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「PERFECT DAYS」私目線の感想

初めに言っておくと私は普段から映画やドラマを全くと言っていいほど観ない。
観たとしても1年に1度ほど。
なぜ観ないのか…?
普段から考えたことはないけれど、多分非現実的なものを見せつけられてしまうと引いてしまうのかもしれない。
つい冷静な目で見てしまうのだろう。

私は映画やドラマより音楽ライブが好きだ。
そう、音楽やダンスに触れてる方が心地良いのである。
素敵な音色に歌声や歌詞、そして情熱的なダンスに触れると心が揺さぶられる。

そんな私が、今回観た映画「PERFECT DAYS」に心揺さぶられてしまった。

私が好きそうだとオススメしてくれたのをキッカケに観た「PERFECT DAYS」は控えめに言って今年度最高な映画だと思う!
ほぼ映画を観ない私が言うと説得力がないけれど、本当に心揺さぶられてしまったのである。
なぜなら、役所広司さん演じる主人公の「平山」はまさに私だから…←え?
平山さんに感情移入し過ぎて何度泣いたか分からない。
全く泣くようなシーンでもないのに、何なら平山さんが微笑んでるのに泣けてくる。
しまいには、映画が終わりトイレに行って泣いてる私は一体何者?(笑)

私は、平山さんのようにトイレの清掃員でもなければ、東京の下町で一人暮らしをしてるわけでもなく、家柄はセレブでもない。
それなのに、こんなに感情移入してしまうのは、おこがましいけれど、きっと平山さんの感性と私の感性が似ているのかもしれない。

平山さんがフッと微笑むシーンは必ずといっていいほど私もフッと微笑んだし、無口な平山さんの言いたいことは吹き替えで私が代弁したいくらい平山さんの気持ちも分かる。

というか、私は平山さんのような生活をしたいのかも…という気持ちがあるのかもしれない。

毎朝、近所の人が竹箒で落ち葉を掃く音で目が覚め、大事に育ててる植物にお水をあげる。
お気に入りのカセットテープを聴いて仕事に向かい、昼休憩には居心地の良い神社でリフレッシュ。
キラキラ瞬く木漏れ日をフィルムカメラにおさめ、木々たちを愛でる時間は午前中に頑張った自分へのご褒美。
仕事が終わって近所の銭湯に行き、行きつけのお店で晩酌をする。
眠る前には古本屋で買った本を読み、いつの間にか夢の中へ…。
ネット環境から離れ、もちろんテレビやラジオなどのマスコミからも離れて、自分軸で生きている様は私にとっては理想という名の憧れなのかもしれない。

そんないつもと変わらない日常の中での、ちょっとした出来事でさえも愛おしく思える幸せ。
当たり前じゃないこの幸せを、これからも噛み締めていきたいと改めて気付かされたこの映画に出逢えたことも私にとっては幸せ。
そして、劇中にあった「今度は今度」「今は今」の言葉を噛み締めたい。


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