騎士団サイレントブーツ》

 「幻影騎士団」の登場初期から活躍し続ける「幻影騎士団」の顔とも呼べるカードです。

 自分フィールドに「幻影騎士団」がいる時に特殊召喚できる効果と、墓地の自身を除外することで「ファントム」魔法・罠カードをサーチできる効果を持ちます。

 現存する「幻影騎士団」は全て戦士族であるため、このカードの特殊召喚ができる時は《聖騎士の追想 イゾルデ》へのアクセスが可能ということになります。
 同名カードが存在しても特殊召喚できるため、複数枚まとめて引いてしまってもセーフな点も評価できます。

 「ファントム」魔法・罠カードの中には「幻影騎士団」カードも当然含まれます。
 そのため《RUM-幻影騎士団ラウンチ》や《幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ》などのコンボパーツを状況に合わせてサーチします。

 このように大変便利なカードであり複数枚引いても困りにくいことから3枚積みです。

《幻影騎士団ダスティローブ》

 《幻影騎士団サイレントブーツ》と共に「幻影騎士団」を使って支え続けてきたカードです。

 自身を守備表示にすることでフィールドの闇属性のステータスを相手ターン終了時まで800アップさせる効果と、自身を墓地から除外することで「幻影騎士団」カードをサーチする効果を持ちます。

 前者の効果はほとんど使いません。
 だいたい墓地へ直接送られることが多いため、発動機会すらありません。

 一方で墓地で発動する効果は優秀で《幻影霧剣》を除くこのデッキの「幻影騎士団」関連カード全てをサーチできます。
 《幻影騎士団サイレントブーツ》とはサーチできるカードの一部が重複しているため、片方を止められてももう片方は通るといったケースも多いです。

 しかしフィールドでの効果の使いどころが少ない点と直接墓地へ送ることの方が多い点から2枚のみの採用としました。
 3枚目が欲しくなった場面には遭遇したことがないので多分2枚で適量でしょう。

《幻影騎士団ティアースケイル》

 11期になって追加された、新たな「幻影騎士団」の仲間です。
 あとこのデッキの初動札その1です。

 手札を捨てることで「幻影騎士団」モンスターか「ファントム」魔法・罠カードを墓地へ送る起動効果と、墓地の「幻影騎士団」か「ファントム」魔法・罠カードが除外された場合に自己再生できる効果を持ちます。

 なんか知らないうちに制限カードになっていたため1枚しか採用できません。貴重な初動札だったのに……。

 基本的にはこのカードの効果で「幻影騎士団」モンスターを墓地へ落とし、《幻影騎士団サイレントブーツ》や《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》の特殊召喚へ繋ぐことになります。

 自己再生の効果はたまに使う程度ですが、必要な場面がたまにあるため雑に使ってはいけません。
 自己再生後はフィールドを離れた際に除外されてしまうので、壁として適当に出すとそのまま除外されることになります。

 手札コストが必要とはいえこのカードから《聖騎士の追想 イゾルデ》に繋がり、果ては《No.34 電算機獣テラ・バイト》を出す展開の基本となるカードだったので制限カードになったことは非常に残念です。
 マスターデュエルでは無制限ですが、とあるカードが未実装のためフルパワーを発揮できません。無念。

《彼岸の悪鬼 スカラマリオン》

 【幻影彼岸】の「彼岸」に当てはまるカードです。

 「彼岸」下級モンスターの共通効果と、それぞれが備える固有効果を持ちます。

 共通効果は2つあり、1つは自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に特殊召喚できる効果、もう1つは「彼岸」以外のモンスターが存在する場合に自壊する永続効果です。

 自身を特殊召喚する効果は、固有効果と合わせてどちらか片方しか発動できないため基本的に発動しません。
 そもそもフィールドにはだいたい魔法・罠カードがあるため発動すらできません。

 自壊する永続効果もあり、適当に場に出すと勝手に破壊されます。
 「彼岸」下級モンスター達は人見知りなので、裏側守備表示モンスターがいても自壊します。さっきまで「彼岸」モンスターだとわかっていたカードでも《月の書》などで寝かせると勝手に爆散していきます。

 そのため基本的に活用するのは固有効果のみとなります。

 このカードの固有効果は、墓地へ送られたターンのエンドフェイズ時にレベル3の闇属性悪魔族1体をサーチする、というものです。

 基本的なサーチ先は《魔界発現世行きデスガイド》ですね。
 元々【彼岸】でも相性が良いカードですが、このデッキの初動札その2であるため是が非でも手札に加えたいカードです。
 さらに展開後でも役に立つカードでありいつ引いても困らないため、デッキからいなくならない限りはほぼ100%《魔界発現世行きデスガイド》をサーチすることになります。

 1つ注意すべき点があります。
 このカードによるサーチはエンドフェイズ時であるため、うっかりサーチを忘れないようにしましょう。
 サーチ効果を使わなければ、守備力2000のただの人見知りとなってしまいます。

 サーチ先が豊富なわけでもなく、「彼岸」以外のモンスターがいると自壊してしまうことから1枚のみの採用としました。

《彼岸の悪鬼 グラバースニッチ》

 彼もまた「彼岸」の一員です。

 「彼岸」下級モンスターの共通効果と、墓地へ送られた場合に「彼岸」モンスター1体をリクルートできる固有効果を持ちます。

 このデッキでは《彼岸の黒天使 ケルビーニ》のコストで墓地へ送り、そのまま《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》をリクルートすることがメインになります。
 展開の過程で使えなかった場合は《彼岸の悪鬼 ファーファレル》をリクルートすることであえて自壊させ、あちらの固有効果に繋げる使い方もあります。

 あまりあることではありませんが、このデッキのリクルート先のモンスターは3体しかいないので、それを引き切ってしまうと効果を使えません。
 何がデッキに残っているかは把握しながら戦う必要があるでしょう。

 展開の過程でデッキから直接墓地へ送る以外の使い道が無いため1枚のみの採用となっています。
 手札に来てしまった時は他の手札と相談しながら展開を考えますが、引いてしまった時の保険のために2枚目を採用する必要はないでしょう。

《彼岸の悪鬼 ファーファレル》

 彼もまた「彼岸」の一員です。

 「彼岸」下級モンスターの共通効果と、墓地へ送られた場合にフィールドのモンスター1体をターン終了時までゲームから除外できる固有効果を持ちます。

 ターン終了時までであるため根本的な除去とはなりませんが、そのターン中に攻撃を通してゲームエンドまで持ち込んだり相手のターンを凌いだりできます。

 【ダイヤモンドガイ】の時のようにフリーチェーンで墓地へ落とせたらよかったのですが、このデッキではそれができなかったため、引いてもあまり困らないように1枚のみの採用としました。
 他に汎用性の高めな「彼岸」モンスターが少なかったことため仕方なく採用ような節もあります。

《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》

 再録しないせいでシングル価格が高めな「彼岸」の一員です。

 「彼岸」下級モンスターの共通効果と、墓地へ送られた場合に墓地の「彼岸」モンスターを蘇生できる固有効果を持ちます。

 この蘇生効果は蘇生制限さえ満たしていれば、特殊召喚モンスターである「彼岸」モンスターでも蘇生できます。
 《彼岸の旅人 ダンテ》を蘇生させ、あちらが墓地に送られるとこのカードを手札に戻し、また次のターンでこのカードを墓地に送るとあちらが蘇生し……というループを作ることができ、それなりの継戦能力を誇ります。

 また「彼岸」以外のモンスターがいる時に《彼岸の悪鬼 スカラマリオン》を蘇生させることであえて自壊させ、エンドフェイズ時のサーチに繋ぐこともあります。

 ただし一番多く使う用法は《魔界発現世行きデスガイド》からの展開パターンで、リンク素材にされた後に《彼岸の黒天使 ケルビーニ》を蘇生させることですね。
 リンク2のモンスターが蘇生できるため、リンク数の嵩増しができます。

 極めて優秀なカードですが、こちらも1枚のみの採用としました。
 《彼岸の旅人 ダンテ》とのループでは1枚あれば十分な上、必要な時にデッキから引っ張り出せるからです。

《魔界発現世行きデスガイド》

 なんか最近デュエルリンクスでCVのついた子です。
 あとこのデッキの初動札その2です。

 召喚に成功した時に手札・デッキのレベル3の悪魔族を効果を無効にして特殊召喚できます。
 ただしこの効果で出したモンスターはシンクロ素材にできません。

 【幻影彼岸】ではもっぱら「彼岸」下級モンスターをリクルートするのでしょうが、このデッキでは《クリッター》をリクルートします。
 これによって《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》がフィールドに降臨し、あわよくば《ライトロード・ドミニオン キュリオス》まで立てられるという算段です。

 2枚目、3枚目のこのカードも他のランク3モンスターへ繋げることができるため、ほとんどの場面で腐ることはありません。
 そのため3積みできることもあって3積みです。
 仮に準制限カードでも採用していました。

《極星獣タングニョースト》

 なんだこの山羊!?

 ということで、《No.34 電算機獣テラ・バイト》で奪ったモンスターはシンクロ素材として使用します

 元々このカードと《カオス・インフィニティ》からシンクロ召喚できないかなーと考えていましたが、このカードの効果が時の任意効果であることが判明してご破算になりました。
 そんな時に後述する《極星獣グリンブルスティ》が新規カードとして登場したため、《幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ》と共に採用へ至りました。

 効果自体は自分のモンスターが戦闘破壊され墓地へ送られた時に手札から特殊召喚できる効果と、このカードが守備表示から攻撃表示へ変更された時に同名以外の「極星獣」モンスター1体をリクルートできる効果を持ちます。

 自身を特殊召喚する効果は、相手の最後のモンスターの攻撃後に発動するような使い方が基本となります。
 見ての通りステータスは貧弱であり、まともに長生きすることはまずできないからですね。

 「極星獣」をリクルートする効果でリクルートできるのはレベル3と4のチューナー、非チューナーがそれぞれ1種類ずつです。
 フィールドと手札の状況に合わせて必要なモンスターをリクルートしたいところですが、非チューナーモンスターは採用していないため、その場に必要なチューナーを出す形になります。

 《No.34 電算機獣テラ・バイト》に足りない決定打を叩き込むための起点となるカードなので3積みです。

《極星獣グリンブルスティ》

 このデッキが完成へと至った最後のピースであり、マスターデュエルで完全再現できない最大の元凶でもあります。

 あらゆる「極星」チューナーの代わりとなる効果外テキスト、召喚・特殊召喚に成功した場合に手札の「極星」モンスターを特殊召喚できる効果、墓地の同名を除く「極星」モンスターをサルベージする効果を持ちます。

 今回採用しているのは「極星獣」チューナーを要求する《極神皇トール》だけなので、あらゆる「極星」チューナーの代わりになれる効果外テキストは関係ありません。

 実はこの効果、シンクロ素材の代わりにこそできますが「極神」シンクロモンスターの自己再生のためのコストには使用できないため、結局他の「極星」チューナーを入れなければならないという穴があります。
 それでも《極神皇ロキ》あたりは嬉しいと思いますがどうなんでしょうね?

 召喚・特殊召喚に成功した場合に「極星」モンスターを特殊召喚できる効果はとても便利で、《極星獣タングニョースト》とはお互いを特殊召喚し合える関係となっています(ただし出せる場所は異なる)。
 この効果のおかげで《極星獣タングニョースト》の「リクルート先を引いたら困る」という難点が解決しました。

 そして墓地の「極星」モンスターをサルベージする効果ですが、あまり使わないだけであって損はない効果です。
 召喚権が残っていればそのまま召喚を、残っていなければ可能ならペンデュラム召喚をして場に出せるので、適当に回収して良いでしょう。

 総じて優秀なカードですが、《極星獣タングニョースト》でリクルートしたいことと単体では役に立たないことから2枚の採用としました。

《極星獣グルファクシ》

 既存のレベル4「極星獣」チューナーです。

 相手のフィールドにシンクロモンスターが存在し、自分のフィールドにモンスターがいなければ特殊召喚できます。

 それだけです。
 この効果で特殊召喚したことは一度もありません。
 機会に恵まれませんでした。

 このカードの真価はレベル4の「極星獣」チューナーであることです。
 このデッキのメインパーツである「幻影騎士団」のレベルが3であり、このカードをリクルートできる《極星獣タングニョースト》のレベルも3なので、容易に《極神皇トール》をシンクロ召喚できます。

 ただしそれでは《幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ》でレベル操作をして《No.34 電算機獣テラ・バイト》で奪った相手モンスターをシンクロ素材にできなかったため個人的に評価が低かったのですが、《極星獣グリンブルスティ》のおかげでそれが解消されたため、状況に合わせて《極星獣タングニョースト》からどちらかをリクルートする形に落ち着きました。

 こちらも《極星獣グリンブルスティ》と同じ理由で2枚の採用としました。
 このため《極神皇トール》の自己再生は4回が限界となります。

《ヒーロー・キッズ》

 アニメ『遊戯王GX』の主人公である遊城十代が度々使用していたヒーロー(HEROではない)です。

 特殊召喚に成功した時に任意の数の同名カードをリクルートできる効果を持ちます。

 《聖騎士の追想 イゾルデ》の効果で装備魔法を2枚墓地に送ることでリクルートでき、そこからさらに頭数が増えるので、各種素材に使える便利な子です。
 特にレベル2であることから《幻影騎士団カースド・ジャベリン》のエクシーズ素材となり、そこから《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》へ繋ぐことができます。

 手札に引いてしまった場合でもペンデュラム召喚から効果を発動できるので、たまに困るくらいで済みます。

 《No.34 電算機獣テラ・バイト》を出すためのキーパーツであり、古いカードながら輝ける場面があることから結構お気に入りのカードです。

 効果の都合上3積み確定です。

《クリッター》

 元禁止カードで様々なイラストにも描かれるモンスターです。

 フィールドから墓地へ送られた時に攻撃力1500以下のモンスター1体をサーチする効果を持ちます。
 守備力1500以下のモンスターをサーチする《黒き森のウィッチ》とは対をなす存在ですね。
 ただしどちらのカードも禁止カードから釈放された際に「1ターンに1度」「サーチしたモンスターと同名カードのモンスター効果はそのターン中使えない」という誓約をかけられました。

 このカードは先述した通りレベル3の悪魔族であるため《魔界発現世行きデスガイド》の効果でリクルートできます。
 そのままリンク素材として墓地へ送ることでサーチ効果を発動できます。

 実はこのカードにかけられた誓約にも穴があります。
 まずフィールドに出すこと自体には一切の誓約がかけられていない点ですね。何らかの手段で場に出すことはできます。
 また発動しない効果は問題無く適用できる点も誓約の穴となっています。永続効果や召喚ルール効果ならば気にせずに使えます。
 そしてペンデュラムモンスターはペンデュラムゾーンに置くことができる点です。そのペンデュラム効果も問題無く使用できます。

 以上の点を利用し、《魔界発現世行きデスガイド》を起点とした展開の中では《クロクロークロウ》をサーチすることが基本となります。
 既に《クロクロークロウ》を引いている場合には《召喚師ライズベルト》や《エキセントリック・デーモン》、次のターン以降に出すための《極星獣タングニョースト》などをサーチすることになるでしょう。
 場に出すだけなら《幻影騎士団サイレントブーツ》もできるので、そちらでもいいかもしれません。

 以前ほどの使い勝手の良さは無くなりましたが、工夫次第でまだ使えるカードです。
 しかし雑に扱えるカードではなく、引いてしまった際の使い道に乏しいため1枚のみの採用としました。

《クロクロークロウ》

 こいつが例の《クロクロークロウ》です。

 自分フィールドに闇属性モンスターが存在する時にチェーンブロックを作らずに手札から特殊召喚できます。

 ただそれだけのカードなのですが、鳥獣族である(≠天使族or悪魔族or戦士族)ということから《ライトロード・ドミニオン キュリオス》のリンク素材にちょうどいい存在でした。

 またレベルが2であることも評価点であり、《幻影騎士団カースド・ジャベリン》のエクシーズ素材にも利用できることが強みです。

 コンボ用のパーツでありながら別の用途にも使えるという稀有な存在であるため、このカードには結構助けられています。

 ただしあくまでコンボパーツであり1ターンに1枚しか出せないため1枚のみの採用としました。

《ADチェンジャー》

 デッキ破壊のお供です。

 墓地から自身を除外することでフィールドのモンスター1体の表示形式を変更します。

 アニメでは自分のシンクロモンスターしか対象に取れませんでしたが、OCG化に際してあらゆるモンスターを対象に取れるようになったため汎用性が高くなりました(でも遊星は融合モンスターの《波動竜騎士 ドラゴエクィテス》に使ってたよね?)

 OCGでよく見られる使い方は、このターンにセットされたモンスターを表側攻撃表示にすることでリバース時の効果を発動させる用法ですが、このデッキでは2通りの使い方をします。

 1つはこのターンに出した《極星獣タングニョースト》の表示形式を守備表示から攻撃表示に変更することで効果のトリガーとすることです。
 あちらの効果は裏側守備表示から表側攻撃表示になった時にも発動できるため、このカードの効果で表示形式を変更することでも効果を発動できます。
 リバースモンスターの効果を発動させるのに近い使い方ですね。

 もう1つは純粋に相手の守備表示モンスターを攻撃表示に変更させる使い方です。
 《No.34 電算機獣テラ・バイト》の効果はなぜか攻撃表示モンスターしか対象に取れないため、守備表示モンスターを攻撃表示にすることであちらの効果の補助ができます。

 効果を使うためには自身を墓地から除外する必要がありますが、《ライトロード・ドミニオン キュリオス》や《一撃必殺!居合いドロー》などの効果で墓地へ送ることができ、効果の使用後も《虚空海竜リヴァイエール》の効果で再びフィールドに特殊召喚しつつリンク素材にして墓地へ送ることができるため1枚のみの採用としました。

 レベル1の戦士族なので《聖騎士の追想 イゾルデ》の効果で装備魔法1枚を墓地へ送ることでリクルートできる点も魅力的ですね。

《終末の騎士》

 お馴染みの制限カードです。
 ついでに初動札その3です。

 「幻影騎士団」モンスターの他、「彼岸」下級モンスターや《BF-精鋭のゼピュロス》などを墓地へ送ることができます。

 特に「幻影騎士団」モンスターを墓地へ送ることで《聖騎士の追想 イゾルデ》に繋がるため、このカードは実質《幻影騎士団ティアースケイル》です。

 《幻影騎士団ティアースケイル》が制限カードになる前は採用していなかったのですが、初動札の枚数減少と《ダイガスタ・エメラル》を出したいなーという気持ちから《BF-精鋭のゼピュロス》と共に採用することになりました。

 実際のところレベル4の非チューナーであることから《極星獣タングニョースト》と《極星獣グリンブルスティ》と共にシンクロ素材になれるため、それなりに使い勝手は良いです。

 ただし時の任意効果であることから、チェーン2以降に《戦線復帰》で蘇生させると効果を発動できない点だけ惜しいポイントですね。古いカードなので仕方ないです。

《BF-精鋭のゼピュロス》

 自己再生する汎用性の高い「BF」の一員です。

 自分フィールドの表側表示のカードを手札に戻すことをコストとし、自己再生しつつ自分に400のダメージを与えるという効果を持ちます。
 この効果はデュエル中に1度しか使えないため、永続カードをひたすらバウンスし続けるといったことはできません。
 このことから1枚しか採用していません。

 アニメではデュエル中に1度どころか1ターンに1度の誓約すらなく、裏側表示のカードを戻しても自己再生する上にカードをセットした瞬間に自壊するため、《増殖するG》なんて投げようものならそのままゲームエンドまで持っていくようなトンデモカードでした(インチキ効果もいい加減にしろ!)

 手札に戻すカードは魔法・罠カードである必要はなくモンスターでも構いません。
 そのターンに発動し直すことにも誓約が無いため、このターンに発動したペンデュラムゾーンのカードや装備魔法を戻して再び発動するといったことも可能です。

 レベル4であるため《極星獣タングニョースト》と《極星獣グリンブルスティ》と共にシンクロ素材になったり、《ダイガスタ・エメラル》のエクシーズ素材になったりします。
 さらに《クロクロークロウ》と同じく鳥獣族であることから、《ライトロード・ドミニオン キュリオス》のリンク召喚の補助にもなり、あちらの効果で墓地へ送ることもできるため相互に補助し合える関係となっています。

 総じて元々の汎用性の高さに恥じない活躍ができるカードです。ただしデュエル中に1度しか効果を使えないことから、どのタイミングで自己再生すべきかは熟考する必要があるでしょう。

《スモウ魂 YOKO-ZUNA》

 初めて登場したスピリットモンスターのペンデュラムモンスターの一角です。

 ペンデュラム効果は、モンスターがペンデュラム召喚された場合に手札に戻る効果です。

 《幽鬼うさぎ》などの効果を受けてしまう欠点はありますが、通常は相手ターンを手札でやり過ごせるメリットとして取ることができます。

 このデッキには採用されていませんが、特殊召喚に成功した場合に発動する強制効果の後に発動させることで相手の妨害を受けないまま効果を通すといったテクニックもあります。

 モンスター効果は、召喚に成功した時に自分のペンデュラムゾーンのカードと同じ縦列の相手モンスターを墓地へ送る効果と、召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に手札に戻る効果があります。

 ペンデュラムゾーンのカードと同じ縦列のモンスターを墓地へ送るため、各種リンクモンスターの除去を受けない右端(こちらから見ると左端)のモンスターの除去も可能です。
 また対象を取らない墓地へ送る効果であるため《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》や《月光舞獅子姫》などの強固な耐性を持つ高火力モンスターでも処理できます。

 一方で効果解決時にペンデュラムゾーンにカードが存在しなければ除去できないため、《サイクロン》などでペンデュラムゾーンのカードを処理されると効果が不発になるという欠点もあります。

 そしてスピリットモンスター特有の場に出たターンのエンドフェイズ時に戻る効果もあるため、ペンデュラムゾーンとモンスターゾーンを手札を経由して行き来できるカードでもあります。

 スピリットモンスターにしては珍しく特殊召喚に一切の制限がかかっていませんが、特殊召喚すると手札に戻る効果は発動しないため注意が必要です。

 しかしこのカードの真価は、《聖騎士の追想 イゾルデ》によってサーチできる最もペンデュラムスケールの低いデメリット無しのペンデュラムモンスターである点にあります。
 《聖騎士の追想 イゾルデ》でサーチしたモンスターとその同名モンスターはそのターンフィールドに出せませんが、ペンデュラムゾーンに発動することはできます。そのためそれを利用してデメリットを踏み倒しながらペンデュラム召喚に繋ぐことができます。
 一応《黄昏の忍者-ジョウゲン》もデメリットの無い同じペンデュラムスケールのモンスターですが、あちらの効果はモンスター効果の貫通能力しか活かすことができず、モンスターとしてもレベル7であり扱いづらさが目立つためこちらに軍配が上がりました。

 このデッキのメインとなる下スケールには後述する《召喚師ライズベルト》が存在するためあまりペンデュラムゾーンに置くことはありませんが、あちらと異なりペンデュラムスケールが1であるおかげで引いてしまった《ヒーロー・キッズ》をペンデュラム召喚できます。
 そのため《召喚師ライズベルト》が引けない時や処理されてしまった時はこちらに役目が回ってきます。

 《聖騎士の追想 イゾルデ》でサーチできることやこのカードへの依存度が低いことから1枚のみの採用としました。

《ケンドウ魂 KAI-DEN》

 日本では他のスピリットモンスターのペンデュラムモンスターと同時に登場したモンスターです。

 《スモウ魂 YOKO-ZUNA》と同じペンデュラム効果と、似たようなモンスター効果を持ちます。

 こちらのモンスター効果では片側のペンデュラムゾーンのカードを選び、そのカードと縦列のカード全てを墓地に送ります。
 片側しか選べない代わりにモンスターと魔法・罠カードをまとめて処理できるので、状況次第ではこちらの方が強力です。

 しかしこのカードの最大の特徴はデメリットの無い非常に高いペンデュラムスケールを持つという点です。
 デメリットが無く公式デュエルで使用可能なペンデュラムモンスターであり《聖騎士の追想 イゾルデ》によるサーチに対応します。

 というかこのカードよりも高いペンデュラムスケールを持つカードは軒並みデメリットを持つか、エクストラデッキに入るペンデュラムモンスターかのどちらかです。
 つまりデメリットの無いメインデッキに入るペンデュラムモンスターの中で最大のスケールを持つということです。

 同じ条件のカードに《カラテ魂 KURO-OBI》がありますが、《スモウ魂 YOKO-ZUNA》の魔法・罠カード版の効果を持つあちらよりも、こちらの方が効果が使いやすいということでこちらを採用しました。

 こちらも《聖騎士の追想 イゾルデ》の効果でサーチできるため1枚のみの採用としました。

《召喚師ライズベルト》

 9期から続くカードイラストによるストーリーで妹が悲惨な目に遭っているお兄ちゃんです。

 通常モンスターのペンデュラムモンスターであり、ペンデュラム効果しか持ちません。

 そのペンデュラム効果とは、フィールドの表側表示のモンスターのレベルを1上げるというものです。
 この効果で上がったレベルはそのモンスターがフィールドを離れるまで下がることはありません。

 このデッキはレベル3のモンスターを中心としているためそれをペンデュラム召喚できる2というペンデュラムスケールは使い勝手の良いものでした。
 さらにレベルを上げる効果も《極神皇トール》のシンクロ素材となるモンスターのレベル調整を行えるためシナジーが強い効果でした。

 肝心のサーチ手段ですが、《クリッター》と《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》しかないことが少々ネックですね。
 あくまでコンボパーツである上、このカードに依存しているわけではないため手札に来なくて困る場面は少ないですが、必要な時に来ないとちょっと頭に来ます。

 とはいえ2枚採用していた頃はなぜかひたすら手札に来てむしろ困っていたため1枚のみの採用に落ち着きました。

《エキセントリック・デーモン》

 《サイクロン》と《ならず者傭兵部隊》を足してそのままにしたようなカードです。

 7という扱いやすいペンデュラムスケールに加えて優秀なペンデュラム効果とモンスター効果を持ちます。

 ペンデュラム効果はフィールドの魔法・罠カードとこのカードを破壊する効果です。
 非常にシンプルな効果ですが、エクストラデッキからの回収手段を用意していないため使い切りの効果となります。

 モンスター効果は自身をリリースすることでフィールドのモンスター1体を破壊する効果です。《ならず者傭兵部隊》です。
 こちらはペンデュラム召喚でフィールドに呼び戻すことで繰り返し使うことができます。
 使い減りしない除去なのでなかなかに優秀ですね。

 総じて強力なカードであり、レベル3の悪魔族でもあることから《魔界発現世行きデスガイド》によるリクルートにも対応しているため、大変便利なカードです。
 ただしペンデュラムモンスターのためにそこまで多くの枠を確保することが難しかったため1枚のみの採用としました。

《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》

 アニメ『遊戯王ARC-V』の主人公である榊遊矢のエースモンスターですが、このデッキでは縁の下の力持ちです。

 ペンデュラム効果は1ターンに1度自分のペンデュラムモンスターの戦闘によるダメージを0にできる効果と、エンドフェイズ時にこのカードを破壊して攻撃力1500以下のペンデュラムモンスターをサーチする効果です。

 前者の効果は使いません。無視です。

 メインとなるのは後者の効果で、《召喚師ライズベルト》か《エキセントリック・デーモン》をサーチできます。
 上スケールか下スケールを選んで手札に持ってこられるため、状況に合わせてサーチ先を決めます。

 モンスター効果はモンスターとの戦闘による戦闘ダメージを2倍にするという効果です。

 あまりフィールドに出すことはありませんが、あって損するような効果ではありません。
 また《ADチェンジャー》により相手の攻撃力の低いモンスターを攻撃して大ダメージを与えるということもあります。

 通常ではこのカードは後者のペンデュラム効果を使うためだけにペンデュラムゾーンに置かれ、エンドフェイズには破壊されいなくなります。
 しかしこのデッキでは中心となるカードのレベルが3であることから上スケールとしての役割も担っています。

 だからといって前者のペンデュラム効果が活用されることは無いのですが、必ずしも破壊してサーチしなければならないというカードではないという点を把握してもらえたらいいかなと思います。

 しかし上スケールにしても他に2枚ほどカードがありサーチ先も2枚しか存在しないことから1枚のみの採用となりました。

《一撃必殺!居合いドロー》

 アニメ『遊戯王GX』の単発ゲストキャラである橘一角が使用した究極のロマンカードです。

 アニメの効果を再現しつつ、失敗した際のケア手段まで用意された運営に愛されたカードです。

 まず発動条件として手札を1枚捨てます。
 効果解決時に相手フィールドのカードの数と同じ枚数分デッキの上のカードを墓地へ送り1枚ドローします。
 ドローしたカードが《一撃必殺!居合いドロー》であればそれを墓地へ送り、フィールドのカード全てを破壊して墓地へ送られた枚数×2000のダメージを相手に与えます。
 それ以外のカードをドローした場合は、デッキの上から墓地へ送ったカードの枚数分だけ墓地のカードをデッキに戻します。

 要するに4枚以上破壊して墓地へ送られれば夢のワンターンキルということです。

 ペンデュラムモンスターやモンスタートークン、《混沌の黒魔術師》などのフィールドを離れると除外されてしまうモンスターは墓地へ送られないため、ダメージのためのカウントには含まれません。

 しかしこのデッキではむしろ成功してしまうと困ります。目当ては失敗した時の回収効果の方なので。

 墓地のカードを回収する効果では、《ライトロード・ドミニオン キュリオス》の効果でうっかり墓地へ送られてしまったカードや再びリンク召喚したい《聖騎士の追想 イゾルデ》などを回収します。
 その他《ヒーロー・キッズ》や装備魔法、《死者蘇生》などの制限カードも回収したい時は回収します。
 さらに詳しく言うなら、後述する《貪欲な壺》があることから魔法・罠カードを中心に戻すことになります。

 手札交換としては2:1交換となるためマイナスとなってしまいますが、墓地を肥やしながらデッキに戻ってほしいカードを戻せるため非常に強力なカードです。

 万が一効果が成功してしまいゲームエンドできなかった場合やこのカード自体を止められた場合は苦しい展開を強いられます。
 ただしそれでも負けに直結するわけではないため諦めることはありません。

 1ターンに1枚しか発動できないとはいえ強力なカードであるため3積みです。
 2枚積みなどした場合は成功時の効果の方が狙えなくなってしまうため3枚積まない理由が無いですね。

《増援》

 初動札をサーチするためのカードです。
 説明いる?
 制限カードなので1枚です。

《おろかな埋葬》

 デッキのモンスターをピンポイントで墓地へ落とせるカードです。
 説明いる?

 一応墓地へ落とす候補を挙げると《BF-精鋭のゼピュロス》《ADチェンジャー》《彼岸の悪鬼 スカラマリオン》などです。

 手札にこのカードと《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》があれば、《幻影騎士団ダスティローブ》を墓地へ送ることで動くことができます。

 《彼岸の悪鬼 ファーファレル》を墓地へ送り効果を発動することもできるので、いつ引いても強いカードと言えるでしょう。

《死者蘇生》

 説明いる?
 制限カードなので1枚です。

《貪欲な壺》

 元制限カードの壺シリーズの一枚です。

 こちらはモンスターカードしか戻せないため、リンクモンスターを中心にデッキへ戻すことになります。
 2枚ドローすることで展開に繋がったり状況を打開できたりするので地味に重要なカードです。

 欠点はこのカードにチェーンして対象としたカードが1枚でも墓地から無くなると、他のカードをデッキに戻すこともドローすることもできない点です。
 【インフェルノイド】あたりは天敵となる相手でしょう(そもそもこんなデッキで挑む方が無謀)

 確かに重要なカードではありますが、序盤に引いても困ることと、気軽に連打できるカードではないことから1枚のみの採用としました。
 どうせ使った後に《一撃必殺!居合いドロー》で戻せるし、と思っているのも理由のひとつです。

《マジック・プランター》

 永続罠を墓地へ送ることで2枚ドローするドローソースです。

 アニメでは永続魔法の《アイヴィ・シャックル》をコストにしていましたが、あちらが永続罠になったためこのカードのコストも永続罠になりました。
これじゃ《トラップ・プランター》です。

 このデッキに採用されている永続罠はわずか3枚ですが、いずれもあってもなくてもいいカードなので、どうせならコストにしてやろうということで採用に至りました。

 特に《幻影霧剣》は妨害札であると同時に《幻影騎士団カースド・ジャベリン》を蘇生させるためのカードでもあります。
 そのため役割を終えた後は速やかに墓地へ送りたいのですが、対象にしたモンスターがエクシーズ素材になるとフィールドに残り続けてしまいます。
 それを墓地へ送るためのカードです。

 ただし永続罠カードの採用枚数に対してこのカードは2枚採用されています。
 緊急用のカードなのに引けなければ困るということで2枚採用しましたが、腐ることもしばしばあります。
 その時は《一撃必殺!居合いドロー》の手札コストとして惜しみなく投げ捨てましょう。

《ハーピィの羽根帚》

 説明いる?

 《ツインツイスター》などでもいいのでは?と思う人もいるかもしれませんが、このデッキは手札をガンガン投げ捨てて良いデッキではありません。
 《No.34 電算機獣テラ・バイト》を扱うために様々なカードのリソース管理を丁寧に行う必要があるため、手札コストの吟味が必要な《ツインツイスター》ではダメです。
 《一撃必殺!居合いドロー》は手札コストとして捨てたカードも回収できるので問題ありません。

 最低限の伏せ除去として採用しています。

《RUM-幻影騎士団ラウンチ》

 このデッキにおけるキーカードの1枚です。

 お互いのメインフェイズ時にエクシーズ素材の無い闇属性エクシーズモンスターをランクの1つ高い闇属性エクシーズモンスターへとランクアップさせこのカードもそのモンスターのエクシーズ素材とする「RUM」です。
 あと墓地のこのカードを除外することで手札の「幻影騎士団」を闇属性エクシーズモンスターのエクシーズ素材にする効果もあります。

 ランクアップできるモンスターはエクシーズ素材を持たないことを条件にしているため、《幻影騎士団カースド・ジャベリン》を出した後そのエクシーズ素材を全て取り除く必要があります。
 このことを考えた結果、《幻影騎士団カースド・ジャベリン》をリンク素材にして墓地へ送り、《幻影霧剣》で蘇生させることになりました。

 ランクアップした際にはこのカードもエクシーズ素材となるため、《No.34 電算機獣テラ・バイト》はエクシーズ素材を2つ持つこととなります。
 それを使い切れることは少ないですが、2つ使い切れるか怪しいのに正規召喚して3つ持ってても使い切れないのは目に見えているので大差無いです。

 エクシーズ素材を補給する効果は使ったことがありません。
 《No.34 電算機獣テラ・バイト》を蘇生させた場合に使うかも?くらいの感覚ですね。
 そもそも「幻影騎士団」モンスターが全て墓地へ送られていることもあるので発動機会すらないことの方が多いです。

 《No.34 電算機獣テラ・バイト》を出すためのキーカードですが、サーチが容易であるため1枚のみの採用です。他に出すモンスターもいませんし。
 万が一《ライトロード・ドミニオン キュリオス》の効果で墓地へ送られてしまった場合は《一撃必殺!居合いドロー》でデッキに戻します。

《執念の剣》

 ひたすらデッキトップに戻り続ける装備魔法です。
 1期のカードには装備魔法のアイコンが無いので注意しましょう。不安な人は2期以降のカードを使いましょう。

 装備モンスターのステータスを500アップさせる効果と、あらゆる場所から墓地へ送られた場合にデッキの一番上に戻る効果を持ちます。

 モンスターに装備させることはほとんどありません。
 引いた時にたまに装備させるかな?くらいです。

 このカードの真価はデッキの一番上に戻る効果にあります。

 似たカードに《月鏡の盾》があります。
 あちらはフィールドから墓地へ送られた場合に500のライフポイントを支払うことでデッキの一番上か一番下に戻すことができますが、こちらはデッキや手札から墓地へ送られてもデッキの一番上に戻ります。

 そのため《聖騎士の追想 イゾルデ》の効果でデッキから直接墓地へ送り、効果処理後にデッキの一番上に戻ります。
 その後の展開の過程でデッキをシャッフルするためデッキの一番上に居座り続けることもありません。

 このデッキでは2回か3回ほど《聖騎士の追想 イゾルデ》を出すことがあります。
 そのために《一撃必殺!居合いドロー》で装備魔法共々デッキに戻すと、他のカードをデッキに戻せなくて困ることがあります。

 《月鏡の盾》や《一角獣のホーン》ではフィールド以外から墓地へ送られた場合にはデッキへ戻らないため、このカードを採用することにしました。
 《聖騎士の追想 イゾルデ》では同じカードを墓地へ送れないため1枚のみの採用です。

《D・D・R》

 除外されているモンスターを特殊召喚できる装備魔法です。

 発動には手札を1枚捨てる必要があり攻撃表示のみという条件がありますが、帰還させるモンスターそのものに制限はありません。

 このカードがフィールドを離れると装備モンスターは破壊されてしまいますが、除外はされないため墓地へ送られることになります。

 まあこのカードの一番の使い道は《聖騎士の追想 イゾルデ》によるコストとして墓地へ送られることなんですけどね。
 後述する《リビング・フォッシル》は墓地からの特殊召喚ができるので、あちらの方が引いた時に使いやすいです。
 そのため引いてしまった際に使うくらいですね。

 こちらも《執念の剣》と同じ理由で1枚のみの採用です。

《リビング・フォッシル》

 レベル4以下のモンスターを蘇生させる装備魔法です。

 こちらは《D・D・R》と異なり手札コストが不要です。そのためあまり状況を選ばずに発動できます。
 ただし蘇生対象はレベル4以下のモンスターに限定されており、ステータスが1000ダウンした上で効果も無効になります。
 そして蘇生させたモンスターはフィールドを離れるとゲームから除外されてしまいます。

 このため基本的に蘇生させたモンスターは各種カードの素材として使うことになるでしょう。
 だいたい何を蘇生させても構わない、という状況では《魔界発現世行きデスガイド》や《極星獣タングニョースト》などの除外されても支障の無いモンスターを蘇生させましょう。

 こちらも《執念の剣》と同じ理由で1枚のみの採用です。

《神の桎梏グレイプニル》

 「極星」モンスター専用のサーチカードです。

 通常罠カードであるため発動までにタイムラグはありますが、フリーチェーンで発動条件も無く「極星」モンスターをサーチできます。

 《極星獣タングニョースト》はモンスターが戦闘破壊された時に手札から特殊召喚できるため、相手のモンスターの攻撃宣言時にこのカードを発動してサーチすることで、奇襲のような形で《極星獣タングニョースト》を特殊召喚することに繋ぐことができます。
 メインフェイズ2で処理されたら割り切りましょう。

 別に《極星獣タングニョースト》専用のカードというわけではないため、「極星獣」チューナーをサーチするために使ってもいいでしょう。

 当初は3枚積みしていましたが、デッキの改良を繰り返した結果、3枚は不要という結論に至り2枚の採用に落ち着きました。

《戦線復帰》

 墓地のモンスター1体を完全蘇生させるカードです。

 守備表示限定であるためリンクモンスターは蘇生できませんが、フリーチェーンで発動できる点が強力です。
 蘇生候補の筆頭は《極星獣タングニョースト》であり相手のエンドフェイズに蘇生させてから次の自分のターンで自身の効果に繋ぐ使い方をします。

 他にも《No.34 電算機獣テラ・バイト》を蘇生させることもあります。
 2900という強固な守備力を誇るため、相手の攻撃を受け止める壁として役に立ってくれます。

 また《ヒーロー・キッズ》や《終末の騎士》蘇生させて効果に繋ぐこともありますが、あちらの効果が時の任意効果であるため他のカードにチェーンして発動すると効果が使えません。
 その点には注意しましょう。

 単純に強力なカードですが、「彼岸」下級モンスターが自壊したり、墓地にいた方が都合が良いモンスターがいたりするため発動機会が実は限られています。
 そのため1枚のみの採用とし、引けたら使うくらいのカードとしました。

《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》

 扱いやすい罠モンスターです。

 このカード自体は特に効果のない通常モンスターとしてフィールドに特殊召喚されるだけのカードですが、墓地に罠カードが無い場合はセットしたターンに発動できます。
 つまり1ターン目ならば基本的に即座に発動できるということです。

 《幻影騎士団ティアースケイル》の効果で他の「幻影騎士団」モンスターを墓地へ送ることでこのカードをサーチし、そのままセットして発動することで《聖騎士の追想 イゾルデ》を出すことができます。

 その用法のために1枚だけ採用していましたが、レベル4のモンスターとして特殊召喚される点が優秀だったため、多少のタイムラグがあっても欲しい場面があったので2枚の採用になりました。
 墓地に罠カードがあっても普通に発動できますので。

《幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ》

 このデッキにおけるキーカードです。
 キーカードが多い?全部キーカードですよ。

 ターン終了時までフィールドのモンスター1体の攻撃力を600ダウンさせ、レベルを2にします。
 さらに「幻影騎士団」モンスターに戦闘破壊耐性を付与し、このカードをレベル2のモンスターとして特殊召喚します。
 つまりこのカードも罠モンスターです。

 まずこのカードの欠点について書いておくと、レベルを2にするという効果を含むためにエクシーズモンスターとリンクモンスターを対象に発動できないことです。
 単純に攻撃力を下げるカードとして見た場合は余計な効果がついているためちょっと使いにくいですね。

 また攻撃力ダウンとレベル変更はターン終了時までなので、相手ターンに発動すると返しのターンでは元のレベルに戻ってしまう点も欠点です。

 では今度は強い点について書いていきます。

 発動ターン中は「幻影騎士団」モンスターが戦闘破壊耐性を得ます。
 それは特殊召喚されるこのカードも例外ではないため効果による除去さえされなければ1ターンを凌ぐことができる防御札として機能する点は優秀でしょう。

 またこのカードはレベル2であるためランク2の素材に使えますが、別の使い方を筆者は見出しました。
 自分のターンに相手のモンスターを対象にこのカードを発動し、相手のレベルを2にしつつこのカードを特殊召喚します。
 さらに《No.34 電算機獣テラ・バイト》の効果でレベルを変えた相手モンスターのコントロールを得ます。
 そして《極星獣タングニョースト》と《極星獣グリンブルスティ》と共に《極神皇トール》をシンクロ召喚するのです。

 どのようなモンスターを奪ってもシンクロ召喚ができこのデッキに足りない打点を補うというコンボを見出しました。

 強いかどうかは知りません。
 真面目に考えた末に生まれたものがこれです。
 文句がある人は、あなたなりの【電算機獣テラ・バイト】の記事を書いてください。
 その記事を参考にさらに精進します。

 相手ターンに使わざるを得ない場面も少なからずあるため、サーチが容易とはいえ2枚の採用に落ち着きました。
 1回は自分のターンに発動して上記のコンボに繋げたいですからね。

《反転世界》

 《右手に盾を左手に剣を》のような効果を持つ罠カードです。

 あちらとの違いとしては、効果モンスターにしか効果が及ばない点と、現在の攻撃力と守備力を入れ替える点、そして効果が永続である点が挙げられます。

 アニメ『遊戯王ZEXAL』で《No.34 電算機獣テラ・バイト》の最初の所有者だった北野右京は《スーパーバグマン》の効果で《No.34 電算機獣テラ・バイト》のステータスを入れ替えてアタッカーとして活躍させていました。
 それを疑似的に再現するために採用したカードでもあります。

 《右手に盾を左手に剣を》と異なり効果が永続であることから《No.34 電算機獣テラ・バイト》を恒久的にアタッカーとして活躍させることができます。
 また昨今では守備力が軽視されがちなので、相手の守備力の低いモンスターからの攻撃に対して発動することでコンバットトリックのように扱うことができます。

 《No.34 電算機獣テラ・バイト》を活躍させるためのカードですが、たくさん引いても困ることから2枚のみの採用としました。
 ただしサーチ手段が無いため気合いで引きましょう。

 また守備力の存在しないリンクモンスターには効果が及びませんが、言い換えればリンクモンスターはステータス変化を気にする必要がないため、気兼ねなく使いましょう。

《エクシーズ・リボーン》

 エクシーズモンスターを完全蘇生させ、エクシーズ素材を補給させるカードです。

 《No.34 電算機獣テラ・バイト》を蘇生させつつその効果を使えるためとても相性が良いです。
 下敷き扱いされている《幻影騎士団カースド・ジャベリン》も効果は優秀なため、《No.34 電算機獣テラ・バイト》で奪えないモンスターが相手フィールドにいる場合はそちらを蘇生させてもいいでしょう。

 単純な効果であるが故に扱いやすく強いカードです。
 しかし特別必要という場面は少ないため1枚のみの採用としました。

《幻影霧剣》

 環境でも活躍している《デモンズ・チェーン》もどきです。

 「ファントム」罠カードであるため《幻影騎士団サイレントブーツ》や《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》で用意できる妨害札です。

 対象のモンスターは攻撃できず、攻撃対象にもならず、効果も無効化されます。
 まさにファントム(幽霊)となる効果ですね。

 攻撃や効果を封じる点は優秀ですが、攻撃対象にもできないため、対象にしたモンスターのみがフィールドに残っていると攻撃自体ができなくなってしまいます。
 自分のモンスターに使うことで相手の攻撃をシャットアウトする使い方もできますが、緊急時にしか使わないでしょう。

 対象のモンスターがフィールドを離れることでこのカードは破壊されますが、エクシーズ素材にされるとフィールドに残り続けてしまいます。
 しかしそれを解消するために《マジック・プランター》を採用しています。

 この効果だけでも強力ですが、墓地のこのカードを除外することで「幻影騎士団」モンスターを蘇生させる効果もあります。

 基本的にこの効果で《幻影騎士団カースド・ジャベリン》を蘇生させつつ《RUM-幻影騎士団ラウンチ》に繋げることになります。
 《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》を蘇生させることもできるためたまに蘇生させることがあります。

 蘇生させたモンスターはフィールドを離れると除外されてしまいますが、エクシーズ素材となった場合は除外されません。
 そのため《No.34 電算機獣テラ・バイト》のエクシーズ素材となった《幻影騎士団カースド・ジャベリン》は《エクシーズ・リボーン》でさらに再利用できます。

 非常に強力なカードですが、《マジック・プランター》を引けておらず相手が動かなかった場合にはどうしようもなくなってしまうため、《幻影翼》と入れ替えるか真剣に悩んでいます。
 とりあえずこのカードは2枚採用に留まっており、3枚積みにすることは無いと思います。

《ガリトラップ-ピクシーの輪》

 なんだこの罠カード!?

 攻撃表示モンスターが2体以上いる場合、最も攻撃力の低いモンスターは攻撃されなくなります。

 ただそれだけの永続罠カードです。

 最も攻撃力の低いモンスターが2体以上存在するとロックをかけることができますが、筆者はそこまで考えていません。

 《No.34 電算機獣テラ・バイト》をあえて攻撃表示で出すことで相手の攻撃を誘い、このカードで横のモンスターしか攻撃できなくさせるという目的で入れています。
 また《反転世界》と組み合わせることで攻撃力2900の《No.34 電算機獣テラ・バイト》が現れるため、先ほどまで守られていた《No.34 電算機獣テラ・バイト》が体を張って他のモンスターを守ることになります。

 邪魔になったら《マジック・プランター》でドローに変換できる点も評価点ですね。

 そのうち使いたいなーと思っていたカードだったので1枚だけ採用しました。
 中心となるカードで遊んでいるため、これくらいのお遊びはあってもいいかなと思います。

《天穹覇龍ドラゴアセンション》

 《極神皇トール》と双璧を成すアタッカーとなる大型シンクロモンスターです。

 シンクロ召喚に成功した時に攻撃力が手札の枚数×800アップする強制発動の誘発効果と、相手によって破壊された時にシンクロ素材を効果を無効にして丸ごと墓地から特殊召喚できる効果を持ちます。

 だいたい手札が3〜4枚ほどある時にシンクロ召喚することが多いですが、この効果にチェーンして《反転世界》を発動することで、攻撃力を3000+手札の枚数×800にすることができます。
 仮に手札が1枚でも攻撃力は3800になり《極神皇トール》を超えます。

 その場合は《No.34 電算機獣テラ・バイト》も攻撃力2900となっており、相手フィールドのモンスターも奪ったため一気にゲームエンドへ持ち込むことができるでしょう。

 一方でシンクロ素材を蘇生させる効果は何の役にも立ちません。

 シンクロ素材が自分の墓地に揃っている必要があるため、奪った相手モンスターを利用することを前提としたこのデッキでは自分の墓地にシンクロ素材が揃うことはありません。
 さらに罠モンスターも蘇生できないため《幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ》や《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》を使った場合でも蘇生できません。

 相手モンスターや罠モンスターを利用してシンクロ召喚することしか考えていなかったため、このカードは単なる火力ゴリラです。

 耐性の類も何一つ無いためあっさり処理されやすいですが、高い攻撃力で圧倒する姿は壮観です。
 《No.34 電算機獣テラ・バイト》より目立ってる?
 その効果を使って出してるからいいんだよ!

《極神皇トール》

 星界の三極神が一柱、戦神のトールです。

 相手フィールドのモンスター効果をターン終了時まで無効にする効果、相手によって破壊されるとエンドフェイズ時に墓地の「極星獣」チューナーを除外することで自己再生する効果、自己再生すると相手に800のダメージを与える効果を持ちます。

 シンクロ素材に「極星獣」チューナーを要求しますがいずれも下級モンスターであり比較的扱いやすいカードのためシンクロ召喚はさほど難しくありません。

 相手のモンスターの効果を無効にする効果は起動効果のため相手ターン中は無力ですが、どのような耐性があろうと効果を無効にした上で高い攻撃力により粉砕できます。
 対象耐性を持つモンスターでも《No.34 電算機獣テラ・バイト》で奪えるようになる点も魅力的ですね。

 相手によって破壊されると自己再生する効果もあり、破壊に対しては非常に強いです。
 自己再生はエンドフェイズのためしばらくフィールドが空になってしまう欠点はありますが、無事に次のターンを迎えられるという見方もできます。
 デッキに採用した「極星獣」チューナーが4枚のため自己再生の限界は基本的に4回となります。

 そして自己再生した場合、相手に800のダメージを与える効果を持ちます。
 地味な効果ですが、高い攻撃力も併せて着実に相手を追い詰められる効果でもあります。

 総じて切り札に相応しいカードであり心から頼れるカードでもあります。
 事実上のエースモンスターみたいな感じですが、あくまで主役は《No.34 電算機獣テラ・バイト》です。忘れないであげてください。

《幻影騎士団カースド・ジャベリン》

 《No.34 電算機獣テラ・バイト》の下敷きとして白羽の矢が立った哀しきカードです。

 エクシーズ素材を1つ使うことで、ターン終了時まで相手モンスター1体の攻撃力を0にし効果を無効にします。
 さらに「幻影騎士団」カードがエクシーズ素材にある場合はフリーチェーンで発動できるようになります。

 なんだこのクソ強カード!?

 ただしレベル操作無しでこのカードのエクシーズ素材にできる「幻影騎士団」カードは《幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ》と《幻影騎士団ウロング・マグナリング》しかいません。
 どちらも罠モンスターであるため、狙ってこのカードのエクシーズ素材にするのは少々厳しいでしょう。

 それでも起動効果で効果無効と攻撃力0を同時にかけられるのは優秀であり、下敷き扱いにしては強すぎるカードです。

 ただし先攻でエクシーズ召喚され即座に墓地へ送るため効果を使うことはほとんどありません。
 後攻での展開に際して適当に発動するくらいですね。

 このカードを下敷きにすることにした決め手となったのは「幻影騎士団」の名を持つためであり、正直なところ「幻影騎士団」のランク2であればステータスが0の効果無しでも採用していました。
 だというのになかなか優秀な効果を持っていたため非常に助かっています。ジャベリンありがとうねえ!

 強いてケチをつけるなら、効果がフリーチェーンになるための条件を「幻影騎士団」カードが素材にあることではなく罠カードが素材にあることにしてほしかったくらいです。
 「バージェストマ」カードや《エクシーズ・リボーン》と相性が良くなり、ランク2を多用するデッキではそのようなカードと共に採用でき、相手フィールドに干渉できる貴重なカードになれたでしょう。

 しかし現状でも十分強力なため概ね満足しています。

《神隠し鬼火丸》

 突如として現れた謎のランク2エクシーズモンスターです。

 《極星獣グリンブルスティ》と共に登場したカードであり、レベル2モンスター×2体以上でエクシーズ召喚できます。

 エクシーズ素材を1つ使うことで相手のモンスターを相手のエンドフェイズまで除外できる起動効果と、相手によって破壊された場合に破壊される直前に保持していたエクシーズ素材の数までお互いの除外されているモンスターをデッキに戻すことができる効果を持ちます。

 除外効果は《彼岸の悪鬼 ファーファレル》より少々長い期間除外でき、このカードを維持できれば次のターンもまた除外できます。

 大抵の場合はそれまでに除去されますが、破壊された場合は除外した相手モンスターをそのままデッキに戻すことで完全除去ができます。
 無論自分のカードをデッキに戻しても構いません。

 効果が自身だけで完結しており扱いやすいモンスターであるため採用に至りました。

《彼岸の旅人 ダンテ》

 各種ランク3主体のデッキでよく見た元制限カードの汎用ランク3モンスターです。

 エクシーズ素材1つとデッキの上から3枚までをコストとして墓地へ送りデッキから墓地へ送った数×500の攻撃力がアップする効果、攻撃したバトルフェイズの終了時に守備表示になる効果、墓地へ送られた場合に墓地の「彼岸」カードをサルベージできる効果を持ちます。

 効果ではなくコストで墓地へ送るため《無限泡影》などの効果を受けても最低限の仕事を果たせる点が、墓地を肥やす役割として非常に優秀です。
 似たようなカードに《カードガンナー》がいますね。

 攻撃力もそれに伴い最大2500までアップします。
 《No.17 リバイス・ドラゴン》並の攻撃力にまで上がることに加えて次の効果にも繋がるため、攻防一体のカードと呼べるでしょう。
 なお《反転世界》の発動後に効果を使うと攻撃力は4000まで上がります。

 攻撃したバトルフェイズ終了時に守備表示になる効果によって、相手ターンに貧弱な攻撃力を晒さなくて済みます。
 守備力も2500あるため、その辺のモンスターの攻撃なら受け止めることができるでしょう。
 ただし《反転世界》を使用した後だと非常に高い攻撃力で攻める代償として守備力1000で相手にターンを渡すことになります。

 そして墓地へ送られた場合に「彼岸」カードをサルベージできる効果を持ちます。
 自身の回収こそできませんが、同名カードの回収には制限が無いためこのカードを2枚用意しておくと無限に回収してエクシーズ召喚することができます。
 また《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》を回収しあちらの効果でこのカードを蘇生させることでも長期戦に持ち込むことができます。

 非常に高い水準で纏まったカードであり、最後の効果を無視してでも多くのランク3主体のデッキに採用する余地があります。

 このデッキでは《魔界発現世行きデスガイド》の効果でリクルートしたモンスターと共にエクシーズ召喚され《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》と共に相手の攻撃を耐え続けるために使われます。

 また「極星獣」チューナーや《エキセントリック・デーモン》と共に《ライトロード・ドミニオン キュリオス》になることもあります。

 元制限カードの名に恥じない強力なカードであるため採用しない選択肢はありませんでした。

《虚空海竜リヴァイエール》

 古き良き古参のランク3エクシーズモンスターです。

 エクシーズ素材を1つ使うことでお互いの除外されているレベル4以下のモンスターの中から1体を特殊召喚できます。

 相手が都合良くモンスターを除外しているとは限らないため、基本的には自分のモンスターを帰還させることになります。

 筆頭候補としては「幻影騎士団」モンスター達ですが「極星獣」チューナーを帰還させることで《極神皇トール》の自己再生回数を増やしたり《ADチェンジャー》を帰還させ墓地へ送ることで《No.34 電算機獣テラ・バイト》の効果を補助したりします。

 シンプルな効果であるため使いやすく、適当に出しても仕事をしてくれます。
 フィールドに放置してターンを返しても真っ先に狙われるため、デコイとしての活躍も見込めるでしょう。

 それなりにカードを除外しながら戦うデッキでありランク3を立てることには苦労しないため採用することにしました。

《No.34 電算機獣テラ・バイト》

 このデッキの主役であり、エクシーズ黎明期の悪いところが詰め込まれたカードです。

 レベル3モンスター3体でエクシーズ召喚でき、エクシーズ素材を1つ使うことで、相手フィールドに表側攻撃表示で存在するレベル4以下のモンスターのコントロールをターン終了時まで得ることができます。

 ボールドで強調した箇所がこのカードの欠点であり、これら全てを克服しなければ戦う資格すらありません。

 まずこのカードのエクシーズ素材の重さですが、これまでで散々書いてきた通り《RUM-幻影騎士団ラウンチ》によるランクアップで踏み倒します。
 一応レベル3が主体のデッキであるため正規召喚も狙えるので《RUM-幻影騎士団ラウンチ》を止められても出すことはできます。

 次に相手の表側攻撃表示モンスターしか対象に取れない点は《ADチェンジャー》による表示形式の変更で対応しました。
 また強力なモンスターは攻撃表示で置かれることも多いためそれらを奪うことも狙えます。

 続いてレベル4以下のモンスターしか対象に取れない点は《幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ》で対応しました。
 相手がレベルを持つモンスターであり対象を取ることができればレベル2にすることができるため、事実上全てのモンスターを奪うことができます。
 アニメのように遅い環境であればレベル4以下のモンスターを放置してターンを返してくれる人もいるかもしれませんが、現代遊戯王でそんな人はほとんどいないでしょう。

 そしてターン終了時に奪ったモンスターを返してしまう点はシンクロ素材にすることで対応しました。
 リンク素材にするということもできなくはないですがそれならばこのカードを出す必要性がほぼ無くなってしまうため、他の手段を模索した結果シンクロ素材で落ち着きました。

 またその守備力の高さに対する貧弱な攻撃力を利用しアニメをリスペクトして《反転世界》を使いアタッカー化を再現しつつ《ガリトラップ-ピクシーの輪》を使いオリジナリティを演出することにしました。

 まあ贔屓目に見ても産廃です。
 アニメですらも北野右京が使用した初登場時でしかまともな活躍ができておらず、2度目の登場時は壁として場に出た後コストとして墓地へ送られ、3度目の登場時は「No.」特有の戦闘破壊耐性すら無効にされて戦闘破壊されるという散々な扱いでした。

 しかし見方を変えるとその守備力の高さには一定の評価を受けており、ステータスの反転も《スーパーバグマン》を処理することでしか対処できていなかったため、効果はともかくステータスは優秀であると言えます。
 事実、ランク3エクシーズモンスター全体で見てもデメリットの無いカードでは最も守備力が高いです。

 筆者は「このカードを使う」と決めた際はそのカードの持つ特徴を可能な限り活用しようと考えているため、効果もステータスも利用しようとした結果このようなデッキになりました。
 闇属性機械族のランク1エクシーズモンスターが登場すると《RUM-アストラル・フォース》でも出すことができるようになるため戦術の幅が広がると思います。

《ダイガスタ・エメラル》

 安心と信頼の汎用ランク4モンスターです。

 エクシーズ素材を1つ使うことで、墓地のモンスター3体をデッキに戻して1枚ドローする効果か効果モンスター以外のモンスターを蘇生させる効果のどちらかを選択して発動できます。

 蘇生できる効果モンスター以外のモンスターはペンデュラムモンスターの《召喚師ライズベルト》しか採用されていないため、後者の効果を発動することはまず無いでしょう。

 そのため前者の効果を目当てに出すことになります。

 ミニ《貪欲な壺》とも呼べる効果でありシンプルながら優秀な効果です。
 このカード自体はフィールドに残るため最低限の打点を残しながらリソースの回復ができます。

 エクストラデッキのモンスターのみを戻すことで純粋な1枚ドローにすることができるため、《貪欲な壺》よりも強力に使えることがあります。
 あちらもエクストラデッキのモンスターのみを戻せば純粋な2枚ドローにはなりますが、あちらはデッキに戻せる枚数が多いことからメインデッキのモンスター(主に《ヒーロー・キッズ》)を戻すことがあり、純粋なデッキ圧縮にならないことが多いです。

 《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》や《BF-精鋭のゼピュロス》などのシンクロ素材になれなかったレベル4モンスターの使い道としても役に立っており、採用して良かったカードです。

《彼岸の黒天使 ケルビーニ》

 「彼岸」のリンクモンスターでありながらレベル3主体のデッキで多く採用されるリンクモンスターです。

 リンク素材はレベル3モンスター2体であり、エクシーズ素材にできない《幻獣機トークン》なども使えるため出せるデッキは幅広いです。

 リンク先のモンスターは効果で破壊されない効果、このカードが相手によって破壊される代わりに他のカードを墓地へ送ることができる効果、デッキのレベル3モンスターを墓地へ送りフィールドの「彼岸」モンスターのステータスをそのモンスターのステータス分アップさせる効果を持ちます。

 リンク先のモンスターが効果で破壊されないため、このカードと一緒なら2体まで「彼岸」下級モンスターは人見知りによる自壊をしません。
 また守られるのは「彼岸」だけではないため、相手の《幽鬼うさぎ》などから守りたいモンスターも守ることができます。
 ただし自分のカードの効果でも破壊できないため「メタルフォーゼ」や《ドラゴニックD》などと組み合わせて使おうとする場合はモンスターを置く場所を考えましょう。

 このカードが破壊される場合の身代わり効果は使ったことがありません。
 このカード自体に《幽鬼うさぎ》を当てられるといったことが起きた場合に使うかな?くらいですね。
 戦闘破壊からも守ることができますが、相手ターンにこのカードが残っている場合は攻撃力500という低ステータスを晒しているはずなので、身代わり効果を適用し続けるとサンドバッグにされます。

 そして最後の効果が本命です。
 まずコストとしてレベル3モンスターをデッキから墓地へ送り、フィールドの「彼岸」モンスターを対象にします。そしてその「彼岸」モンスターのステータスを墓地へ送ったモンスターのステータス分アップさせることができます。

 コストでモンスターを墓地へ送るため《マクロコスモス》などの影響下では効果の発動自体ができませんが、このカードの効果を発動した時点でモンスターは墓地へ送られているため《マクロコスモス》などを後出しすることによる妨害はできません。
 この効果は「ステータスを上げる」以外のことをしていないため《灰流うらら》による妨害も受けません。

 強化する「彼岸」モンスターは相手のモンスターでも良く、このカード自身でも良いです。

 そして墓地へ送ったモンスターのステータス分だけ対象のモンスターのステータスはターン終了時まで上昇します。攻撃力と守備力を上げる効果ですが、リンクモンスターを対象にした場合は攻撃力だけをアップさせるという裁定になっているので、ほとんどの場合はこのカード自身を対象に発動するでしょう。

 レベル3モンスター2体で出すレベル3専用の《おろかな埋葬》とも言うべきカードであり、墓地へ送るモンスターも「彼岸」に限定されていないことからかつての環境でも《ダンディライオン》(禁止カード)や《BF-隠れ蓑のスチーム》(禁止カード)などを墓地へ送る仕事をしていました。

 このデッキでは《魔界発現世行きデスガイド》と《クリッター》からリンク召喚し、このカードのコストで《彼岸の悪鬼 グラバースニッチ》を墓地へ送ることで《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》をリクルートし、《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》と共に《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》になります。

 さらに墓地へ送られた《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》の効果で蘇生され、《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》の効果で墓地へ送った「幻影騎士団」モンスターの効果で《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》をサーチして発動し、《クリッター》の効果でサーチした《クロクロークロウ》と共に《ライトロード・ドミニオン キュリオス》になります。

 このカードが「彼岸」モンスターでありながら天使族であること、リンク2の闇属性モンスターであることを活かした展開ですね。

 先に《ライトロード・ドミニオン キュリオス》を立てることもできますが、その効果で罠カードが墓地へ落ちてしまうと《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》を発動できないためこのような展開になりました。

《警衛バリケイドベルグ》

 展開の踏み台となるために採用されたカードです。

 《聖騎士の追想 イゾルデ》から《ヒーロー・キッズ》を3体並べた後、《聖騎士の追想 イゾルデ》と《ヒーロー・キッズ》で出せる闇属性リンク2のモンスターを探していたら目に留まりました。
 《ヒーロー・キッズ》2体でエクシーズ召喚した《幻影騎士団カースド・ジャベリン》とこのカードで《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》をリンク召喚します。

 どうせそのためにしか使わないので効果などはどうでもよかったのですが、他のカードと比べた場合にちょっとだけ優れた点があったのでこのカードが採用されることになりました。

 まずリンク素材ですが、カード名が異なるモンスター2体で良いため《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》や《召喚師ライズベルト》もリンク素材にできます。
 他のモンスターの多くは「効果モンスター2体」という素材指定が多かったため、それらと比較すると少しだけ出しやすいという利点がありました。

 このカードより緩いリンク素材である「モンスター2体」は3体しか存在せず、その効果はほんの少しでも活用できませんでした。
 一方でこのカードも十全に効果を活用できるわけではありませんが、リンク召喚に成功した場合に手札を1枚捨てることができます。

 リンク召喚に成功した場合に手札を1枚捨てることでエンドフェイズに墓地の永続魔法かフィールド魔法を手札に戻すことができる効果があるのですが、この効果は発動時点で永続魔法かフィールド魔法が存在しなくても発動できるという裁定が下されています。
 そのため《ADチェンジャー》や《BF-精鋭のゼピュロス》といった墓地にいた方が都合の良いカードを投げ捨てることができるのです。
 任意効果なので発動しないという選択肢も取れます。

 またフィールドにいる間、自分フィールドの表側表示の魔法カードは相手の効果で破壊されなくなります。
 フィールドに維持することは滅多にありませんが、ペンデュラムゾーンのカードや装備魔法が破壊されなくなる点は評価できます。

 そのためこのカードが採用されるに至りました。

 《幻獣機アウローラドン》を活用するデッキで機械族モンスターを捻出するためにこのカードを使うのと似たような立ち位置なのでこのカードには少々申し訳ないのですが、使わずに放置されるよりもずっとマシなのかなと思っています。

 まあ効果はほとんど使わないので他のカードでも問題ありません。
 闇属性リンク2のモンスターで《聖騎士の追想 イゾルデ》と《ヒーロー・キッズ》でリンク召喚できるカードであることが最低限求められることです。
 《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》を守れる《I:Pマスカレーナ》や貫通能力の付与ができる《ペンテスタッグ》などでもいいでしょう。

《聖騎士の追想 イゾルデ》

 冒頭からずっと名前が挙がっているモンスターです。

 戦士族2体でリンク召喚でき、リンク召喚に成功した場合に戦士族1体をサーチする効果と、デッキの装備魔法を墓地へ送ることでその枚数と同じレベルの戦士族をリクルートする効果を持ちます。

 リンク召喚に成功した場合のサーチ効果では、あらゆる戦士族をサーチすることができます。
 その範囲は広く《増援》より強力ですが、そのモンスターと同名カードは召喚・特殊召喚が封じられ、モンスター効果の発動もできません。

 セットは可能であり表示形式を変更するカードで無理やりフィールドに出すことは可能ですが、それでも効果の発動も封じられているため、発動しない効果しか適用できません。

 ですが、ペンデュラムゾーンに発動することとペンデュラム効果の発動は可能です。
 《スモウ魂 YOKO-ZUNA》と《ケンドウ魂 KAI-DEN》はこれを狙っての採用ですね。

 他にも《ゲート・ガーディアン》や《ギルフォード・ザ・レジェンド》など扱いづらい戦士族モンスターをこのカードでサーチし、そのターンで下準備を整えつつ次のターンに出すといった戦術も取れます。

 装備魔法を墓地へ送りデッキから戦士族をリクルートする効果は多くのデッキと相性が良く、特に《焔聖騎士-リナルド》とは相性が良いです。
 あちらの効果でコストとして墓地へ送った装備魔法を回収しながらリンク3分のモンスターをフィールドに残せます。

 このデッキではこの効果で《ヒーロー・キッズ》をリクルートします。
 装備魔法2枚でリクルートできるためデッキスロットの圧迫も少なく、あちらの効果でさらなる展開ができます。
 詳しい展開パターンは後述しますが、《警衛バリケイドベルグ》で述べた通りになります。

 このカードを手札1枚から出せるカードとしては《昇華騎士-エクスパラディン》《ネオスペース・コネクター》《V・HERO ヴァイオン》などがありますが、いずれもこのカードを出す以外の役割に乏しく、2枚目以降の初動札を引いた際の使い道が無かったため、まとめて不採用としました。
 初動札としては強力ですが、短期決戦で臨めるようなデッキではないため、できれば2枚目3枚目のカードにも役割を持たせたかったのです。

《暗影の闇霊使いダルク》

 最後にOCG化した「霊使い」リンクモンスターです。
 OCG化が遅すぎてこのカードだけマスターデュエルに実装されていません。

 「憑依装着」カードとしても扱う効果外テキスト、相手の墓地の闇属性モンスターをリンク先に特殊召喚できる効果、リンク召喚したこのカードが相手によって破壊されると守備力1500以下の闇属性をサーチできる効果を持ちます。

 リンク素材は闇属性を含むモンスター2体であり、闇属性以外のモンスターもそれなりに採用されているこのデッキではちょうどいい素材指定です。

 「憑依装着」カードとしても扱う効果はどうでもいいです。今回は役に立ちません。

 相手の墓地から闇属性モンスターを奪える効果はそれなりに優秀です。
 相手が闇属性モンスターを採用していなければ効果は使えませんが、闇属性モンスターを採用していないの方が珍しいでしょう。
 《D.D.クロウ》や《スカル・マイスター》などの手札誘発モンスターもいるので奪えるだけで御の字です。
 仮にモンスターを奪えた場合、フィールドには3体分の闇属性リンク素材が揃っていることになるため、そのまま《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》のリンク召喚に繋ぐこともできます。

 そして相手によって破壊されると闇属性モンスターをサーチできる効果ですが、《魔界発現世行きデスガイド》や《終末の騎士》をサーチできるためそれなりに役に立ちます。
 この効果に頼って特別サーチしたいモンスターがいるわけではないので、状況に合わせて欲しいモンスターをサーチしましょう。

 可もなく不可もなく、まあまあ優秀な普通のリンクモンスターです。
 素材指定も緩めで出せば一定の活躍をしてくれるので適当なタイミングで出しましょう。
 正直、自由枠ですが他にシナジーの強いカードがあまりないので仕方なく入れてるみたいなところはあります。

《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》

 「幻影騎士団」は倒れない!を体現するモンスターです。
 こいつの登場で息を吹き返して未だに戦えるテーマとなりました。

 リンク素材は闇属性2体以上とありますが、闇属性に優秀なモンスターが多いため普通に出せます。
 《彼岸の黒天使 ケルビーニ》や《暗影の闇霊使いダルク》などから出せる手軽さが売りです。

 肝心の性能はというと、リンク素材にできない効果外テキスト、デッキの「幻影騎士団」モンスターを墓地へ送ることで「ファントム」魔法・罠カードをセットする効果、このカードのリンク先に闇属性エクシーズモンスターが特殊召喚された場合にフィールドのカードを1枚破壊できる効果を持ちます。

 リンク素材にできない効果外テキストを持つことからこのカードがリンク召喚の終着点となります。
 もっとも、このカードがリンク素材にできなくて困る場面はほとんど無いので気にしなくてもいいでしょう。
 このカードからリンク4に繋がらない点にだけ留意しておけばそれでいいと思います。

 起動効果は非常に強力で、墓地肥やしとカードのセットを同時に行えます。
 墓地へ送った「幻影騎士団」モンスターの効果でさらに展開したり「ファントム」魔法・罠カードを構えることもできます。
 伏せたカードの位置は相手にバレてしまいますが、相手はそのカードの存在を意識しながら動かなければいけません。
 【幻影騎士団】が現代でも戦える理由がここに詰まっています。
 ただし、全てが効果処理で行われるため《灰流うらら》には非常に弱いです。この効果を確実に通したい場合は事前に他のカードで釣っておく必要があります。

 そしてリンク先に闇属性エクシーズモンスターが特殊召喚された場合にフィールドのカードを破壊できる効果があります。
 一般的には相手フィールドのカードを除去するとは思いますが【RR】などでは《RR-アーセナル・ファルコン》を出してわざと破壊させ、蘇生させた上で《RUM-幻影騎士団ラウンチ》で《DDD双暁王カリ・ユガ》へ繋げる展開のためにも使われます。

 このデッキではほとんど使いません
 というか使える場面がほとんどありません。
 大抵の場面においてこのカードがフィールドに残っていません。

 そもそも闇属性のエクシーズモンスターがリンク2の2体と《No.34 電算機獣テラ・バイト》しかいないため発動する機会に恵まれないのです。
 使える時は《エクシーズ・リボーン》を使う時くらいでしょうか。

 しかしこの効果を抜きにしても強力なカードであり、このカードのおかげでこのデッキは成り立っています。

《ライトロード・ドミニオン キュリオス》

 《永遠の淑女 ベアトリーチェ》を採用できなかったため代打として採用された墓地肥やし要員です。

 同じ属性で異なる種族のモンスター3体をリンク素材に要求する、ライトロードらしいはた迷惑な素材指定があります。

 リンク召喚に成功した場合にデッキのカードを何でも墓地へ送れる効果、カードがデッキから墓地へ送られた場合にデッキの上から3枚を墓地へ送る強制効果、相手によってフィールドを離れた場合に墓地の魔法カードをサルベージできる効果を持ちます。

 リンク召喚に成功した場合の効果では《BF-精鋭のゼピュロス》や《ADチェンジャー》などの墓地にいてほしいカードを墓地へ送ります。
 状況によっては《彼岸の悪鬼 ファーファレル》による一時的な除去をすることもあります。

 デッキのカードが墓地へ送られた場合の効果は強制発動する誘発効果です。
 この効果で《RUM-幻影騎士団ラウンチ》が墓地へ落ちるとこのデッキの根幹が崩れるため、先に《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》を出さなければならなくなりました。
 この効果でも墓地にいてほしいカードが落ちると嬉しいです。

 そして相手によってフィールドを離れると墓地のカードを回収できる効果もあります。
 各種制限カードはもちろん、《一撃必殺!居合いドロー》を回収することでさらに多くのカードの再利用も狙えます。
 マスタールール(11期)よりフィールドを離れた場合の効果はエクストラデッキに戻ると発動できなくなったため少し弱体化しましたが、バウンス以外の除去で発動できるという点に変わりはないため、相手の処理に対する牽制になるでしょう。

 出す条件こそやや厳しいものの、それに見合ったカードであるため優秀なカードです。
 もっと無作為にカードを墓地へ送っても良いデッキであれば、さらに輝けたと思います。

《鎖龍蛇-スカルデット》

 リンク4の大型モンスターです。

 リンク素材はカード名の異なるモンスター2体以上ですが、リンク素材にしたモンスターの数に応じて効果が増えるためフルパワーを発揮するためには4体のモンスターをリンク素材にする必要があります。
 またその効果の性質上、蘇生や帰還をさせるとただのバニラとなります。

 2体以上をリンク素材とした場合、このカードのリンク先に召喚・特殊召喚されたモンスターのステータスを300アップさせます。
 モンスターが場に出る度に発動する誘発効果なので《幽鬼うさぎ》に怯えながら勝手に発動します。

 300という数値は《No.34 電算機獣テラ・バイト》が《青眼の白龍》の攻撃を受け止められるようになるくらいには大きな数値です。
 しかしリンクマーカーが相手側にも1つ向いているため、そのモンスターとのステータス差だけは帳消しにされてしまいます。
 状況次第ではこのカードを退かすことも視野に入れてもいいかもしれません。

 3体以上をリンク素材とした場合、手札のモンスター1体を特殊召喚できる起動効果を得ます。
 特殊召喚できるモンスターに指定は一切無いため、召喚権をあえて温存してモンスターを出すといったことをしてもいいでしょう。

 4体をリンク素材とした場合、リンク召喚に成功した場合にカードを4枚ドローして手札を3枚デッキの下に戻す誘発効果が発動できます。
 なんと手札が1枚増えます。やばいです。
 要らないカードはデッキに戻せるため、サーチ札とサーチ先が同時に手札にある場合はサーチ先を戻すといいでしょう。

 かつては環境の第一線で活躍したカードですが、現在はもっぱらお遊びデッキのおもちゃにされています。
 ステータス補強、モンスターの展開、手札交換とファンデッキに欲しい要素は一通り揃っている点は非常に大きいですね。

 このデッキはモンスターの強弱はともかく展開には長けているため、このカードのリンク素材を用意することも難しくありません。
 場合によっては《No.34 電算機獣テラ・バイト》すらもリンク素材になるでしょう。
 《反転世界》と《エクシーズ・リボーン》さえ引ければ蘇生させて立派な戦力にすることもできますからね。

展開パターン

 それではこのデッキの展開パターンを紹介しましょう。
 カード名の《》があると読みにくいためここでは省略させていただきます。

《幻影騎士団ティアースケイル》始動
※《終末の騎士》《増援》を含む

1.幻影騎士団ティアースケイル召喚

2.幻影騎士団ティアースケイル効果(コスト不問)
 ⇒幻影騎士団サイレントブーツを墓地へ

3.幻影騎士団サイレントブーツ効果
 ⇒幻影騎士団シェード・ブリガンダインを手札に

4.幻影騎士団シェード・ブリガンダインをセット

5.幻影騎士団シェード・ブリガンダインを発動
 ⇒幻影騎士団シェード・ブリガンダインを特殊召喚

6.幻影騎士団ティアースケイル
 + 幻影騎士団シェード・ブリガンダイン
  ⇒聖騎士の追想 イゾルデ リンク召喚

7.聖騎士の追想 イゾルデ効果
 ⇒ケンドウ魂 KAI-DENを手札に

8.聖騎士の追想 イゾルデ効果
 →執念の剣を含む装備魔法2枚を墓地へ
  ⇒ヒーロー・キッズを特殊召喚

9.チェーン1:執念の剣
 チェーン2:ヒーロー・キッズ
 ⇒ヒーロー・キッズ2体を特殊召喚
 ⇒執念の剣をデッキの一番上へ

10.ヒーロー・キッズ2体
 ⇒幻影騎士団カースド・ジャベリン エクシーズ召喚

11.聖騎士の追想 イゾルデ + ヒーロー・キッズ
 ⇒警衛バリケイドベルグ リンク召喚

12.幻影騎士団カースド・ジャベリン
 + 警衛バリケイドベルグ
  ⇒幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ リンク召喚

13.幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ効果
 →幻影騎士団ダスティローブを墓地へ
 ⇒幻影霧剣をセット

14.幻影騎士団ダスティローブ効果
 ⇒RUM-幻影騎士団ラウンチをサーチ

 これによって

フィールド
《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》
《幻影霧剣》

墓地
《幻影騎士団カースド・ジャベリン》

手札
《ケンドウ魂 KAI-DEN》
《RUM-幻影騎士団ラウンチ》

 という状況が出来上がります。
 このデッキにおける基本展開であり、《幻影騎士団ティアースケイル》のコストと《警衛バリケイドベルグ》のコストで墓地にいた方が都合の良いカードを置けるとより良い動きになります。
 《幻影霧剣》が墓地へ送られると次のターンに《No.34 電算機獣テラ・バイト》を出せるため、これでやっと戦いの土俵に上がれます。

《魔界発現世行きデスガイド》始動

1.魔界発現世行きデスガイド召喚

2.魔界発現世行きデスガイド効果
 ⇒クリッター特殊召喚

3.魔界発現世行きデスガイド + クリッター
 ⇒彼岸の黒天使 ケルビーニ リンク召喚

4.クリッター効果
 ⇒クロクロークロウを手札に

5.彼岸の黒天使 ケルビーニ効果
 →彼岸の悪鬼 グラバースニッチを墓地へ
 ⇒自身の攻撃力を1000アップ

6.彼岸の悪鬼 グラバースニッチ効果
 ⇒彼岸の悪鬼 ガトルホッグ特殊召喚

7.彼岸の黒天使 ケルビーニ + 彼岸の悪鬼 ガトルホッグ
 ⇒幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ リンク召喚

8.彼岸の悪鬼 ガトルホッグ効果
 ⇒彼岸の黒天使 ケルビーニ特殊召喚

9.幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ効果
 →幻影騎士団サイレントブーツを墓地へ
 ⇒幻影騎士団シェード・ブリガンダインをセット

10.幻影騎士団サイレントブーツ効果
 ⇒RUM-幻影騎士団ラウンチを手札に

11.幻影騎士団シェード・ブリガンダインを発動
 ⇒幻影騎士団シェード・ブリガンダインを特殊召喚

12.クロクロークロウを特殊召喚

13.彼岸の黒天使 ケルビーニ
 + 幻影騎士団シェード・ブリガンダイン
 + クロクロークロウ
 ⇒ライトロード・ドミニオン キュリオス リンク召喚

14.ライトロード・ドミニオン キュリオス効果
 ⇒適当なカードを墓地へ

15.ライトロード・ドミニオン キュリオス効果
 ⇒デッキの上から3枚を墓地へ

 これによって

フィールド
《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》
《ライトロード・ドミニオン キュリオス》

手札
《RUM-幻影騎士団ラウンチ》

墓地
任意のカード

 という状況が出来上がります。
 《幻影騎士団カースド・ジャベリン》を用意できないため《幻影騎士団ティアースケイル》を初動とした展開より劣りますが、肥やせる墓地の枚数では勝るため一長一短でしょう。
 《聖騎士の追想 イゾルデ》もリンク召喚しやすいカードであるため、他の手札を用いて次のターンに《幻影騎士団カースド・ジャベリン》まで繋げるのもそう難しくはないです。

まとめ

 以上が半年に及ぶ《No.34 電算機獣テラ・バイト》との対話により生まれた全力介護デッキの全容です(ただし《極星獣グリンブルスティ》の登場により骨子から変えたため今の形のベースができてからは4ヶ月くらい)。

 偉大なる大先輩である不動遊星も「どんなカードでも存在する以上、必要とされる力がある」と言っていました。
 《No.34 電算機獣テラ・バイト》も誰かに必要とされて生まれてきたカードのはずです。
 彼の力を最大限に引き出せるかは決闘者の腕にかかっていますが、筆者の探究はとりあえずこのような形で落ち着くこととなりました。

 新たな《No.34 電算機獣テラ・バイト》の新規カードの発表をお待ちしています。

 皆さんもあまり目立たない「No.」を使ってみたいと思ったら、そのカードと真剣に対話してみてください。
 諦めなければいつか必ずそのカードが輝くデッキに辿り着くはずです。

 例によっておまけの項に不採用カードについて書いておきます。暇な人は読んでみてください。
 これから【電算機獣テラ・バイト】を組む人の一助になれば幸いです。

 それでは、良いデュエルライフを!

おまけ(不採用カード)

《幻影騎士団ラギッドグローブ》

 彼もまた最古参の「幻影騎士団」の一員です。

 自身をエクシーズ素材にエクシーズ召喚したモンスターの攻撃力を1000アップさせる効果と、墓地の自身を除外して「幻影騎士団」モンスターか「ファントム」魔法・罠カードを墓地へ送る効果を持ちます。

 エクシーズ素材になった時の効果については、割と最初の段階から《No.34 電算機獣テラ・バイト》の正規召喚を諦めていたため使えない効果だと考えていました。

 デッキのカードを墓地へ送る効果も、それなら直接墓地へ送れば良くない?という考えがあったため、使う必要性を感じなかったため不採用としました。

《極星獣タングリスニ》

 戦闘破壊されると自分のフィールドに《極星獣トークン》を2体特殊召喚する「極星獣」モンスターです。

 わざわざこんなカード入れる必要ある?

 非チューナーのレベル3であれば他のカードからでも捻出でき、エクシーズ素材にするにしても《極星獣グリンブルスティ》で事足ります。

 効果も特別使いたいものではなかったため不採用としました。
 同じ理由で《極星獣ガルム》も不採用です。

《波動共鳴》

 画質悪くてごめんなさい。
 フィールドのモンスター1体のレベルをターン終了時まで4にする魔法カードです。

 魔法カードであるため即効性は高いですが、サーチ手段が存在しないことと単体では何の役にも立たないことが非常にネックでした。

 一応《幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ》にはない利点として、ランク4のエクシーズ素材にできるというものがあります。
 しかしレベル4モンスターの採用数もあまり多くなくこのカードに頼った出し方はあまりしたくなかったため《幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ》に軍配が上がりました。

《リビングデッドの呼び声》

 古くから存在するモンスターを蘇生できる永続罠カードです。

 《マジック・プランター》を採用していて《BF-精鋭のゼピュロス》を採用しているなら使えるのでは?と思ったそこのあなた!

 おっしゃる通りでございます。

 ではなぜ不採用にしたのかというと、罠カードが多いこととペンデュラムゾーンを使用することから魔法・罠ゾーンを圧迫するカードの採用を控えたかったためですね。
 ペンデュラムモンスターを丸ごと不採用にしていれば採用してもいいかもしれません。

《フルール・ド・バロネス》

 つい先日マスターデュエルにも実装された高性能なレベル10のシンクロモンスターです。

 起動効果でフィールドのカードを破壊し、1度だけ何に対しても発動できる効果の発動無効効果を持ち、お互いのスタンバイフェイズにエクストラデッキに戻ることで墓地のレベル9以下のモンスターを蘇生できます。

 効果がてんこ盛りでありレベル10シンクロモンスターといえばとりあえずこいつ、と呼べるくらいには強力なカードです。

 打点が高いだけのドラゴンや素材に縛りのある神よりも使い勝手は良さそうですが、蘇生効果で《No.34 電算機獣テラ・バイト》を蘇生できないため不採用にしました。
 他のカードはだいたい自力で蘇生できるのでこのカードに頼る必要がありません。

 あと純粋にハイスペックすぎてこっちの方が目立ちます。それじゃこのデッキは【フルール・ド・バロネス】になってしまうので採用しませんでした。
 主役を差し置いて燦然と輝く脇役は要りません。

《ゴーストリック・サキュバス》

 エクシーズ素材に縛りの無いランク2の闇属性エクシーズモンスターです。

 こちらは単体で攻撃力1400以下のモンスターを破壊できる他、維持し続けることでそのモンスターゾーンを使用不能にできます。

 このカードもそこそこ優秀ですが、《ゴーストリックの駄天使》から《ゴーストリック・ショット》を経由して《FNo.0 未来龍皇ホープ》まで繋ぐことができてしまうことから不採用としました。
 あのカードはなんで発動したモンスター効果を無効にしながら永続的に奪えるんですか?

 このカード単体ならまあ悪くないんですけどね。
 ただ《神隠し鬼火丸》の方が攻撃力を問わずに一時的にですが処理できることに加えて打点も高いため仕方なくって感じです。

《幻影騎士団ブレイクソード》

 「幻影騎士団」を最初期から支え続けてきたランク3のエクシーズモンスターです。

 エクシーズ素材を使うことでお互いのフィールドのカードを1枚ずつ破壊できる効果と、エクシーズ召喚されたこのカードが破壊された場合に墓地の「幻影騎士団」2体のレベルを1つずつ上げて蘇生させる効果を持ちます。

 そもそも【幻影彼岸】がベースなのに何でこのカードが入っていないのか、気になった人は多いと思います。

 理由は単純でこのカードが《No.34 電算機獣テラ・バイト》より強いからです。

 レベル3モンスターを揃えるにせよ《RUM-幻影騎士団ラウンチ》で出すにせよこのカードの方が強いです。
 であればこのカードを出さない理由は無いでしょう。

 だからこそ不採用とすることで選択肢から外したのです。下の者がトップに立つために上の者を軒並み切っていくスタイルです。かのポル・ポトを彷彿とさせる行為ですね。

 ついでに闇属性ランク4モンスターも強いカードが多く、特に《レイダーズ・ナイト》を経由して出せる《アーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》はゲームエンド級の強さを誇る11期屈指のパワーカードです。
 そんなものを出したら《No.34 電算機獣テラ・バイト》なんてカードを使うのがアホらしくなってしまうので思い切って丸ごと全員不採用にしました。

 正直1枚くらいはパワーカードを入れてもいいのかなと考えましたが、【幻影彼岸】というベースのデッキ自体が既に強力であるため、その考えは払拭しました。

《セイクリッド・プレアデス》

 光属性のレベル5モンスター2体で出せる強力なエクシーズモンスターです。

 エクシーズ素材を使うことで、フリーチェーンでフィールドのカードを1枚バウンスできます。

 このデッキに《召喚師ライズベルト》が採用されているのは、昔このカードを採用していた名残です。
 《極星獣グルファクシ》のレベルを1つ上げ《セイクリッド・カウスト》と共にエクシーズ召喚できる他、《RUM-アストラル・フォース》で《彼岸の旅人 ダンテ》をランクアップさせることでも出せます。

 しかし《セイクリッド・カウスト》も《RUM-アストラル・フォース》も全然引かないし《No.71 リバリアン・シャーク》を入れてもサーチが遅すぎるし全然噛み合わない、という結論に至ったため関連カードも含めて丸ごと不採用にしました。
 《召喚師ライズベルト》だけはシンクロ召喚やエクシーズ召喚のレベル調整に使えるためそのまま残していますが、他のカードは見る影もありません。

 決闘者の数だけデッキの可能性は広がります。
 筆者が採用しなかったカードにも可能性を見出し、皆さんだけのオリジナルのデッキを是非組み上げてください。
 数多の変t……奇抜なデッキが世に放たれるのを楽しみにしています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?