神田川・秘密発見の旅 後編・最終章(おまけ)
後編 最終章のおまけ
川に何艘もの屋形船やランチが舫っているのもこの区間独特の風景だが、そのことは先に書いたとおりで、柳橋に一番近い船宿、小松屋では佃煮を売っていた。店先にパンフレットを置いていて、昆布の佃煮、きゃら蕗佃煮、小海老佃煮などがそれぞれ500円(50g)。手むき・あさりの佃煮が最高価格だったが、45gで3000円となっていた。
いくつか並ぶ船宿の中で浅草橋の袂にあるのが三浦屋。
5月14日の昼の船に乗って神田川、隅田川、小名木川などを遊覧することになっていた。主催は東京YMCAで、中心になっているのは「神田川船の会」。古い知り合いがこの団体の発行するパンフ(甦れ!神田川)を発刊している。無理に頼んでパンフを送ってもらったが、第1刷は1985年、最新は第9刷版(2016年)。息の長いパンフだ。
それはともかくとして、船の遊覧は「2時間~2時間半を予定しています」となっていて、神田川や隅田川、小名木川のお話も聞けるだろうと胸を膨らませていた。雨天決行、雨具を用意してくれとなっていたから雨合羽(上下)を用意しておいた。送られてきた案内文には「当日悪天候の予報により運行を中止する場合がございます」と但し書きがあった。
乗船3日前の11日、気象庁は週末の大雨警報を出した。船の会から電話があって、「増水が予想され、危険なので中止にします」と無情なお知らせだった。
(秋の乗船会は11月5日に開催され、秋空の下神田川、日本橋川、隅田川、小名木川、横川などを回ることができた。毎年春と秋に開催されている)
三浦屋をネットで検索すると
「隅田川を中心に神田川、日本橋川、小名木川など個性豊かな川を楽しめる周遊コースを用意しております。江戸城外濠の石垣、荷揚げ場跡、小名木川の閘門体験など水面からしか眺めることができない観光スポットを案内いたします」
となっていて、乗ってみたい気持ちにはやるが、最少申し込み人数は2名から。
一緒に乗ってくれる人を探すことから始めなければならない。
神田川・秘密発見の旅はこれで終わる。
2年半の間で、何度か気持ちが折れそうになったが、歩き切れたのは神田川が持っている不思議な魅力が呼び戻してくれたせいだと思う。神田川に沿った街にさまざまな歴史や物語があって、大いに楽しむことができた。
年が明けると80歳になる。
どうやら「80の壁」は超えられそうだが、今になって思うのは頑丈な体をくれた両親への感謝のこと。
神田川・秘密発見の旅はこれにて閉幕です。
新しく、80の壁の越し方を披露したいと思います。
新シリーズも覗いてみてください。
クロアチア戦の勝利を祈りつつ。
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