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ダンサー、セルゲイポルーニン

お友達が大絶賛していたので、最終日に駆け込み。
多かれ少なかれプロのダンサーのみなさんに起こりうるかもしれないこと…子供時代の厳しい制約とか、ただ目の前の踊りに集中しているうちに気持ちが追いつかなくて心はまだ子供のまま大きくなる、あまりにもバレエ中心過ぎて家庭がだんだん崩れる、とかが描かれていて、ずっと鉛を飲まされているみたいに一緒に溺れていた。
ちっちゃい頃はまぁわりと上手、顔も体もきれい、という感じだったのが、ロイヤル一年目ぐらいから、これはみんなが見惚れてしまうよね、わかるよね、というぐらいに変化していてびっくりした。
きっとものすごくものすごく努力したのだろう。
そしてほんとに楽しかったんだろう。
私はよく踊りで、先生に目線を注意される。なぜなら、目線の奥行きとか動かし方が、踊りの世界観であって表現の広さなのだと。
それで言うと、セルゲイ少年は、どこまでも遠く広く、深くて、バレエ学校のみんなと踊っていても一人だけ違っていた。
ラバヤデールという有名な演目のブロンズアイドルという役は、未来のプリンシパル候補、ピカイチさんがやることが多いけれど、セルゲイポルーニンもやはり踊っていて、スタアらしい道のりを歩いている。
そして、その後の喝采と熱狂。追いかけられ、望まれ続ける苦しさと。あまりにも繊細な人が愛を失くしたり、日々他人から求められるときのつらさがずっと映し出されていた。
そして苦しんで区切りをつけて、その先にもまた踊りがあって。ダンサーはダンサーでしかないのだろう。
ダンサーのためのプロジェクトを色々立ち上げたと聞いた。
もっと強くなって、鋼のような美しさも見てみたい。
他に色々、想念メモ。

●ロシアの寒々とした空気感、つかの間の夏の感じがやっぱり好きで行ってみたい。
●私はやっぱり断然ロイヤル派かも。パリ・オペラ座とかロシアバレエより。
ラシャペル御大の映像センス!すばらしい。
●お友達がいて、わかってくれていてよかったね。引き止めず、ただ見守る、できる能力発揮してサポートしてくれる、なかなかできないことだけど、すばらしい!

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