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高低

9月の中旬に、大好きな曲ができた。
ずっとずっと、この時を待っていて、待ち遠しくて、夏って言ってたのに、いつの間にか秋になって。
油断してたら、配信された。すんごいかっこよくて、この世で1番大好きな曲になった。

そんな曲を大事にしたくて、毎日聴くのがなんだか怖くて、シャッフルで流して、たまに聴いている。一番元気出る曲だから、もっと聴けばいいのに、なんだか、そうできなくて。宝箱にそっと入れて、たまに見て、思い出と共に触れて、そうしたいと思ってしまう。

まるで明日も生きると信じて疑わないような生き方をしているな。明日のことはわからないのに。後悔する前にたくさん聴いておけばいいのに。

ちょっと前の私だったら、狂ったように聴いていたんだろうな。死なないように息をしていたけど、今は生きているから息をしている。そんな感じ。

でもまあ、たまに心がグラつくのは変わらなくて、その度に宝箱を開く。思い出に触れる。大丈夫だと信じる。そうする。

長く生きたいとは未だに思えてないけど、少し先の未来はまだ生きたいと心から思っている。

「27歳で死のうと思ってる。」

と親友が言っていた。憧れの人が、その歳で亡くなったそう。そういう生き方をしたいと思っているらしい。
めちゃくちゃに面白くて、一緒にいたらあっという間に時間が過ぎて、優しくて、可愛くて、かっこいい、最高の親友の言葉を肯定したいけど、なんだかそんな子の運命が早まるのは寂しくて、

「27歳までお互い独り身だったら、一緒に住もうよ。」

なんて言った。笑ってくれて、「それもいいね。」と返してくれた。嗚呼、この歳まで生きなきゃな。
私たちにとってはなんてことない会話で、なんてことない日々の一部にしか過ぎないけど、ゆるりとした約束のために生きるのも悪くないよな。

明日は大好きな曲を聴こう。そんな日にしたい。最高も最低も、君と貴方と、生きていけたらいいな。





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