大事にしている考え方。#7 成功循環モデル
チームのあり方を考える時に「成功循環モデル」は外せない考え方だと思う。体験的にもそうだと頷けるし、理屈としても筋が通ってる。
最近のリモートワーク前提の働き方改革の影響により物理的に顔を合わせないで働くことも増えた。今後更に拍車がかかって仕事で(物理的に)誰とも会わないが当たり前になる、そういう日もそう遠くないだろう。
日本人は染まる時には一気に染まるという長所があるから、2〜3年で景色を変えそうな気もする。
その時に改めてチームのあり方を見直そうという動きが出てくる。
問題になってから考える、というのは本当は遅いのだけれど。
でも、まあ仕方がない。
物理的に顔を合わせる事が減り、黙々と業務を進めるのが日常になると、勤め先は定期的にお金をくれる存在くらいのポジションに落とされていく。
別に今の会社じゃなくても構わないんじゃないか。そんな気持ちが湧いてきたら末期だ。
仕事に本腰は入らない。
月曜日が憂鬱になる。
気持ちも離れる。
「楽しく暮らす」とは程遠い世界だ。
「成功循環モデル」は知ってるよ、という人も、はじめましての人も立ち止まって考えるきっかけにしてもらえたら嬉しい。
成功循環モデルとは
MITのダニエル・キム教授が提唱する「成功循環モデル」とは組織の目指す成功を導くためのモデルだ。関係の質・思考の質・行動の質・結果の質の4つの構成から成り、グッドサイクルとバッドサイクルで比較する。
それぞれ起点が違う。
<グッドサイクル>
起点は関係の質を向上させるところから始める。
①関係の質:対話や交流を行い信頼関係を育む
②思考の質:成果に結びつく方法を思考する・気付きがある
③行動の質:自発的な行動を行う・協力しながら行動を行う
④結果の質:結果が得られる
⑤関係の質:更に信頼関係が高まる
<バッドサイクル>
起点は結果の質を向上させるところから始める。
①結果の質:成果を上げるための方策をとる
②関係の質:組織内で対立や摩擦が起きる
③思考の質:仕事のやらされ感・受け身、事なかれ主義に陥る
④行動の質:消極的な行動・協働も進まない
⑤結果の質:更に成果が悪くなる。
・・・なかなか、このバッドサイクルを感じたことがある人も少なくないのかと思う。どうにもこうにも成果の出にくい時代に突入しているので、ついつい結果にコミットしようとしてしまうことも多いのではないか。
成果をあげるためには、まずは「関係の質」にフォーカスしていく必要がある。
みんなが「関係の質」を向上させようとしたら最強のチームだと思う。
「うちの上司は全然何もしてくれなくて・・・」
「オレの会社は社員の考えていることを聞いてくれなくて・・・」
とかく、上司や会社やその他の誰かが何かをしてくれることを待ってしまうことが多い。
大切なのは誰かが何かをしてくれるのを待つのではなくて、
自ら小さなアクションを始めていくことだと思う。
その方が楽しいから。
1年の中で1番時間を使っている仕事。
それが詰まらないもので、モチベーションも上がらず、時間を無駄にしていると感じているのなら、いち早くその状況から抜け出す方がいい。
人任せではなくて、自分でできることからまず働きかけてみる。
あれこれやってみて、うまくいくか見守る。
そうこうしているうちに全部はいきなり良くならないかもしれないけど、少なくとも自分の身近なところでは楽しくなっていくのではないかと想像してる。
もちろん、それで良くならなくて「つまらない・・・」という気持ちが拭えないのであれば、物理的に会社を辞めるとか、チームから抜け出るとかをしたらいいと思う。
誰しもが1プレイヤーとして「関係の質」を向上させるために動いていたら本当に最強なんじゃないかな。
プロジェクトチームも。会社も。家庭も。チーム日本も。世界も。
そんなことを思いながら日々できることをひとつずつ積み重ねていきたいなと。
このnoteを書いていて、ふと前にアップした「自己決定理論」と重なる点もあるなと。「自己決定理論」は個人の内発的動機付けで、「成功循環モデル」は組織の話だけれど、いずれも「関係性」は軸にある。
楽しく暮らすためのサジェスト
「「関係の質」を向上させるためのアクションをとってみる」
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