あわい その1

昔ここでも話したような気がするんだけど、私は小さい頃、しろくまのラルスってアニメが好きだった。
しろくまのラルスは、友達であるヒグマのブラウニーと待ち合わせする時、決まって2匹の住処の間で落ち合う。半分雪解けが残る、土の深い土地。
私はこの2匹が一緒に遊ぶ話がとても好きだった。
ハチミツを取りに行ったり、風邪ひいた親のために薬を運んだり、木の神様の前で火起こしをして魚をこんがり焼き上げたり。
ふたりぼっちじゃないけど、ふたりぼっちじゃない存在にずっと憧れてるけど、その原点はここにあるのかも。なんて今これを書きながら思う。

待ち合わせ場所について考えることはある。
書き出したらキリがない。待ち合わせ場所を持つ、ふたつのものなんて。
それは人でも人じゃなくても。私はずっと、人だったり人じゃなかったりする中間地点を漂う妄想をして、20年を生きている。この先も。

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