iPhoneケース
携帯を変えた。
iPhone8からiPhone12proという、まぁ妥当な、しかし画期的な変化を感じられる機種変更だ。
指紋認証が欲しい。指紋認証、カムバックプリーズ。
それに伴いiPhoneケースを新たに新調した。相変わらず透明なケースにごちゃごちゃと色んなものを挟む、なんか若者みたいなスマホが出来上がった。
今これよりもグレードアップして挟んでる。
30過ぎの女の携帯とは思えないなーと思ったがとても気に入ってる。
この「透明のスマホケースに色々挟んでお洒落なオンリーワンスマホケースを作る」というのは今時の若者がよくやってる。インスタとか見ても洒落た女の子(10代〜20代半ば)がよくしてる。
若い女の子がそういうスマホで鏡越しで写真撮るやつがすごく好き。今どきの女の子の手元とか、持ってるものがすごく好き。
なんでだろうなぁと考えたら、小さい頃から培ってきたものだと気付いた。
私はギャルになりたかったのだ。
今でも、ギャルになりたいのだ。
けど、ギャルって、ギャルになるにも素質がいる。本当の本気のギャルになるには生まれ持った素質、周りの環境がギャルとして適したものでないとならない。
私はどちらも満たしていなかった。もともと根暗だし、親はナカムラ系の服は嫌っていたし、ルーズソックスや厚底は買ってくれなかった。
なにより私はGALS!より神風怪盗ジャンヌ派だった。これがなによりもギャルになれない一番わかりやすい素質だろう。
ごくせんにギャルが夢中の頃、私はココリコミラクルタイプを見てたし、花より男子にギャルが誰派?とお喋りに花を咲かしてる頃、私はL'Arc〜en〜Cielの初期のHYDEにガチ恋していた。
けど、私はジャンヌも読んだしGALS!も読んだし関係ないけど東京ミュウミュウも読んでた。花より男子は見てなかったけど、誰よりもイケメンが好きだった。だから、HYDEの眉と目の間の細さにいつもときめいてた。それは、まぁ関係ないけど。
ギャルのあの誰とでも仲良くなれる性格、今どきの物をいつも手元に持ってて着てる姿。憧れてる、今も憧れてる。
昨今の若者、わかりやすい私たちの知ってるギャルはもういないけど、駅で時々見かける3〜4人でキャッキャしてる女の子たちを見ると胸が高鳴る。
ギャルよ、どうか、世界は自分のものであってくれ。世界はギャル、君のものだよ。
私はあなたになりたかった。世界の中心でありたかった。あなたは自分がそんな世界の中心だなんて思ってないだろう。こんな風に思ってる私は一生あなたにはなれない。それでいい。私の手の届かない存在でいてほしい。そんなギャル、どうか耐える事なく、私の憧れの中心でいつまでインスタで自撮りを撮っておくれ。お洒落なスマホと共に。約束だよ。
ギャルはきっと笑ってわかったと言ってくれるんだろう。そして私の約束なんてすぐ忘れる。嫌な意味でなく、すぐ私のことなんて忘れる。
そんなギャルが私は大好きだ。
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