締切を、まもりなさ〜い!

はじめに

こんにちは。東京大学作曲研究会GCTの元代表、柳行李(やなぎこうり)と申します。UT Doujinさん主催のアドベントカレンダー2023、12/16の記事を書かせていただきます。よろしくお願いします。

提題

僕が所属する作曲研究会GCTでは、定期的にコンピレーションアルバム、つまり複数の部員たちが制作した自作曲を集めたCDを制作しています。同人誌でいうところの「合同誌」ですね。経験のある方ならお分かりでしょうが、同人界隈において複数人が創作物を持ち寄って一つの作品とするという行為には必ずつきまとう問題があります。そうです。

参加者たちが締切を守らないのです。

…いえ、別に愚痴を言う訳ではありません。なんなら僕も締切に遅れたことは幾度となくあります。しかし、進捗を管理する立場となると話は別です。どうにか、どうにか無事に作品を完成させたい、そのためにスケジュールを守りたい、そう考えるのはごく自然なことです。
ということで、この記事では締切を守らない参加者たちと共同で作品を完成させた経験について書くことにします。
あらかじめことわっておきますが、僕自身のことを棚に上げて意見を述べさせてもらうことを許してください。それではいきましょう。

動き出し

ここからはGCTの主戦場であるコンピレーションアルバム(以下コンピ)の制作を例にとって話を進めます。コンピを作るにあたってまずすべきことは、コンピのテーマやレギュレーションを決めることです。主に決めるべきはコンセプトや曲のジャンルなど、時には曲のbpmや長さも指定することもあります。これらは主催者が決める場合が多いと思いますが、大学サークルのように明確な主催者が決まっていない場合には構成員から募って決めることもあります。
さて、コンピの概要が決まりました。次は、コンピを作るにあたって実際に仕事をする人員を募りましょう。ジャケットのデザインはどうするのか、音源のマスタリング(各音源の音量感などを整える作業)は誰がやるのか、CDを誰が焼くのか、当日は誰が売り子をやるのか、などの担当者を決める必要があります。これがなかなか難しい。「これこれこんな担当が必要です。どなたかやってくださいませんか?」と投げかけても、大抵の場合誰も名乗り出ません。そこで、実際に僕がやっていた方法を紹介します。
まず、必要な役職を列挙し、「やってくれる方いませんか」と呼びかけます。ここで名乗りを上げる人がいればラッキーです。
次に、呼びかけを行ってから1週間ほど経ってからもう一度こんな風に呼びかけます。

「こちらの役職、どなたかやってくださる方はいませんか…?」

目を潤ませて、上目遣いで言うのがコツです。とにかく、「皆さんがやってくれないので私は困っています…」というアピールをしましょう。
もしこれでも決まらなければ、最終手段「直接オファー」です。が、若干気まずいのと誰に声をかけるかが難しいのであんまりやりたくないです。
ここで決められないと、あとはあなたのワンオペです。小規模なサークルならまあいいですが、参加者が十数人くらいになってくるとかなりだるいのでできるだけやめましょう。

音源提出

さあ、誰が何をやるかまで決まりました。それではいよいよ、それぞれの参加者から音源を提出してもらいます。大体イベント当日の1ヶ月前くらいを締め切りにすることが多いですね。ここで、重要な教訓をお伝えします。それは、
参加者は全員締め切り当日24時に提出すればいいと思っている
と考えるべきだということです。なんなら、1週間くらい遅れてもいいと思っています。正直僕もそうです。すいません。ごめんなさい。石投げないで。
なので、提出締め切りを設定する際には「この日に遅れるともう収録できません」ぐらいにするべきなのかもしれません。(さすがに参加者が身内ばかりだとそこまで厳しくはしませんが)
少なくとも、提出が遅れる人に対しては
・結局提出するのかしないのか
・いつ提出できるのか
について、確実に言質をとってください。心を鬼にして圧をかけましょう。
また、ここで「遅くていつまでですか?」と訊かれたとしても、絶対に本当の「遅くていつまで」を教えてはいけません。そこからさらに「もう1日だけ…」をやられると全体に影響が出ます。
そんなこんなで音源の提出が終わると、コンピの完成は目前です。

完成

ここまでくればあとは走り切るだけです。初めの方で決めた担当者と連絡を取って進捗確認をしながら、時には急かしながら、イベント当日に向けて頑張りましょう。
ちなみに言うまでもないことだと思いますが、ジャケットの印刷、CDのケース、CDそのものなど色々お金がかかるのでお金の流れをしっかり把握しておいた方がいいです。
当日までの流れなんかは多分他に詳しい記事がいっぱい上がると思うので、そっちを見てください。(すいかもんとか)

おわりに

ということで、UT Doujinのアドベントカレンダー、12月16日の記事を書かせていただきました。ギリギリセーフです。柳行李がお送りしました。皆さんも、合同で創作をする際に参考にしてみてください。嘘です。しないでください。嘘です。
じゃあまたね。ばいばい〜。


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