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蟹解禁、望洋楼から福井の旅

夏の鳴沢ゴルフの時か?いつかは忘れたけど
福井に本社があるオールコネクトのこうたに、
望洋楼の蟹を誘ってもらっていた。
今回、こうたと広大と3人で皇室献上蟹を食べにいく事になった。

小松空港にはこうたが手配してくれていたハイヤーがプレートを持って待っていてくれた。1時間半程で望洋楼に着くと先ずはその建物に驚いた。
海辺の鉄筋コンクリート、打ちっぱなしフロント、廊下もそれぞれハンドメイド、工芸造り。
以前は民宿で風が吹く度に窓が揺れていたという、旧い建物が想像できない。圧倒されてしまった。

お腹ぺこぺこだったので、湯船にちょこんと浸かり
早々に食事と思ったのだけど、塩分の強いお湯が素晴らしい。

お風呂を上がって、部屋に向かう。
シャンパンで乾杯していると、女将さんが見た事の無いような蟹を持ってきた。今まで結構な贅沢をさせて貰ったけどこれは桁違い。


あがる港で名前が変わるらしい

刺身、しゃぶしゃぶ、焼き、味噌、、
次々と運ばれてくる蟹と、福井の銘酒黒龍。
特に最初に出てきたスパークリング酒 「ESHIKOTO AWA」。
これ程日本料理に合うスパークリングがあるのか?と
僕は最初の一杯にビールや、糖質を控えて芋焼酎の炭酸割り、勿論シャンパンやスパークリングなんかを飲む事が多い。一方で、食中酒で一番好きなのは日本酒。それから自然派ワインとか。
だけど、和食を食べる時に一杯目にこの「ESHIKOTO AWA」が飲めるなら、僕は一択だと感じた。


濃厚な味噌は熱燗と

途中焼き蟹、甲羅味噌には黒龍の逸品をぬる燗で合わせる。
笑顔しか出てこない。頬の奥が痛くなる旨さ。

最後は蟹ご飯。
米も福井の新種「いちほまれ」。土釜で炊いた白米自体が旨いのにここに蟹を贅沢に和える。旨みで舌が渋滞している。

部屋で飲もうと言った割に、広大はあっさりと布団で大の字。早くも大いびきだったけど。


翌朝、4時に目覚めてしまった僕は、まだ暗い海に浮かぶ大きな青い月と、白波のコントラストのなか露天風呂に入る。

まさに望洋楼目の前が海


風呂上がりにサーフィンもできるという、三国の浜を朝散歩して、お腹を充分に空かせ望洋楼に戻った。


野菜も、魚も地のものでとても素晴らしい。そしてなんと言っても米が美味しかった。普段朝ご飯も、米もほとんど食べないと言うのにこの朝ご飯では三杯も食べてしまった。

広大が、手配しておいてくれたグランエースに乗って
以前から行きたかった、越前打刃物黒崎さんに向かう。前日からこうたが連絡して段取りしてくれていた。日本でも有数の名店がエースとして使う包丁は、世界中のシェフ達の憧れの包丁でもある。全ての工程がその手から生み出される若き天才は20代で伝統工芸師となり、その作品は紹介がなければ店に入る事も出来ない上に、今や5年待ち。

少し、早く着いたので側にあるナイフミュージアムに展示されていた黒崎作品を手に取ってみた。
僕は、言ってみれば包丁マニアで相当数の包丁を買ってきた。
刃元からひっくり返して先を眺めると、他の物と全く違う事がわかる。一体どれだけ叩けばこんなに繊細でしなやかに仕上がるのか?と。そして軽い。一目で好きになった。

時間になり、工房に行くとひっきりなしに来るお客さんに謝っている。案内できない事、購入できない事。

工房に入れてもらった広大と僕に、若きマイスターは
思いっきりの方言で、にこやかに話をしてくれる。
大層なファンが沢山いるのに全く嫌味がない。謙虚の中に正直さが滲み出ている。20分ほど話をしたのち、伝家の宝刀モダンリビングをiPadで見せながら、自分が如何に料理が好きか!情熱を伝えてみたのだった。
途中こうたも顔を出してくれて、旅のアレンジの御礼を行って別れた。

次の目的地は黒龍酒造のブランド施設「ESHIKOTO」
酒蔵とかワイナリーとか結構訪問させてもらったけどここのセンスの良さったらとんでもない。気の良さと、質の高さが群を抜いて素晴らしい。広大は社長の水野さんと親しいようで、当日、娘さんが一般非公開の場所も含めて案内してくれた。

音楽イベントにも使われるそう
地元の杉
古民家で使われていた扉
スパークリング日本酒の貯蔵庫

黒龍は、ノベルティというか、専用酒器も素晴らしくって
コースターとかぐい呑みとかちょっとしたところのセンスをすごく感じることができる。
そして、昨日、望洋楼でも頂いたスパークリング日本酒の「ESHIKOTO AWA」かつてこんなに美味しいスパークリング日本酒を飲んだ事が無い。他にもスペシャルなお酒を試させて頂いた。気づくと業者か?!ってくらい購入してしまった。昨日飲んだぬる燗がとても美味しかった事を水野さんに伝えると、彼女も大好きだと。そして、四合瓶で971円という低価格ながら、黒龍のお酒で一番手間がかかっていると。お爺様の時代から一番お客様の手に取りやすいものに一番手をかけるようにと受け継いできたそうだ。これもとても素晴らしい考え方だと思う。神は細部に宿るじゃないけど、ひとつひとつに心を込められているのが伝わってきた。

ほろ酔いかげんで、夜の鳥勝スペシャルコースの為にESHIKOTO AWA」と黒龍をお土産に小松空港へと向かったのだった。


サプライズが、、、、

翌日オフィスに真心のこもった手紙と共に「九門」と彫られた黒崎包丁が届いていた。




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