sub12への過程

sub12の私が教えるありがたいプロセスなので感謝して聞いてほしい。

45秒以下程度で揃えれる人を対象に12秒を目指すアドバイスだと思ってください。指の速くない成人男性が5年かけて辿ってきた軌跡をたどっていきます。

⓪キューバーに会う
会ったら勝手に色々教えてくれます。
コミュニケーションが苦手な人は質問することを何個か抱えてオフ会や大会にいきましょう。奥手な人は気の弱そうな優しそうなキューバーに声をかけてみましょう。意外とみんな優しいです。

①PLLを覚えましょう
この過程ではメガハウスキューブで培われた【終わりの指遣い】が尾を引いてとても苦労しました。もし速くなりたいなら基本的な指遣いは苦しくても一番優先順位を上げて矯正すべきです。そうすることによってTPSだけでなく先読みもしやすくなりますし、いろんな手順を覚えやすくなります。手順を覚えながら、苦しくても指遣いを良くしていきましょう。その価値が必ずあります。
②簡易F2Lを覚える
I型T型などの基本形スロットインの仕組みを理解し、難しい手順はそれに帰着させているケースが多いことをソルブを通じて理解する。
(弊害として、手順丸暗記と異なり一続きの手順を分けて考える癖ができるのでTPSが下がる)
③OLLを覚える
まずはTwitterで「OLLを覚えていない人には人権がない」と言う過激派を数人フォローする。そいつらのことを憎みながら手順を増やす。似ているOLLを一緒に覚えると捗ります。ここでも二層回し、MやS列を伴う手順が登場するので指遣いをマスターしてきましょう。疲れてダルい時にお風呂入る時はありますが「入浴と1lookOLLはやって後悔しない」。コツは40個くらい頑張って覚えることです。そのうち既に覚えていたり、すぐに覚えれる簡単なのが20個くらいあります。後は十何個は惰性で覚えれるもんです。僕はとても苦労して覚えました。だからお前も苦労しろ。
④たくさん試技する。
OLLを覚えるとCFOPの4工程(運がいいと3工程とか)で毎回試技が終わります。気持ちいいです。ダメですよ気持ちよくなっちゃ。いや、いいんです。でもおそらく酷いクロスやF2Lをお持ちでしょう。まあ楽しいうちはそのままでもいいんですがなるべく早く改善していきましょう。僕は永遠に放置していて後から治しました。使わない悪い手順が洗練されたとしても最終的に技術的な資産として残りません。でも完璧な試技を直線で目指しながらキューブを楽しめないのも事実です。僕は頑固に終わりの手順を使い続けていました。後悔はしていませんが何も残ってないです。まあ楽しかったですよ。

⑤リコンストラクションに触れる。
上級者のソルブを具体的に咀嚼していきましょう。速い人とおしゃべりしましょう(大事)(とても大事)。一緒にクロスを作りましょう。開始面の違い、「え?そっちから入れるの?」みたいな驚きがあるでしょう。大体いい人なんで嫌な顔せず教えてくれます。優しいです。でも内心どう思ってるかは分かりませんが、そんなの知ったこっちゃありません。こっちが速くなったら勝ちです。あんまりにもこちらの飲み込みが悪くてイライラさせても揉み手でもしておけば溜飲を下げてくれるでしょう。揉み手のやり方は僕に聞いてください。
私は揉み手の摩擦で火をつけることができます。

ネットで検索してトップクラス、sub10クラス、sub12クラスのリコンストラクションを見てみましょう。驚きや感動や絶望があるでしょう。
自分が背伸びしたら目指せるクロスや F2Lを咀嚼して再試技したりして視点を養いましょう。この作業は今の僕にも必要なことですが、当初は基本的な手順の盲点を見つけるのに役立ちました。人間(あなた)の視野は意外と狭いかもしれません。何してるのか分からなかったらもう少し遅い人のソルブを参考にしてください。

⑥ライバルを見つける
同じくらいのタイム帯で競える相手、少し速い目標となるキューバーはモチベーションを上げるうえでとても大切です。決闘罪に引っかからずに白熱したバトルが楽しめます。

⑦自慰行為の頻度を下げる

⑦弱点を知る。
他のキューバーと比べて自分の弱点を知りましょう。ソルブの弱点を減らすことで同時に試技中の欠点を減らすことができます。

以上が僕がsub12に至ったプロセスの概要です。

でもそんな色々やるのってめんどくさいですよね。

このブログを読んでくれた人に限り、タイムが上がるパワーストーンを8万円で売っています。TPSが二万まで上昇し衝撃波を放ち、大会では同じラウンドのキューバーを焼き尽くすことができます。

真面目な話はさておき。
私も先日できたてほやほやのsub12キューバーになったばかりです。大会の話は練習、緊張、成功、安堵と至ってシンプルなものでした。

成果を出し切れた大会が終わってみると達成感や嬉しさも、もちろんありました。そしてそれが落ち着くと「やっぱりもう少し速くなりたいな」と思ってしまいした。sub10したい。sub10を大会で出せるようなレベルの競技者になりたい。大会のための遠征から帰ってきて残ったのは、確かに成長できたんだなという実感と不安の混じった願望でした。実際問題、実力の伸び代をかなり甘く加味しても、私が日本でトップキューバーになることはあり得ません。それは少し悲しいことです。それでも自分自身がもう少し高い次元のキューバーになりたいし、より研ぎ澄まされた試技を自分の両の手で成立させてみたい。

最後に、まぐれか軌跡か東京チャレンジ2023VIIの大会で出たsub9単発について

今思い返してみると出来過ぎなタイムではあったが、それでも改善の余地はある。震える手を制してタイマーストップし、8.48の数字と対面してガッツポーズが自然に出てきた。結果だけじゃなく、必死に先読みし回した試技で、初めての一桁の秒数をなんとかもぎ取ることができた。俺はあれを超えるガッツポーズをもう一度やりたい。


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