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第3回キャラクター考察「デトリタス」

かつての統率者は、この超常の海に何を見たのか。もう一人の主人公の背負った、その悲しき運命とは。


1,始めに

初めましての方は初めまして!お久しぶりです、オゾン墨(おぞんすみ)です。2024年ももう6月に入り折り返しが近いということで、皆様いかがお過ごしでしょうか。今回もNoteに投稿させて頂きます。

2,テーマ

さて、今回題材として扱うキャラクターは「デトリタス」です。このキャラクターは、現在開催している期間限定イベント、「秘海の冒険船」第5弾におけるExキャラクターという立ち位置です。早いもので、秘海の冒険戦の開催ももう5回目になるようです。それでは今回は、前半部分でキャラクター考察、後半部分で秘海の冒険船の全体、及びアポストロスの存在の裏設定の考察、最後に秘海の冒険船の締めくくり方の想像を書いていきたいと思います。今回も長くなるので、早速行きましょう!

3,キャラクター考察

ⅰ,考察1(始めに)

まず始めに、デトリタスはバフィックと同一人物でしょう。バフィックとは、前回開催の秘海の冒険船第4弾にて登場したアポストロスのキャラクターです。これは、今読んで下さっている皆様なら既にご存じかも知れません。その根拠は以下の通りです。

・服の模様や、仮面(デトリタスの方では壊れかけ)のデザインが酷似している
・担当されている声優が同じ方(神尾晋一郎さん)
・デトリタスのSS,撤退,撃破ボイスにおいて「彼女」というセリフが登場しており、さらに記憶を失っていることが読み取れる(「彼女」とは恐らくサーラサのことだろう。サーサラとは同じく秘海の冒険船第4弾に登場したExキャラクター)

デトリタスとバフィックのイラストの類似性(丸をつけた部分から見られる)

ということで、本題に入りましょう。ここからは「なぜバフィックはデトリタスになった(なってしまった)のか」について考察していきたいと思います。

ⅱ,考察2(デトリタスが生まれるまで)

まず、サーラサは恐らく既にこの世にはもう居ないでしょう。何故ならば、彼女はストライカーとの戦いにて重傷を負ったバフィックを蘇生させるために力を使い切ってしまったと考えられるからです。

その想像したストーリーの詳細は以下の通りです。

<ストーリー1>

〜〜〜
超常の秘境海、ストライカーは対峙した。そこにいるのは、この海を支配している悪の組織アポストロス、その統率者であるバフィック。
ストライカーはバフィックを倒した。しかしそこにはまだ人影があった。彼女の名前はサーラサ。彼女にとってバフィックは、長きにわたる自身の孤独を初めて癒してくれた恩人そのもの。(※1)
そしてストライカーは戦った。怒りによって真の力を解放した彼女との激しい戦闘の末、サーラサは敗北した。サーラサの視線の先にあるのは、、、。(※2)

戦闘を終えて去っていくストライカーではなく、先の戦闘で瀕死となっているバフィックの姿だった。サーラサは再びあの長い静寂のような孤独を味わうことを恐れ、同時に恩人のバフィックがいなくなってしまうことをひどく悲しんだ。そこには愛とも言える感情があったかもしれない。
そこでサーラサは、自身の解放していた秘海石の真の力、そのありったけを用いて、瀕死となったバフィックのために蘇生術を行った。
しかしサーラサも、ストライカーとの戦闘によってかなりの負傷をしていた。そのため、その蘇生術が完了する目前で、サーラサは命を落としてしまった、、、。
〜〜〜

以上がバフィックのその後のストーリー(デトリタスとして生まれ変わるまで)です。
※1,※2の部分は以下のボイス秘話から、同様の内容を確認できるため、そこから引用しています。

秘海4弾でのボイス秘話サーラサ編(桑原さんのX(Twitter)より参照)
特に青で囲った部分からは、今回のストーリーへの伏線のような内容が見受けられる

では、ここからは上記の内容だと判断した根拠となる部分を挙げていきたいと思います。

ⅱ-2,根拠

・デトリタスのイラスト等からわかること
→自身の左手で巨大な結晶術を用いており、体全体からも結晶が溢れ出ている。(バフィックは、サーラサの力を借りることでのみ結晶術を用いていた)
→体の中心部分に、宝石のようなものが取り付けられている。
→SS名に、クリスタライズ(結晶化された)という文言がある

これらの情報から、バフィックの時に持ち得ていなかった、サーラサと同じ能力を自身の能力として得ているということがわかります。
これは、何らかの手段でバフィックがサーサラと一体化したからに他ならないのでは無いでしょうか。何故なら、秘海石のパワーを扱えるのはサーラサ自身のみだからです。その場合、前回の秘話と2人の関係性から、「瀕死となったバフィックに、同じく瀕死となったサーラサが、全霊を込めた蘇生術で力ごと受け渡した」のではないか、と考えました。
また、体に埋め込まれている宝石の位置は、どうやら心臓あたりですよね。これは、蘇生した痕跡であるとして、この内容を裏付けていると考えました。

デトリタスとバフィックのイラストの相違点
1:心臓あたりに宝石がある、2:自らの手で結晶術を行っている(バフィックのような接触なし)、3:宝石での能力のような巨大な翼が新しく生えている

ここからは、上のようなストーリーだと仮定して、デトリタスについての細かく読み取れる内容の整合性を色々とピックアップします。

ⅱ-3,更に読み取れること

①デトリタスという名前の由来
他のアポストロスのキャラクターたちは、実在する海の名前からもじっていることで有名ですが、デトリタスは異なると考えています。それは恐らく、ラテン語の「海を漂う生物由来の死骸」という意味から持って来ています。
これは、従来のアポストロスの命名法とは異なりますが、前回のEx枠であったサーラサは、名前の由来がラテン語の「海」であったことの対比としたかった為ではないでしょうか。
さらに、先のストーリーの通りで、一度死んでおり、記憶も大義も失ってただサーラサを求めて海を漂っているだけ、という彼の現状の姿にピッタリすぎて、知った時に少しゾッとしました。

②デトリタスの記憶が失われている理由
→先述の通り、一度死の際に瀕していた上、サーサラによる蘇生術が不完全だったためなのではないでしょうか。

③サーラサにバフィックの頃よりも執着している理由
→撤退ボイスで「頭から離れんのだ、、!」と言っているのは、自身の身にサーラサ本人の力が流れ込んでいる影響かも知れません。また、人格がまるで別人のようになっているのも、一度生死を彷徨った結果なのかも知れないですね。

④デトリタスがアポストロスなのにランタンの海域から出現する理由
→バフィックの頃に、サーラサをその場所に匿っていたことを無意識下で覚えているからなのではないでしょうか。しかしサーラサは既に亡くなっているので、2度と出会うことは出来ませんが、、。悲しい運命ですね。

ⅲ,考察3(デトリタスと他アポストロスとの関係)

そしてここからは、2つ目のストーリー考察になります。今回のアポストロスの様相が従来とは少し異なるという部分から、以下のような内容を想像しました。

<ストーリー2>

〜〜〜
目を覚ましたデトリタス。しかし彼には記憶がない。
アポストロスのリーダーである彼は、先の戦闘ののち、配下のアポストロスたちにその身を救出されたが、彼らの目から見ても記憶を失っているということは明らかであった。
彼は、記憶と共に、アポストロスのリーダーとしてのカリスマ性、その大義も失ってしまったようだ。彼らアポストロスの配下のメンバーの中には、落胆したり、あるいは涙を流した者もいたのかも知れない。しかし配下である彼らは、まるで別人となってしまったかつての聡明で優秀だったボスを放っておくことはできず、"主導者"として新しい2つ名を与え、再びリーダーとして彼を立てることとした。
彼は、アポストロスという膨大なメンバーのいる組織から、自身が受け持つ3つの海域と統治する配下のアポストロスを選ぶこととした。彼が選んだのは、『償却者』、『拷問者』、そして『斬首者』。
彼ら3人は皆、直属のアポストロスのメンバーではなく、元は刑務所に勤めていた処刑執行人のような立場であった。デトリタスが残虐な彼らを採用した理由、その全ては、自身の脳内の微かな記憶として離れない、あの少女を再び見つけるため。自身の海域に踏み込むものには容赦しない。
〜〜〜

以上がデトリタス誕生のストーリーです。ボイス秘話からもわかる通り、どうやらかつてのバフィックはリーダーとしてのカリスマ性に秀でていたようですから、記憶を失ってしまってもその配下たちは見捨てることはないでしょう。(アポストロスとは、彼らが超常の秘境海に訪れる前から存在している組織ということには注意が必要)。

ここからは、同じく上のようなストーリーだと仮定して、第5弾のアポストロスたちについての細かく読み取れる内容の整合性を色々とピックアップします。

ⅲ-2,根拠及び更に読み取れること

・5弾のアポストロス3体は、どのキャラも処刑がモチーフになっている(ファラリスの雄牛,電気ショック,ギロチン)
→元の世界では、処刑人としてアポストロスに加入したのではないか、と推察できます(歴代のアポストロスにも元の世界での設定が反映されているため(※詳細は6,参考資料に記載))。
・なぜデトリタスは彼らを選んだのか
→デトリタスは、彼らを用いて、それらの海域に侵入したもの(ストライカーも含む)に対して拷問を行ない、サーラサの居場所を吐かせようとしていたのではないでしょうか。(侵入者が情報を知っているかどうかに関わらず)(実際、事件に関わっているストライカーと再び邂逅出来ているので成功してはいる)
・彼らが従来のアポストロスと違い、倒しても改心しない理由
→1つ目は、彼らは元々残虐な処刑人だったので、初めから人格は変わっていなかったため。そのため彼らは、好きな処刑という行為を止められた、程度の感想しか抱いていないと予想できる。2つ目は、超常の秘境海からサーラサが消えたため、秘海石の影響が大きく下がり(当然全てが失われた訳では無いが)、人格に影響を及ぼすほどではなくなった可能性。
・デトリタスの2つ名が「主導者」である理由
→バフィックの頃の2つ名は「統率者」。統率と主導の意味の違いとしてあげられるのは、「集団を纏めている」かどうかであり、その能力を必要とされる”統率”とは異なり、主導は、集団の先頭に立っているということにのみ焦点があてられており、そこにカリスマ的能力は必要とされない。
上記のストーリーから、その2つ名にも納得感がありますね。

以上がデトリタスのキャラクター考察となります。

いかがだったでしょうか?アポストロスのメンバーたちは元は善人で、それを率いていたリーダーを救えなかったという今弾で判明した悲劇的な結末、対峙したストライカーとは異なる、アポストロスという別の正義に想いを馳せたくもなります。

ということで、最後の考察として「5弾と1~4弾との相違点」という形で、今後の秘海のストーリー展開と、その終着点についても考察していきたいと思います。

4,今後の秘海の冒険船

ⅰ,秘海1~4弾と、秘海5弾との相違点

今回の秘海では、従来との相違点がいくつかあります。その一つは、先ほども挙げた通り、アポストロスの性質が異なっている、ということでしたね。(どれも処刑と関連があり、根が悪人であること。)

それ以外の相違点として挙げられるのが、「海域2,3にて登場するキャラクターたち(非アポストロス)が、どれも現実に存在しているテーマになっている」ということです。

今回の秘海では、海域2では実際の遺跡名、海域3では実在した日本の歌人、でした。従来では、例えば今までもテーマとしてチェスだったり、味覚だったり、現実に存在する塩田や砂漠だったりはしていますが、これらは文字ったり造語にすることで、直接的なキャラとはなっていませんでした。これは、従来との相違点と言えるでしょう。

そしてこれは、実は前述した内容の裏付けとなっているのです。つまり、これが暗示しているのは「サーラサが消滅したことで秘海石のパワー全体として弱まり、その結果"超常の秘境海"と現実世界の距離が近くなっている」ということによる結果だとも考えることができます。

ⅱ,「アポストロス」の裏テーマについて

アポストロスに関しては、考察できる内容が2つあります。

①アポストロス同士の関係性
先述したストーリー2で、デトリタスが配下3人を選んだという内容を書きました。これと同じように、従来の1~4弾でも、各海域3のアポストロスたちが、1,2のアポストロスを選んでいた(言わば上官のようなもの)のだと考えています。
その根拠として、各メンバーにはある程度の共通点があります。

例えば、大義を持っていたリーダーのバフィックは、配下に研究者と秘書という、ポストとして大義を成すに当たって重要なメンバーをおいています。
他にも、王女という立場であったアムゼは、社会的にマイノリティの研究対象だった双子や吸血鬼という2者(3人)を選んでいたり、看守という立場であったベリンダは、上に立って監視するという特徴を反映したように、まだ若い少女と青年を選んでいたり、軍曹であったトレノバは、国を作るに当たって最重要な役職である戦士と文官を選んでいます。

ただこれらは、今まで想像の域を出ませんでしたが、今回のアポストロスたちの背景をストーリー2のように考えると、かなり辻褄が合うように思われます。

②アポストロスのマークの意味は?
アポストロスのマークは、3つの6角形が重なったようなマークをしています。

アポストロス降臨時の演出。船の帆にも描かれている。

このマークにもおそらくモチーフがあると思われます。
その考察した内容は以下の通りです。

まず、6角形に見えるのは、実は6角形ではなく立方体を斜めから見たものだと考えています。
そして、この立方体が示しているのは、「3次元座標」です。その単位座標はまさしく立方体で表現できますよね。
つまり、この各立方体は、座標で表される「世界」を暗示しているのではないでしょうか。

立方体と3次元座標。立方体は、斜めから見ると丁度正六角形に見える。

そして、これが3つ重なっている理由、それはベン図を示しているからと考えています。

3要素のベン図。マークに形が近い。

つまり、モンスターたちが住んでいる「ストライクワールド」、我々ストライカーが住んでいる「現実世界」、そして干渉によって我々やアポストロスがやってきた世界である「超常の秘境海」、この3つの世界の重なった場所を、我々とアポストロスの戦いとして、暗示しているのではないでしょうか。これが自分の考察したアポストロスのマークへの結論です。

ⅲ,秘海の冒険船、その終着点

最後に、秘海の冒険船が今後どのようになっていくのかも、軽く考察してみます。

実は自分は、秘海は第4弾で完結したと思っていました。しかし、このようなストーリーを持ってきて続きが登場したわけですから、まだ今後も続いていくでしょう。

次弾からは、やはり今回のように悪意を持ったアポストロスのメンバーとの戦いになっていきそうです。また、先述の通りサーラサが亡くなったという考察をしていますので、海の秘海石パワーから、第2のサーラサのような存在、あるいはサーサラの生まれかわりが登場するという可能性もありそうです。

最終的には、アポストロス全員を、元の善性と世界に直してあげたいですが、今後のストーリーでバフィックを救うという展開も見たいところです。

5,終わりに

今回もとても長くなってしまいましたが、デトリタス及び秘海の冒険船に関して考察した内容は以上となります!当然ですが、一個人の考察した内容なので、公式の裏設定と合っているかどうかは分かりませんが、自分の中でもかなり納得感のある内容ばかりだったので、いつか公式の裏設定も見てみたいですね。(おそらく今回の秘海が終わってから、桑原さんのボイス秘話シリーズが順次投稿されると思うので、まずはそれが楽しみです)
最後に、ここまで読んでくれた読者の方々、大変ありがとうございました!是非次回の投稿が上がる時には読んでいただけると嬉しいです。


オゾン墨

6,参考資料


第4弾のアポストロスのボイス秘話。職種はそれぞれ、ドクターの男性、秘書の女性。
第3弾のアポストロスのボイス秘話。職種はそれぞれ、双子の子供、吸血鬼の男性、とある国の王女。
第2弾のアポストロスのボイス秘話。職種はそれぞれ、ハッカーの少女、獣人の青年、監獄島の看守員(シスター)。
第1弾のアポストロスのボイス秘話。職種はそれぞれ、戦士、文官、軍曹。

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