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8月が終わる。
今月2度目の満月は、薄雲に阻まれながらも大きく輝いていて、つい見とれながら歩いていた。少し前に買った現代短歌の本を、もったいないからって最後まで読んでないことを思い出す。

うだるような暑さは続くけど、時折吹く風に秋を感じる。
何故かこの時期にいつも思い出すのは、高二の夏。17歳の夏。

せかいを変えると足掻いていた、あの頃。

もしかしたら"そんなことで"、なんて言う人もいるかもしれないけど。あの頃の私にとってはそのせかいが全てで、変わり果てたせかいをもう一度変えるために必死だった。

もう二度とない夏を、戻れない日々を、どうにか自分たちのものだけにしたかった。
大人に台無しにされないように、なかったことにしないように。

結局は、まあ。めちゃくちゃになって終わったけど。
変わったけど、変えられなかった。

忘れないし許してない。
ただ、囚われないようにはしたい。
死なないように息をしていたけど、今は生きているから息をしている。

美談にするつもりではないが、この日々を過ごしたから、憧れの人にも出会えたと思っている。
たくさん救われていて、今もずっとずっと好きでいて、日常が彩られている。泣きながらご飯を食べたから、惹かれることもある。

シャッフルで、クラプトンのチェンジ・ザ・ワールドが流れる。たくさん聴いて、その度に泣いた。こんなに優しく暖かだったっけな。

色々あったのに、取り留めもない日を生きている。それでいい。それだけで、今はいいと思える。

セブンティーンアイス食べて帰ろ。







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