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噂のはちみつカップをさくらのVPS for Windows Serverでホストしてみた

こちらの記事は、さくらのゴールデンカレンダー2022の5月5日担当分になります。

そもそも「はちみつカップ」とは

ここでご紹介するのは「教育版マインクラフト」を使ったイースポーツの1つ。通称「はちみつカップ」です。
教育版のマインクラフトとは、Java版とも統合版(Bedrockとも呼ばれています)とも別のもう1つのEditionです。
名前からわかるように、もともと学校/教育機関で利用することを前提に開発されているものでしたが、2021年の5月から学校以外の団体でも利用ができるようになりました。
このあたりの経緯や、「教育版マインクラフト」ってなに?
という方には、はなはだ手前味噌ですがこちらの記事をご覧頂ければと思います。
はちみつカップとは、1つの会場でプレイヤー達がエリトラ(羽)を装備して庭園を飛び回り花のミツを集め、競争するという、とても緩いイースポーツです。

ホストに必要な条件

マインクラフトといえば、マルチプレイ用のサーバーをあげることで全国どこからでも集まって遊べるという大きな特徴があります。そのためにJava版や統合版ではサーバー用のプログラムが用意されており、レンタルサーバーにも対応を謳っているところがたくさんあります。
ところが、教育版にはそのようなサーバープログラムが提供されていません。マルチプレイをしたい場合、誰かが遊んでいるマイクラでホストを開始するという操作が必要になります。
ということは、インターネット上に公開されている適切な場所で教育版マインクラフトを実行できれば、手軽にサーバーもどきが実現できそうです。
教育版マイクラが対応しているPC/タブレットは、大きくWindows、Mac、iPad、Chromebookの4種類です。困ったことにLinux系がありません。
そこで、WIndowsが稼働するサーバーを使うことが考えられます。
実はAzure上に仮想マシン(VM)をたててマルチプレイ会場にすることは以前からやっていました。ただ、うっかり止め忘れて哀しいことになったりしたこともあり、定額のサービスで安定して使えそうなものはないかと探していました。複数の選択肢があると活動に幅も広がりそうですし。

さくらの「VPS for WIndows Server」を試す

そこで白羽の矢が立ったのがさくらの「VPS for Windows Server(以下 VPS for WIn)」です。
一番安いので月額1000円台からと手頃です。たださすがに、WindowsのサーバーOSなので、今回はメモリ4Gのプランで試してみることにしました。
2週間のお試しが可能だそうで、これはありがたいです。

https://vps.sakura.ad.jp/windows/

お試しを申し込むと(さくらのIDがない場合は取得から)、すぐにコンパネから起動できるようになりました。
これで、24時間気にせず使えるWindows環境が手に入りました。

用意ができた直後のコンパネ
コンパネからコンソール経由でデスクトップも操作できます


VPS for WIndowsに教育版マインクラフトをインストールする

さくらのVPS for WInで提供しているのは、Windowsサーバー2016,2019,2022の3つです。最初に起動したときは2016が入った状態ですが、OSの再インストールから別のバージョンに入れ直すことが可能です。2016だとさすがに古い気がしたので、最新の2022に入れ直すことにしました。
Windowsの更新をかけて最新の状態にし、あとはリモートデスクトップで接続して作業していきます。提供されているIP経由ですぐにアクセスできました。
サーバー用とはいえ、Windowsなので、既にEdgeブラウザーも入っています。あとは、教育版マインクラフトの公式サイトからWindows版のアプリをダウンロードしてインストールします。

https://education.minecraft.net/ja-jp/get-started/download

Edgeからアクセスしてダウンロード後インストールします

サーバーOSに入れられるのか気になりましたが、ここまでは問題なく進みました
ところが、最初の起動で、いくつかのURLへのアクセスがブロックされます。なんでそうなるのか不明ですが、IE!?の信頼済みサイトに追加する必要があるようです。ブロックされるたびに追加してやればOKです。しかし、まだ入ってるんですねIE・・・。WIndows10他では見たことなかったので少々慌てました。
無事に起動後、教育版マインクラフトが使える組織アカウント(いわゆる個人のMicrosoftアカウントとは別です)でサインインすればOK。PC/タブレットと同じように動きます。ただし、リモートデスクトップ経由だと、本格的にマイクラ操作をするのはやや難しそうです。多少のラグが発生します。

はちみつカップ会場をホストしてみた

では、いよいよはちみつカップの会場をホストしてみたいと思います。
教育版マインクラフトの「主題ライブラリ」の中にある「イースポーツ」カテゴリから「クリエイティブクラッシュ:働きバチ」を選びます。
ワールドを生成すると、飛行学校に出現します(最近バージョンアップしたようで、以前はもっと変な場所に湧いていました)。

こちらが最初の練習場(飛行学校)

続いて、「ホストを開始する」を実行し、参加コードをメモって他のプレイヤーにお知らせします。

4つのアイコンの組合せが参加コードです


今回は、実際に日本各地のお子さん3人大人2人の計5人でリモートでプレイしてもらいました。
参加者は特に問題なく、はちみつカップ会場にやってこれました。練習飛行の後、試合形式でミツ集めをやってもらいました。ときどきラグのような現象もあったようですが、概ね問題なく遊べていたようです。

試合前の様子、なかなかじっとしててくれません・・・

ただ、このワールド若干バグも残っているようで、ちゃんとイースポーツ大会にするには、遊ぶ側が決まりを守る必要もありそうです。そういったルール決めも今後の課題です。

まとめ

今や、子供達にとってもリモートで集まって何かするという体験は特別のものではないようです。全国各地の子供同士がデジタルの広場でわいわいやっている様子はなんともほほえましく、メタバースがどうのと言っている大人達の先にとっくに着いている気がします。
一方で、継続的に(予算も含めて)運営できる場所が必要なのも事実です。
Windowsのサーバーなので、更新だったり余分なアプリを入れないといった常識的な対応は必要ですが、「教育版マインクラフト」しか使わないと割り切ると、かなり使いやすいマルチプレイ環境になるのではないかと感じました。

おまけ

実は昨年の11月あたりから、集めたミツを壺に移す装置がうまく動かないという現象が起きていました。が、今回VPS for Winで試すタイミングで、なんというタイミングでしょうか、アップデートがされたようです。半年ぶりくらいに壺にミツが溜まっていく様子を見ることができました。やっぱりテンションあがりますね。
ちなみに子供2人のチームは30分たらずで一杯にしてました。

壺にミツが溜まっていきます。先に一杯にしたチームが勝ちです

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