ヒトだからこその「行動展示」
※本記事はkiki(@heavy_Breaking)くんの「行動展示に関するいくつかの考察 Advent Calendar 2017」への参加記事です。本記事中に含まれる考察はソースのないものも多く、主観でしか書いていないため、話半分ぐらいで見ていただけると幸いです。また、途中からスマホで編集しているのでリンクがうまくいってない部分もありますが、ご容赦ください。
はじめまして。アンソニーと申します。今回は機会がありこの企画に参加させていただくことになりました。普段長文を書かないのでかなり読みづらい文かとは思いますが、10分少々お付き合いください。
まずはこの記事を書くきっかけとなった「行動展示」を、ぜひプレイヤー目線でお読みください。ちょっとしんどい方ははユナ(@una0902s)ちゃんの書いた小説で(https://kakuyomu.jp/works/1177354054884063209/episodes/1177354054884069826)疑似体験してみましょう。以降はこの行動展示のネタバレを含みます。
…読みましたか?読んで感じたものを覚えていてください。では考察に進みましょう。
私はこの行動展示が実際に実施できていた場合、非常に盛況になっただろうと思うのです(特にフェス形式では)。各部屋についておさらいしながら見ていきましょう。
まず導入から。実際に提示されているかはわかりませんが、「この展示は4つの行動展示とは4つの空間で構成される展示です」という文言があります。この前提があるかないかで非常に意識が変わる重要な文だと考えています。理由は後ほど。
一部屋目。ランダムなブラックライトを追って文字を読む部屋。この部屋に入ったプレイヤーは「アクティビティ系の展示なんだな」と思うかもしれません。そして苦労の末(?)クリアすると次の部屋に通されます。
二部屋目。先ほどの部屋が他人によって操作されていたことを知り、今度は自分が操作をするフェーズです。まるで猫と猫じゃらし。感心する人も頭にくる人もいるでしょう。「あ、こういう意味で行動展示なんだ」と思うかもしれません。私はこの部屋が一番その人の人間性が見える部屋だと思っています。先ほど苦労の末(?)とはてなを付けていたのはこのためです。先ほどの部屋で苦労した人は次の人にも同じぐらい苦労をさせようとするかもしれません。憂さ晴らし、八つ当たり、ですね。自分より楽をするのを許さないというのも、ありです。もし次がこどもであったならば、あなたはあまり酷いことはしないかもしれません。逆もしかり。
こういった差ができると想定しているのは【この部屋に入ると、必然的に次の人よりも優位にあり、かつ相手がこの仕組みを知らない状態】だからです。何をやっても相手は自分を認識していないのだから好きなだけエンジョイできます。
さて4部屋の内半分に到達しました。この段階で余裕があれば、おそらくこの「行動展示」及びこの後の部屋について予測し始めるのではないでしょうか。この後もアクティビティで遊ばれたり、遊んだりするのか。人によってはちょっと嫌な予感を感じているかもしれません。しかし、ほとんどの人は次の人で遊ぶのに夢中のためそこまで気が回らないと思います。
そうして入る三部屋目。モニターには先程までの自分のように他人で遊びまくっている人の顔が映っています。「わかるー楽しいよねー」となるかもしれません。しかしいずれは皆この考えに至るのではないでしょうか。「自分も同じように誰かに見られていた」と。
現在三部屋目。これまでの二部屋で見られていたのであれば、当然この部屋も見られている。そう思いはじめたら、きっといてもたってもいられなくなるかもしれません。カメラを探すかもしれない。さっさと終えてくれと通ってきたドアを叩くかもしれない。しかしモニターの向こうの、先程までの自分が遊んでいた相手には伝わらないのです。しかもあともう一部屋残されている。今までの【法則性】から、きっと前の人が自分をこの様を見ている。そんな考えもよぎるでしょう。
そんなやきもきした時間を終え、四部屋目に案内され…ませんでしたね。ドアを抜けた先は外でした。ここは人によって多様な感想を抱いたと思います。
さて、そうして行動展示を終えるわけですが、落ち着いて今まで体感していたことを振り返ると恐らく作者の手の上で転がされているなぁなんて思う人も出ると思います。感心する人も頭にくる人もいるでしょう。「自分だけこんな思いをするのは…」と他の人に行動展示を勧める動きが来たら、コンテンツとしては今後しばらく安泰でしょう。ですがこの行動展示後の動き、私は二部屋目で起こったことと非常に似ていると思うのです。
ようやくタイトルに戻ってきます。『ヒトだからこその「行動展示」』と題したのは、いずれの行動・思考が『ヒトだからこそ起こり得たこと』だと、思ったからです。これまでの文中で【】で囲ったものおよびそれに付随する行動、これはヒト特有のものだと思います。特に顕著なのは【法則性】でしょうか。ヒトは物事を認識・理解するために、ばらばらな物事から法則性を見出だそうとするそうです。実際、この展示で自分が前の人に見られていると明確に示している部分はありません。
…ちなみに「行動展示」でググるとこんなwikiがでてきます。「行動展示(こうどうてんじ)または行動学的展示(こうどうがくてきてんじ)とは、その動物の生態やそれに伴う能力を、自然に誘発させて観賞者に見せるように工夫した展示。」
観賞者は誰なんでしょうね。
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