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迷い鳥ふー子との出逢い


前回少し触れた
私の人生の分岐点であるふー子について。


我が家には2匹の犬がいます。
いつか彼らにも触れたいのですが
振り返るにはまだ早いのでまたいつか。

犬達が我が家に来たのは
確か私がアルバイトをはじめた頃でした。
小さな頃から犬を飼うことへの憧れは強く、
念願叶った瞬間でした。
そんな彼らとの日々も落ち着いてきた中で
漠然と鳥を飼いたいなあと思っていました。
特に理由はないのですが

犬に魚に亀やハムスター…
様々な生き物と触れ合う中で
言葉を持たない彼らとの触れ合いが癒しになり
中でも馴染みのなかった鳥が
魅力的にでも見えたのでしょうか。
今とはなってはよく覚えていません。

そんな2017年の10月のことです。

当時の私は幼稚園で働いていました。
いつも通りバス送迎を終えて園に戻ると
即席で作った鳥籠に文鳥の姿がありました。
聞けば別ルートのバスで
迷い鳥を保護し、連れてきたとの事でした。

しばらくふー子は幼稚園で過ごしていました。
もちろん警察にも届けを出し保護という形で。
ある日先輩の先生のおばあ様が
鳥を飼いたいと言っていたから引き取ろうかな、
という話しになりました。

「私が引き取っちゃだめですか?」

思わず口から出た言葉でした。
先輩は快く私の気持ちを汲んでくださり
ふー子はその日から我が家の家族となりました。

突然のお迎えにも関わらず家族は
「前から鳥を飼いたいと言っていたもんね」
と言葉を掛けてくれて
私は子どものように喜んだ事を覚えています。



さて、我が家に来てからのふー子ちゃんは
ケージから出せば最後、2度と戻ってはもらえず
虫取り網で捕獲(今思えば恐ろしい)
するしかなく、指を出せばキュルルルと怒り、
鳥と暮らす事がはじめての私は
文鳥って観賞用なのかぁ。と思っていました。

しかしもともとは手乗りに育てられていたのか
人懐っこい性格で
人の思い通りにはされないけれど
肩に乗ったり掌の上で眠る事もありました。
彼女は自分の意思で私に甘え、反抗する
自立した自由な鳥でした。

その姿を思い返すに彼女は
1人餌になってすぐにロスト(迷子)された
子だったんじゃないかと思います。

ふー子のお世話を〝きちんと〟したか
と問われると正直胸を張って返事は出来ません。
忙しさにかまけてなまけた日もあったからです。

それでも毎日声を掛け、遊び
いつの日からかふー子は呼べば手元に飛んできて
「撫でて」と手の中にもぐりこみ眠る
どこに行っても私を追いかける
立派なベタ慣れ文鳥へと成長しました。

家にいた犬よりも賢く(笑)
揶揄うようにあそんでいたふー子ちゃん。

本当に賢い鳥でした。


思い返すとキリがないので続きはまたこんど。

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