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2021年12月の記事一覧

読書にまつわるnote 2021年まとめ

 2021年も明日で終わりです。今年の1月から書き始めた「最近読んだ本の話」は、先週で48本になりました。その他にも何本か読書にまつわるnoteを書いたので、今年1年のまとめを書いてみたいと思います。  今年の目標は、特に決めてなかったと思うのですが(もう記憶にない)、読書の目標だけは立てていました。1年間で120冊読む、というものです。今日までで174冊読んで達成できました!目標+54冊は頑張りすぎでした。間違いなく人生で1番本を読んだ年です。noteを書こうと思ったから

最近読んだ本の話 vol.48

 「最近読んだ本の話」の第48弾です。クリスマスです!今週もなんとか間に合って読めました。最近読んだ本を3冊ご紹介します。 1、彩瀬 まる『新しい星』 私たちは一人じゃない。これからもずっと、ずっと 愛するものの喪失と再生を描く、感動の物語 幸せな恋愛、結婚だった。これからも幸せな出産、子育てが続く……はずだった。順風満帆に「普通」の幸福を謳歌していた森崎青子に訪れた思いがけない転機――娘の死から、彼女の人生は暗転した。離婚、職場での理不尽、「普通」からはみ出した者への周

最近読んだ本の話 vol.47

 「最近読んだ本の話」の第47弾です。クリスマスも近づいて、一気に寒くなってもう冬ですね。今週は、最近読んだ本を3冊ご紹介します。 1、アリ・スミス『冬』 不協和音の時代に生まれるメロディを描く、21世紀のクリスマス・キャロル。年末の帰省で母に紹介するはずだった恋人と大喧嘩した男が、代わりに移民の女性を連れてきた。だが、実業家を引退し孤独に暮らすその母は、すっかり塞ぎ込んでいる。そこで息子は、母とは正反対の性格の伯母を呼び寄せた。水と油の人々の化学反応は、クリスマスをどう

ジュンパ・ラヒリ『わたしのいるところ』『べつの言葉で』

 今週は少し暖かかったですが、また来週から寒気が入ってくるそうで、もしかしたら雪が降るかもしれませんね。今週は、ちょっと前に読んだこの本をご紹介します。 *   *   * 「孤独はわたしそのもの。孤独に動かされてわたしは書いてきた」――ジュンパ・ラヒリ。歩道で、仕事場で、本屋で、バルコニーで、ベッドで、海で、文房具店で、彼の家で、駅で……。ローマと思しき町に暮らす45歳の独身女性、身になじんだ彼女の居場所とそれぞれの場所にちりばめられた彼女の孤独、その旅立ちの物語。大好

最近読んだ本の話 vol.46

 「最近読んだ本の話」の第46弾です。だんだん冬が近づいてきました。もう冬なんだろうか?紅葉が終わったら冬かなあ。今週も最近読んだ本を3冊ご紹介します。 1、サラ・クロッサン『タフィー』 父さんの暴力から逃れ、家を飛びだしたアリソン。古い家の納屋に身を隠すが、家主のマーラという老女に見つかってしまう。認知症のマーラは、彼女を昔の友人・タフィーと間違えているようで――。孤独を抱えたふたりが出会い、思いがけない同居生活がはじまる。カーネギー賞作家が詩でつむぐ、友情と再生の物語