アプリの話③これが噂の

〇〇モク

【case.3  脱力系男】

世に言うヤリモクが実在するのかが気になって仕方がなかった。のと、今まで2人と付き合ってきたと聞けば経験があると見なされるが、全くもってない。そういう焦りからもきていた。

前にも書いたが、私はプロフィールとメッセージでマトモな人かを判断できる。なら逆も然り。
いかにもやる気のなさそうなプロフィールの人とマッチし、ネットフリックス見ましょうというあり得ないほどいかにもな感じの誘い文句で、会うこととなった。

ここから先はちょっとだけ面白いので、勿体ぶることにする。

まず、ネットフリックスって上手すぎるなぁと。ギリ「映画見るだけと思ってました」が通用するじゃん。。しないか。。


まぁ勿体ぶりはこのぐらいにして、

では本題へ。

そして、会うことになるまでにも私は躊躇いに躊躇いを重ね、相手を少し困らせるほどに躊躇い続けた。待ち合わせの駅のベンチに座り込み、行こうか帰ろうか直前まで迷っていた。真面目に生きてきた私にとっては大冒険で、ここまで来ているだけでも偉かった。だが興味が勝った。
ロータリーで待っていると相手が来てくれた。約束から1〜2時間経っているのに来てくれてなんだか申し訳ない(悩みすぎ)。スラっと細くて塩顔で、笑顔がなんともアンニュイ。沼らせてきたのかな、、と思った。
しかしいくら相手が女性とは言え、初対面の人に家を教える軽さには一周回って感心した。

おしゃれな家。普通の人。
もしかしたらほんとに映画を見るだけで、普通に恋愛をしたいだけなのかもしれない。そう思いたくなるほど、話してて楽しく、いいなと思った。
だがそんな訳はなかった。

今まで普通に見ていたのに、急に
ちょっとこの電気眩しくない?
と言い出した。

さすがにそれは無理がないか?と言いたくなるのを堪え、相手が暗くするのを見守る。

とろけるような、とはこの事か〜〜
とかその時は思えず、初めての事態に脳みそが追いつかなかった。思考停止。勉強タイム。

終電まで数十分。
脱がされたら終わりだと思ってヒヤヒヤしていたけど、まさかの事態発生。
この日は肌寒い秋、防寒対策をしていた私は黒パンを履いていたんだけど、これがまぁ〜脱げない。2.3回挑戦したのち、諦めてらっしゃった。力が弱いとかじゃなくて、女の下着への固定観念が根強いのだろう。警察で言うところの防弾チョッキのような役割を果たし、見事脱衣を免れた。おい黒パン、お前かっこよすぎるだろ。

あっ終電が!!帰るわ!!!

秒速でコートを着て玄関へ。
止められる事なくお見送りをしてくれたし、またね!もう会う事ないと思うけど!と言葉までかけてくれた。
私は、この人で良かったと思った。本当に危ないことをしたんだなと思った。
あなたがいい人だってことはわかった、ごめんね
そう言ってお別れをした。


まぁそんなこんなで、勉強になるなぁとしか思えなかったため、相手は???という感じだった。こんなノーリアクションなことある?と言われた。

後々考えると、
・実家暮らしで終電までに帰る必要がある
・明日は仕事がある
というのを所々かまして伏線を張っていたのが功を制したのかもしれない。
無意識だったけど、戦い方をしっかり身に付けていた自分が頼もしい。

もうしない。ごめんね、わたし。

でも心なしか、少し自信が持てた。
こんなことで自信を持てたと思う自分の経験値のなさに笑っちゃう。面白いね。

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