見出し画像

段ボールコンポスト活動記録①

兼ねてより、『コンポスト』への漠然とした興味を持て余していた。
環境問題への興味関心と、大学では専攻科に加えて公害や環境問題をほんのり齧る学科に在籍していたこともあり、実生活でも家庭用の生ごみを減らすコンポストなるものを導入出来たらなァ…とは思いつつ、でも高ぇんだよなァ…金持ちの家にあるもんだよなァと見送っていた。
そんな折、去年から本格的に推しに昇格したお笑い芸人が、本業(※本人談)のごみ清掃員としてYouTubeにて発信されていた情報の中に『コンポスト』があり、推し活も兼ねて熱心に見入る機会があった。

そこから一般家庭でも『段ボールで出来るコンポスト』がある事を知り、検索すると出てくる出てくる活動記録の数々。自治体のホームページから個人のブログまで。これが結構読むだけでも楽しい。
とはいえ生ごみ。虫が寄ってくる、虫が湧くという記載もちらほらあり、すぐには始める勇気がなかった。そのため、ひとまずは臭いの少ない茶殻やコーヒーかすを乾燥させて腐葉土に混ぜてみる、までで留めていた。

そして虫が湧くリスクが少なくなった秋、やる気に任せて段ボールコンポスト、いざ実践。

タオルが白いと虫が付いたりした時分かりやすい
キャスターだと掃除する時も動かすの楽だし

基材はまず100均で手に入れた腐葉土のみでスタート。段ボール箱の底をガムテープで十字に固定し、園芸用の台車に乗せて底の通気性を確保。上部は箱の蓋を閉じたその上から白いタオルを被せ側面で縛る。これだけ。
温度上昇を確かめる為に温度計を土に挿す例も多くみられるが、自分はそこまでやらない。割愛。
あとはできるだけ毎日ごみを混ぜて土を撹拌する!

【毎日出る生ごみ】
仏壇にお供えしたご飯、お茶殻、コーヒーかす、卵の殻

【その他 日常的に投入していたもの】
野菜や果物の皮やヘタ、肉の余分な脂身、魚の皮や食べ残った部分、揚げ物の衣のくず、台所の排水口に溜まった残渣物 

【時間はかかるがちゃんと分解して消えたもの】
とうもろこしの芯、鏡餅(カビが生えて食べられなかったため、包丁で5cm角ぐらいに切って投入)

初めてすぐは土の温度上昇はみられず、本当に分解してるのかなぁ…と思いながら毎日土を混ぜていたが、毎日何だかんだでボウル1杯近くの生ごみを投入し続けていくと、何も無ければそのうち箱から溢れるしごみは腐る。
しかしそこは微生物の力、コンポストから漂うのは雨の日の森みたいな香りであり、土の匂いが苦手でない限りは不快感を感じる事はない。投入した生ごみも着実に分解されており、土全体の嵩は大きく変わらない。
微生物には適度な水分と空気を与えることが大事だと
いうことなので、スコップを使い、底からしっかり攪拌するように心掛けていた。人によってはゴム手袋をして手で混ぜる方法もあるのだとか。糠床に通じるものがあるよね。手だと撹拌する時に箱を傷付ける危険もないし。

分解促進に使ったもの

★米ぬか:コイン精米所を複数回ったところ、近所のホームセンター内にあるコイン精米機で「ご自由にお持ち帰り下さい」のスペースを発見。田舎万歳。
袋さえ持参すればあとはこちらのものである。週1ペースで一掴み程度を投入。米ぬかはジップロックと袋で密閉し、冷蔵庫で保管していた。

★揚げ油:茶色くなった揚げ油は、これまでペットボトル等に詰めて自治体の拠点回収に出していた(BDF燃料に再生されるのでこれはこれで良い)が、コンポストの温度を上げたい時にはこれが一発。

★ヨーグルトの容器をゆすいだもの:豆乳パックでヨーグルトを作って食べ終えたあと、豆乳パック自体は可燃ごみだがすすいで捨てればごみ箱の中も臭わないし、すすいだ水は微生物を元気にするし、一石二鳥だよね。

基材を追加

段ボールコンポスト経験者の同僚より、基材はピートモス:もみ殻くん炭(=3:2) がお勧めだと教わる。既に腐葉土で開始していたが、少し大きめの段ボール箱が手に入ったこともあり、基材を増やそうと思っていたので折角ならとホームセンターで購入。どちらも手軽に購入できて持ち運びも軽いので良いなと思った。

これで400円ちょっと

分解が軌道に乗る

投入から2ヶ月。
箱を開けた途端立ち上る湯気を初観測!
土を混ぜると温泉地かというレベルで湯気がもうもうと出てくる。どうも前日に期限を切らしてしまったヨーグルト・豚肉の脂身を投入したことで微生物が爆裂喜んだと思われる。
目に見えないが、微生物が活発になっているのだなあと不思議な気持ちになる。ちゃんと生きてるんだねぇ。ごみ食べて元気になるんだねぇ。等とコンポストの成功に喜びを噛み締めていたのも束の間。 
・・・この独特なもんわり臭、苦手だぁ・・・
まあそれも箱を開けている間だけの我慢なので、大した負担ではない。閉めてしまえば周囲に臭いが漂うこともない。

この時は脂身が効いた事にまだ気付いていなかった。

温度上昇に伴い・・・

箱の蓋を開けると、蓋の内側に小さな赤っぽい虫が点々とくっついている。よく見るとタオルにも。更に土にも無数の白い点々。(アーモンドプードルでも混ぜ込んだかな〜?)という見た目。
そう。一体いつの間にどこからこんなに集合したのか、コンポストにダニ大集合の巻。

奴らの正体はササラダニ。生ごみに集るタイプのダニさんで、人体やコンポストには無害だという。
蓋の内側についた奴等は払って土の中に投入。
タオルははたいてダニスプレー噴射。
箱に黒い布を被せて日に当てて温度を上昇させる。
ダニはそのまま生かしてもごみを分解してくれるので発生しても問題はないそうだが、箱周辺にびっしり寄ってくるのはやはりいただけない。
土の中のダニは数日の間に吸収され、白い点々は消滅。箱につくダニは数日間は少し集まってはきたものの、温度が下がると姿を現さなくなった。
ただ、以降も肉や魚などで土の温度が上がるとダニ大集合祭りは開催されたので、これ夏場はどうなるのだろう…という課題を残す事となった。

また、温度が上昇するようになると段ボール箱も朽ちやすくなるため、かき混ぜている最中に箱の側面に穴が空いて土が溢れ出した事もあった。ちょうど新しい箱をスタンバイしていたから良かったものの。
コンポストに使った段ボール箱はどうしても可燃ごみ行きになっちゃうんだよなぁ…

開始から3ヶ月を目安に熟成へ

1月下旬になると分解スピードが低下。ごみの投入を止め、熟成期間に移行。
しかし、一度コンポストの習慣が根付くと毎日出る生ごみをごみ箱に捨てたくない。
基材を半分残し、2基目の準備が整うまでは引き続き使用する事に。

昨夏に己の過失によって悪化させた土壌、どうか再生しておくれ

3月上旬。1ヶ月と少し熟成させた堆肥は、庭の土を掘って土と混ぜ合わせ、これからは土壌改良のお仕事にお色直し。失敬、堆肥の写真は撮り忘れた。ぽろぽろしてた。
これにて1基目の段ボールコンポストはひと通り完結。(残り半分の基材はその後ピートモス・くん炭を足して、2基目として活用中。)

コンポスト生活による可燃ごみの変化

・今まですぐ一杯になっていたごみ箱(自宅内)のごみが溜まらないし、臭いが少なくなった
・可燃ごみを出す回数が減った(週1回→3回に1回)
・ごみ袋のサイズダウン(大→中)
・可燃ごみの袋がずっしりしていない!袋一杯に溜まってもあまり重くない!

やっぱりごみの臭さや重量において生ごみが占めるウエイトは大きかったのだなぁと実感。これに尽きる。重さも量も格段に減る。だからこそ、気温が高い季節になっても続けたいと思う。前述の通り、生ごみを微生物に食べてもらう習慣がつくと、次からはもうごみに出したくない。mottainai。

夏場のコンポストの懸念材料は、やっぱり虫でしょ。
寄ってきたり土の中で湧いたり。
ただこれはごみの混ぜ方や箱を置く場所、防虫グッズ等である程度まだハードルを下げられそうな気はする。

もう一点、箱が朽ちて交換の手間やごみが発生する事については、段ボールコンポストと並行してプラスチック容器での『キエーロ』の運用を試しているので、キエーロが軌道に乗ったら本格運用しようと思っています。このあとのレポが続かなかったら失敗したと思ってください。

コンポスト活動記録、1stシーズン  以上!
ここまで読んで頂いた皆様、ありがとうございます😊






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?