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【そもそも】私立小学校の良さって?

こんにちは!

小学校受験ストーリー、第7話まで書いておきながら、今更な事実に気づいてしましました。

そもそも私立小を目指そう!と思った理由、なんも書いてなかった!!

エピソード中では「私立小の良い情報が入ってくる」くらいのボヤっとした理由しか語っていなかったので、具体的にそれがどういった情報なのか、という事を今回は紹介しようと思います。

また、入る前と入った後、そして新型コロナ感染症による学校閉鎖を通して実感した事などもありますので、参考にしていただければ幸いです。入学前と入学後の印象に分けますね。長いので興味のある項目からどうぞ!

授業内容が濃密そう

【入学前】
文科省の定めている内容をこなすのはもちろん、それだけには留まらない、独自の目線で切り込んだ授業内容を展開してくれてそう、と期待していました。
【入学後】
意外とベースの教科は文科省に沿った、そのまんまの内容でした。普段の授業を見ていないので切り口が斬新かどうかはわからないのですが、使っている教材も文科省に沿ったものなので、そこは公立小と変わらないと思います。

カリキュラムが充実していそう

【入学前】
いわゆる国算社英体以外の授業も期待していました。私立は小学校1年生から英語を導入している事が多いし、その他にも学校独自の科目がたくさん用意されている印象があります。

【入学後】
これは期待以上でした。独自の授業が多く、色んな体験を通して好奇心も刺激されて本人はめちゃくちゃ楽しそうです。野菜を植えたり、自然の中の物を拾いに行ってアートを作ったり、色々な所へ見学・体験に行ったり・・・。学年を隔てた交流会のような授業も毎週のようにあり、英語の授業もネイティブの先生が担当しています。カリキュラムに関しては大満足です。ただし聞いた話によると、公立小にもそれぞれの独自の授業はあるみたいなので、意外と変わらないのかもしれません。

教師の質が高そう

【入学前】
最低限、倫理的に問題のない先生を期待するとともに、外国語担当にはネイティブもしくはそれに近しい先生、専科にはスペシャリストの先生、など特殊技能を持ち合わせた教師陣にも期待していました。
あくまで想像の話ではありますが、もし自分が教師で、自分の能力にある程度自信があった場合は私立小の面接を受けてみるかなぁ・・・、と考えたため、教師の質にも期待していました。(※あくまで想像です)

【入学後】
期待していた事はほぼほぼ叶えられました。ただ、思ったよりも先生の採用状況は能力ベースの採用ではなく「自身が卒業生である先生」や「以前の先生の知り合い」等、縁故を感じる採用も多々見受けられるため、必ずしも質が高いかというとそうでもない気がしています。ただ、人間的には信頼できる先生ばかりかなと思います。縁故も全て悪いわけではなく「この人の身内なら」等、良い意味での根拠があっての縁故だと思うので、そこは心配しすぎなくても良いのかなと思います。多分。

教師のモチベーションが高そう

【入学前】
前項目と重複しますが、給与的に満たされている(であろう)がために、モチベーションの維持もしやすいのではないか、と予想していました。また、文科省のトップダウン体制ではないため、教師個人にやる気があれば公立小よりは変化を巻き起こしたり、挑戦しやすい環境なのではないかな?という想像をしていました。

【入学後】
先生方個人個人のモチベーションの高さは感じます。とても一生懸命に教えてくれていますし、日々工夫をして考えて下さっているのだなと感じて感謝しかないです。ただ、学校に「新しい風を受け入れる度量があるかどうか」は、その時の人事や風習によるのだろうな、、、学校も会社と一緒で思ったよりも人間臭さを感じます。

保護者の質に期待できそう

【入学前】
著しく価値観が合わない保護者に出会いにくそうだと思っていました。小学校の理念を理解した上で入学しているし、ある程度学校側からも選抜を受けた上で入学するので、対話不可能な家族を入学させるとは考えにくい。よって、保護者の質も期待できると考えていました。

【入学後】
正直、わかりません(笑)親同士の集まりが少ないので、そんな価値観を感じるほどまでに交流していない、というのが正直な所です。ですが、基本的なコミュニケーションをとる上で何の弊害も感じないし、陰口や噂話等、陰湿な話をする人間は今のところ見当たりません。そこはよかった。

身だしなみを整える習慣が身につきそう

【入学前】
美しい編み込みレベルまで整えるのは技術不足に不可能なのですが、清潔感を保つ習慣というのは環境から無意識に学ぶ要素が多いと思うので、清潔感を気にする保護者が多い学校であれば、自然と子どもたちもそういった意識を持ってくれるようになるのかなと期待していました。

【入学後】
やはり基本的にはみんな清潔感はあります。ただ、周りに感化されて清潔感を持ってくれるかというと、そうではなく、あくまで個人の問題のようです。娘は髪がボサボサでも自分で全く気にしないので・・・いつかきにしてくれるようになるといいなぁ(泣)

4年かける中学受験より1年で終わる小学校受験

【入学前】
本音を言えばみんなここがかなり大きいのではないでしょうか(笑)願書には書けませんけどね。もちろん小学校・中学校がエスカレーター式の所にのみ言える事なのですが、できれば中学校受験は避けたい、という気持ちが大きかったです。なぜならば、女子の思春期と中学受験は重なるし、そのストレスからいじめが発生しそうだな、と思ったからです。娘はそういったゴタゴタの渦中に飛び込んでいきそうなタイプなので、できればそこは避けたかった。あと自分も思春期の娘とぶつかるのが嫌だった!

【入学後】
小・中はエスカレーター式の学校に入学したのですが、確かに心の余裕はあります。今の所はいじめの「い」も感じられないほど娘は学校を楽しんでいますし、クラスで誰かが仲間外れにされているという話も一切聞きません。この先も平和である事を祈るばかりです。
ただし、1年で終わる受験が親的に楽だったかというと・・・そうでもありませんでした。中学受験はある程度自分の意思で頑張ってくれる所もあるかと思いますが、小学校受験は120%親の頑張りと空回りと気まぐれな子供との戦い、そして送迎も全て親つきなので、、、一部脱毛してしまうほどにはストレスでした。どちらが楽、というのは片方しか経験していないので言えずです。もちろん、受かってしまってからは中学受験無いと思うと楽に感じます。(そりゃそうか)

友達からの影響をある程度制御できそう

【入学前】
我が家は100%友達に流されるタイプだったので、できれば、しっかりした子の中にいて影響を受けてほしかった。クラスメートは選べないけれど、私立小であればその振れ幅はそんなに大きくないのかな、と思っていました。「他人の物は盗ってはいけない」レベルの価値観は合っていてほしかった。

【入学後】
ここはイメージ通りでした。やはりある程度しっかりした子達が入ってくるので、「やんちゃ」のレベルがマイルドな気がします。また、流行り物にあまり乗らない傾向があり、今でいうと「鬼滅の刃」を見ている率がそんなに高くないので、無理に友達の流行についていく、という事はこの先も無さそうだなと思いました。流行り物に左右されなくて良いので、親としては楽です。

引越しが自由(国立は除く)

【入学前】
我が家は夫の勤務地が数年に一度は移動する可能性が高く、公立小に行くと度々転校を余儀なくされる可能性がありました。私立小であれば住所は関係なく自由に動けるので、その時々に合わせて引越しをする事ができます。ただし国立小学校の場合は学区が決められているので引越しは定められた範囲内でないと難しい。(それでも公立小よりは引越しできる範囲は広いと思いますが)

【入学後】
確かにどこに住んでも同じ小学校に通い続けられる安心感はありますが、電車通学だからこそ、通学経路にはこだわって物件を選ぶ必要があります。結局子供の安全が最優先なので、物件を選ぶ条件が制限される、という意味では意外と自由度は低いです。

受験を気にせず、やりたい事に没頭させてあげられそう

【入学前】
もし小中一貫校に入学できた場合は中学受験に大量の時間を費やす事はしなくて良くなり、好きな事や習い事を目一杯やらせてあげられるようになる。小学校の多感な時期に色んな経験をさせてあげられる。

【入学後】
通学に時間がかかり帰宅時間が遅いのと、宿題をこなすのに思ったよりも時間がかかってしまっているため、思い描いていたほどの習い事はさせてあげられないな、というのが現状です。
また、娘はまだ没頭するほどの趣味をまだ見つけられておらず、もしこのまま見つけられない場合は、浮いた時間を無駄にしてしまうのでは・・・それならいっそ塾に行かせた方が良いのか!?と時間がある事を素直に喜べない状態でいます。

守られすぎ=温室育ちになりそう

【入学前】
人も環境も守られているがために、悪意に全くさらされずに成長するとのほほんとした人間になってしまうのではないかという懸念がありました。

【入学後】
こればかりは、あと20年ほど経ってみないとわかりませんね・・・。ただ最近思うのは「温室育ち」とはガッと努力をしたことのない人間を指す言葉だと思うので、そこはなんとかできるのではないかな、と考えています。また、偏った価値観に固まるのを防ぐため、学外の友達との交友はありがたく続けさせてもらっていますし、学外の子と遊ぶ機会があれば積極的に参加するようにしています。
また、「幼稚園/小学校から大学までずっとエスカレーター」の人間に関しては、こういう人ならではの魅力があるな、と最近では感じます。具体的に言えば、「他人の物を欲しがらず」「いつでもどこか余裕がある(ように見える)」「心の根が温かい」人が多い気がします。こういった要素は後から培おうと思っても難しいし、こういう無欲さは人に好かれるし人脈広がるし、意外と他人に押し上げられて昇進したりもするので、荒波に揉まれないと今後生きていけないかというと全くそんな事はないかな、と今は思います。

中学受験をしない事によって勉強しなくなりそう

【入学前】
低学年からの塾通いや、模試で競い合う過酷な体験をしないと勉強に対してハングリー精神が足りず、勉強を全くしないのではないか。

【入学後】
将来医学部を目指している子は気合が違いますが、たしかに大多数の子に勉強への緊張感はありません。勉強に対してハングリーになってもらいたいのであれば、塾に通って模試で競い合えば良いのだと思います。

女子校/男子校に通うと異性に対する認識が歪みそう

【入学前】
女子校はいじめがすごそう、男性に対し妄想で膨らんだパーフェクトな人間像を求めてしまいそう、男性は先生しか知らないため同年代の男子を子供っぽく感じてしまいそう、男子校に行くと女子を物として見る癖がつきそう、など色々な懸念がありました。

【入学後】
結局女子校には女子校の良さ、男子校には男子校の良さ、共学には共学の良さがある、というフワッとした答えに落ち着きます。
ただ、女子校の「いじめがすごそう」は結局学校ではなく、人によるそうです。逆に共学の方が、男子の目線を意識して無駄に女子ハブりが起きる、なども聞くので、結局はどこに行っても人次第、という事ですかね。祈るしかありません。

新型コロナ感染症に対する私立小学校の反応

この予想外の出来事によって、学校の底力が垣間見えたと感じました。そういった意味では、どの私立も全力を尽くしていて素晴らしかった。私立小学校に行っていてよかった、と始めて感じることができました。

まず、何が素晴らしいかというと、政府の方針を待ちません。感染状況や色々な研究結果を先生方が独自に調べて下さった上で、学校独自に決断を下します。決断がスピーディで、ニュースで見ていた公立小の状況より、数週間は早かったような気がします。

次に、オンライン化の動きが迅速でした。オンライン化するにあたって、「もしネットが導入されていない家庭がいたら」「スマホの無い家庭がいたら」「ITに疎い家庭がいたら」等、ありがちな弊害は想定しつつも考慮はほどほどに、まずはゴリゴリ進めてくれました。という気概を感じました。もちろん相談窓口はあったので、その後で個人対応されていた気がします。

このオンライン化、我が家は元々ITに特化した家庭だったので問題なかったのですが、きっと全員が導入するのは時間がかかるだろうな・・・と思っていたのですが、オンライン化が始まって2週間目の宿題の提出率が100%であった事には正直、驚愕しました。

学校が頑張るのはもちろんの事ですが、「親も頑張ってついてこい」「ついて来られますよね?」という学校側の気概や、実際宿題の提出率が100%であった事による親の教育貢献度の高さにはびっくりしました。(およそ半数が共働きです)むしろうっかり提出忘れ等してしまう自分が一番貢献度低かったかもしれません。

また、オンラインだけでは賄えない科目からも、独自の課題が出されたり、郵送でテキストや課題が送られてきました。全生徒に郵送、という手法がとれるのも私立小ならではなのかもしれません。

次に、感染状況に合わせて登校スケジュールを柔軟に変えていきました。親としては登校したりしなかったりでフォローするのが大変でしたが、感染状況に応じて投稿日が増えたり減ったりしましたし、一度の授業に集める生徒数も増減しました。一度決めた事をだらだらと続けるのではなく、状況に合わせてその都度柔軟に対応していく学校の姿勢が素晴らしかったと思います。

総じて私立小学校によるコロナ対策に言えること

私立小学校には独自に考える機能と実行する行動力が備わっていた、という事を実感することができました。我が家が通っている学校だけではなく、他の私立小も政府の発表を待たずに、独自の動き、登校パターンを決めていましたようです。(政府の発表があった後は、発表を踏まえた上で更に対応していました)

その学校の決断に対し、保護者が子供のサポートを全力でする、できる、できなければどうにかしてやるだろう、という保護者への信頼と、実際に保護者の教育熱量が高かったことを実感しました。


以上、私立小の良いところ悪いところ、現場からの意見でした。まだ小学校も完了していないし、子供も成人しているわけでもないですし、結論的な事は何も言えないのですが、、、受験を迷っている方のヒントになれば幸いです。

次回はエピソードに戻ります!


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