そういえば

物心ついたとき、私のそばに母親はいなかった。
いなかったかと思えば、今度は父親がいなくなっていて、私の家族は母親しかいなくなってた。
(犬はいた)

私が物心着く前、母は過労によるうつ病で入院してた。仕事で母はほとんど帰ってこなくて、入院中はもちろん会えない。
私は父方の祖父母の家に預けられてた。
だから最初、私のそばにいてくれたのは生みの父と、祖父母。

おばあちゃんはいつも言う。
ちーちゃん、なんでもいいから手に職はつけなさい。
それはそう、結局音楽だけで食べていくことが出来なかった父と生活が出来なくて、親は最初の離婚をした。
私は絵だけで食べていこうとは思わないけど、それでも制作を携えた生活をしていくつもりだから何かしら手に職はつけようと思ってる。
なんかいろいろ、フガフガやってる。

そうして生きてくためには、弱い所をみせたら居場所を見失う気がする。
本物の私は、ずっとずっと泣き虫で、自分のことも人のことも愛せないし信じられなくて、臆病で、身体も心も弱くて酷くみじめな存在。
それでもなんとか生きてます!って少しでもみせないと、完全に嫌われてしまう。私はお金を稼ぐ居場所すら見失ってしまう。

物心ついてからずっと味方でいてくれたおばあちゃん。高校生の頃、初めてパニック発作起こして過呼吸で泣いてボロボロの状態で祖父母宅に行った。
ちーちゃん、いつからそんなに弱くなっちゃったの?
おばあちゃんにそう言われ、もう絶対この人の前で弱みを見せたら嫌われるからダメだと固く心に誓った。
去年おじいちゃんが亡くなった時でさえ、おばあちゃんの前では泣かないように全部全部隠した。

大好きな友達の前でも、家族の前でも、仕事場でも、私はもう弱い所をみせるのが怖すぎてだめだ。パニック起こしちゃダメだ、だめだ、頑張らなくちゃいけない。人から嫌われる勇気がまだない。

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