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ダンナの実家が苦手すぎて(1)

違和感の感じる人とは結婚しない方が良い。
それは後からじわじわとくる。
年月が経てばなんとかなるわけじゃ無い。
「?」っていう違和感の無い結婚なんかありえないかもしれない。でもまって!やっぱり勢いや流されて結婚しない方がイイ。

1  結婚したくてしたわけじゃない

ダンナの実家が苦手。
全て苦手。
結婚当初から無理だった。
「結婚したくてしたわけでは無い」
プロポーズも何もなかった。
ある日突然,向こうの親が勝手に私の両親のところにやってきたのだ。
「今日,彼氏の親がウチに来るってよ!帰ってきて!」と言われびっくりした。
まだ結婚なんて考えてなかった。
結婚したくなかった。
私が実家に着いた時には結納の日取りを決めていた。怒りしかなかった。相手の親に紹介されたこともないのに、この見知らぬ者たちは何を勝手に進めてるのか?しかし,田舎それを問いただしても揉めるだけ。諦めてしまったのがいけなかった。
2 借金まみれの夫
 結婚して半年後、消費者金融から50万円の借り入れについての郵便物が届いた。私はびっくりして実家に相談した。私の実家がその借金を支払った。それから数ヶ月後,300万円の借入が郵便物でわかった。
 私の実家が怒って、ダンナの実家を呼びつけた。ダンナ実家は結婚式費用も奨学金の返済も、生活費も実家暮らしのダンナに払わせていた。ダンナ実家貯えがなかった。「それなのに見栄を張った式を挙げて!」と。借金無くしてから結婚すべきだろうと私の父は猛然と怒った。ダンナ実家の両親はダンナの簡易保険を解約してそれに充てた。
 そのこともあってか,ダンナ弟は婿に入った。
 私の職場の同僚も言ってたが「私の夫は私の給料から奨学金を返済するのに納得してなかった」と。今後,そういう若い世代が結婚し親になったら、同じような問題が起こるだろう。私は大学生の子どもには一切奨学金を利用させていない。何もしてやれることが無いのでせめて「奨学金には頼らない」だけはと思ってる。
3  「一緒に住むことだけが親孝行では無い」
 
私の実家父は、相手の親にこれを納得してもらい渋々結婚に了承した。言ってもらってありがたかった。「あんな田舎に閉じ込めておくために大学までやったわけじゃない」と父は言った。
 田舎というより「ムラ」である。完全な村社会。今は限界集落で。古い風習もある。隣近所と親戚付き合いが世の中の全て。結婚してから,近所に挨拶回りに連れて行かれた時に、本当に気持ち悪くなった。「ここがあなたの家だからね」と言われて泣きたくなった。本当に気味が悪かった。私の家はここじゃ無い!あなたたちは家族じゃ無い!
4   盆と正月が何よりも苦痛
 
意味のわからない会話。近所の人の話しをされてもわかるわけがない。「ウチの近所の◯◯さんの親戚が、あんたたちの家の近くに住んでるんだけど知ってる?」とか。知るわけがない。何十万人住んでる町だと思う?デカい市で知るわけがない?近所ってどこら辺まで?どれだけ家があると思ってるの?なんで「◯◯さんって知ってる?」話が好きなんだろう?それを知ってたら次はどんな話になるの?プライバシー的な噂話?悪口?
 
何も楽しくは無い。その茶の間にずーーーーっと座ってないといけない苦痛。
 夜は晩酌。ひたすら料理を手伝い並べて酒を注いで片付けて。完全なる男尊女卑。義母の料理は美味しくなく、あと食べ慣れないものばかりで、味噌汁でご飯を食べる。私はお客様じゃ無い。嫁という名のお手伝い。
 子どもが生まれて,そして子どもが大きくなると自然に子どもたちが「盆も正月も泊まりたく無い!」と言うようになった。子どもの習い事や塾,受験おかげもあって自然ダンナ実家には行かなくなった。ダンナ実家もダンナの妹が頻繁に子供を連れて実家に帰ってくるので、私なぞに構ってる余裕もなくなり。いろいろあって、もう5年ほどダンナ実家には行っていない。電話も正月しかしなくなった。程よい距離感で良い。
 ダンナの実家は本当に「集落」で。「盆も正月も息子,娘が帰ってくる」というのがステイタスで自慢で当たり前のことらしく。絶対にダンナだけは実家に帰るように言いつけていて。
 私が妊娠中,切迫早産の上につわりが酷く寝込んでいても、ダンナは実家に行った。買い出しも行けず、空腹だし吐くしでツライなか、私の弟が助けに来てくれた。上の子の時も下の子の時も、妊娠中,一番ツライ時にダンナはダンナ実家に帰ってた。私はダンナもダンナ実家も絶対に許さない。

5   ありがとう、コロナ!
 不謹慎かもしれないが、結婚して24年、初めて家族で正月を過ごした。この家で夫婦で年越しを迎えたのは初めてで。ただし息子は東京から戻ってきて無いけど。今まで一度もダンナ実家のせいで家族で年越しをしたことが無かった!
今年はコロナで近所では「親戚が帰ってくるのは不謹慎!近所に対する迷惑行為!」という雰囲気だったようで。あの村じゃコロナ感染者が出たら、すぐに近所村中に広まって村八分のようなところで。
 不謹慎かもしれないけど、でコロナが無ければこんなことは絶対に無かった。子どもたちが小さいときはダンナは子どもたちを実家に連れて行ったので、ずっとひとりぼっちの年末年始で。私の実家では「豪雪地帯で悪天候を、あんな地吹雪ひどいのに、よく『孫も連れてこい』なんて言えるよなぁ。何かあったらどう責任ある取るんだろう」と言ってた。命や安全より世間体。そんなダンナ実家を誰が好きになれるだろうか?

 ダンナ実家に対する違和感は、この歳になって,こうジワジワときている。こういう溝は埋まることがないな…。


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