AC6発表日のできごと

※このエントリーの半分は妄想で書かれています

2022年12月9日

 昨年(2022年)の12月9日、『エルデンリング』の輝かしいゲームオブザイヤー獲得と同じ場で、同社(フロム・ソフトウェア)より発売されているアーマード・コアシリーズ最新作であるアーマード・コア6が発表された。

発表の内容自体は数分のトレイラーのみであったが、同時に今作のプロデューサーが小倉康敬氏である事も判明した。小倉氏は同日、twitterに以下の投稿を行っている。

これは何だったのか。

最後のアーマード・コアから空白の10年

 アーマード・コア(ACと表記)は昨年で25周年と長寿シリーズではあるものの、2013年にPS3で発売されたものを最後に実に9年の間、公式からは音沙汰のない状態が続いていた。

 続編が発売されない理由については『最新作の売れ行きがあまりに酷かったため』など、色々と語られた。
本当の所は外部から分かるはずもないのだが、携わるスタッフに関する情報から、続編の開発が難しそうだという想像はできた。中でも重要な点として、歴代多くのプロデューサーを務めた鍋島氏を筆頭にACシリーズを手掛けてきたプロデューサー陣が退職しているという事実があった。

公式の長い沈黙、"企画し予算と人を集められる人間の不在"はシリーズ継続の望みが限りなく薄いと思わされる状況だった。

小倉康敬氏

 ところで、AC6のプロデューサーは小倉康敬氏だった。フロム・ソフトウェアの会社概要には執行役員として記載されている同氏について、プロデューサーとして聞いたことがある方は居ないと思う。自分もない。
しかしファンにとっては"広報"として、シリーズへの熱も含めて周知の人物でもあった。

 話は飛ぶが、5年前『「アーマード・コア」シリーズ20周年記念番組』なるニコニコ生放送が行われた。趣旨はシリーズを楽曲で振り返るというもので、(恐らくプロデューサーの鍋島氏が退社していることもあり)キャストは楽曲のコンポーザー陣と小倉氏だった。
20周年という節目で続編発表の期待も当然あったが、それは事前に公式より否定されていた。代わりに、締めの挨拶として"広報"小倉氏より語られたのが冒頭の引用RTの約束、つまり以下の言葉だった。

アーマード・コア今年で20周年迎えますけれども、よく(続編を)作らないんじゃないかと言われたりもするんですが
僕らはACをやっぱり作りたいと思っているし、このままシリーズを終わらせるつもりはないです。

「アーマード・コア」シリーズ20周年記念番組』小倉氏

ふたたび12月9日

 AC6のプロデューサー名を見て、小倉氏のツイートを目にして本気で泣いた。こちらが続編が出ない事を嘆いている間に執行役員まで登りつめて、自分が好きなタイトルのプロデューサーになってシリーズを繋いだって事に、しかも開口一番「約束を果たせます」って、行儀よく待ってた訳でもない俺達に。こんな格好いい男が居るのか。

もちろんこんなことこちらの行き過ぎた妄想かもしれない。でも5年前くれた希望の回答が"小倉プロデューサー"というのは間違いなく最高だ。

ありがとうオグさん。あなたはヒーローです。

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