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Microsoft Copilot for Microsoft 365 を運用する上で注意すべきこと

この記事は「Microsoft 365 Advent Calendar 2023 - Adventar」に参加しています。4日目の記事です。

Weekly News Offline ~2023年 冬の陣~ にて

2023/12/02 に『Weekly News Offline ~2023年 冬の陣~』に参加しました。
2023/11/01 に条件を満たす組織に一般公開された大変注目を浴びている機能ではありますが、
「運用する上で注意すべきことはなんでしょうか?」
という質問に、丁寧なご意見をいただきましたので、共有したいと思います。

Copilot を信じることです🤓

登壇者の中で一人、オンライン参加されていた 三宅さん(@MiTo60448639)からの名言は「Copilot を信じることです」。
では、

Copilot を信じるためにすべきことはなんでしょうか?

ファイルの保存場所

Microsoft Copilot for Microsoft 365 を利用するためには、ファイルは One Drive for Business または SharePoint Online に保存する必要があります。ローカルのデスクトップやマイドキュメントに保存していても、Microsoft Copilot for Microsoft 365 はファイルを学習してくれません。
Microsoft 365 の基本ともいえる、ファイルをクラウド領域に保存し、その状態で共同編集することを徹底することが大事です。by 太田さん(@hrfmjp) 

ファイル名の整理

よくやりがちな、下記のようなファイル名の利用をしないこと。

  • 〇〇プロジェクト_最新版

  • 〇〇プロジェクト_最新版(1)

  • 〇〇プロジェクト_最新最終版

Microsoft Copilot for Microsoft 365 からすると、こうした同じようなファイルが大量にあるとどれが最適かを判断することが難しく、回答として本来意図していない古いファイルや失敗例のファイルを提示する可能性が出てきます。そして、失敗した事例のファイルや、たくさんの下書きファイルばかりを学習させてしまうと、毎回そういったファイルを提案されてしまうでしょう。
学習させるファイルをきちんと整理する。ファイル名で版を管理するのではなく、One Drive for Business または SharePoint Online にあるバージョン管理など、基本機能を利活用することが大事です。

ユーザーの権限で動く

Microsoft Copilot for Microsoft 365 はユーザーの権限で動きます。
どういうことでしょうか。
A 部長と B 社員がいたとします。もちろん、ユーザーの役職に応じて権限を持つファイルが異なるはずです。そのため、同じ聞き方で Microsoft Copilot for Microsoft 365 にしたとしても結果が異なります。しかし、ユーザーの権限で動くということを意識していないと、ユーザーが「結果が異なる」ことに気づくことが難しい。
また、もし、SharePoint のナビゲーションなどで導線を用意せず、A 部長にだけ直接リンクを教えているので、B 社員がアクセスすることがないだろうと、2人の権限を同じに設定しているとします。この状況で Microsoft Copilot for Microsoft 365 を利用すると、本来は B 社員がアクセスしてはいけないはずのファイルを開くことができてしまいます。そして、そんなことつゆ知らずの B 社員が極秘情報が含まれているファイルを参考に、新しいファイルを作成して多くの人がアクセスできる領域に保存してしまう、といった問題も発生しかねないのです。
こうしたセキュリティ事案が発生する可能性について、Microsoft としては注意喚起をしているそうです。ユーザー権限で動くことを念頭に、秘密度ラベルなどの機能を活用することが大事です。

まとめ

Microsoft Copilot for Microsoft 365 は一般公開されましたが、まだ条件を満たす一部の組織しか利用できません。とはいえ、今からできること、すべきことがあります。Microsoft 365 を利活用する上で基本中の基本をしっかり押さえることです。

  • ファイルはクラウドに保存して共同作業をする

  • ファイルの版はバージョン管理機能を利用する

  • ユーザーの権限、情報管理を適切に設定する

これらは、Microsoft Copilot for Microsoft 365 を利用する、しないにかかわらず、実施しておくべきことです。Microsoft Copilot for Microsoft 365 が使える段になったとき、業務効率の相棒にできるか否か、私たち自身次第だということだと言えるのだと思います。

感謝

今回、『Weekly News Offline ~2023年 冬の陣~』を主宰してくださった運営のみなさま、会場で出会ったみなさま、本当に楽しくて貴重な時間をありがとうございました。


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