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1年生の困りごと┃1年目日記🐣3

「もうすぐ2年生だね〜!」「早いね〜!!」と先輩方から声をかけていただくことが多い1年目ラスト1週間でした。
今回は、1年生の間に書きたいと思っていたこと、次の新卒さんに知っておいてもらえたらいいかもな〜と思うことを書いてみます。

1年目で困ったこと1位🥇

もしかしたら在宅に限らないことかもしれないのですが、
新卒で訪問看護師になって、1番困ったことは「同行させていただく先輩に合わせること」でした。
(※困ったという表現がちょっと違うような気がするのですが、このままで…)

技術にしろ、知識にしろ、その先輩にとってのやり方やその先輩が正しいと思っていることが正解
それが先輩によって違うことは多々あります。
同行して、見ているだけの段階なら困らないのですが、少しずつケアをやらせてもらうようになると、とても戸惑いました。

例えば、褥瘡処置のため連日訪問していた利用者さんの同行訪問でのこと。(連日訪問なので、いろんな先輩に同行)
一例をあげると、
A先輩は、先に処置物品(ガーゼやテープ)を準備してから洗浄する。B先輩は、洗浄してから処置物品を用意する。
そうなると、もしA先輩のときに、洗浄後に処置物品を用意する(B先輩のやり方でやる)つもりでいたら、洗浄前に「先に準備しようか」と声がかかります。

他にも、排便ケアで訪問している利用者さんの同行訪問で浣腸について、
C先輩は、浣腸後摘便まで待たなくていい派の方。
D先輩は、浣腸入れたら数分待つ派の方。
これは実はネット上どころか、参考書でもどちらかに統一されていることはなくて、C先輩との同行のときにD先輩のやり方でやろうとして、「勉強した?」と言われたことがあります。
私が事前学習で見てたサイトは待つ、学生のときに習ったのも待つ。
でも、そう言われてから最新の日本看護技術学会の資料を見てみると、

排便に至った時点でグリセリン浣腸による排便効果は十分に得られており、排便を我慢してもらう必要はありません。むしろグリセリン浣腸液を直腸内にとどめることは、便の軟化には至らず、我慢に伴う苦痛に加え、直腸粘膜を必要以上に暴露して下痢などの苦痛症状をきたすなどデメリットが大きいと考えられます。

日本看護技術学会 技術研究成果検討委員会 グリセリン浣腸(GE)班、グリセリン浣腸Q&A、2023.01、p.36

と、書いてありました。
でも、D先輩と行ったときにこれをやろうとすると、「え?なんで待たないの?」となります。
新卒1年目の分際で、「調べたら出てきました!」なんて言える性格では私はないので、D先輩との同行のときは浣腸入れて数分待つようにしていました。

利用者さんによってケアのやり方が違うのは当たり前なのですが、こんな感じで、同行する先輩のケアのやり方を覚えて、その先輩に合わせてケアのやり方を変えなければならないことが、結構大変だったなと思います。

ケアの順番とかどっちでもいいことであれば、訪問前のすり合わせでちゃんと伝えれば、先輩に絶対に合わせなければならないなんてことはありません。(私はそれができなかったですが🥲)
でも、それぞれの先輩にそれぞれの根拠があってやっていることではあるので、それ以外のやり方でやることでその先輩のやり方を否定することになるのではと思っていました。
だから、私はその先輩のやり方以外でやるなんて、怖くてできませんでした😱

なぜ大変なのか?

個人的には、これは新卒だからこその課題、大変さだと思います。
なぜこうなるのか、1年経ってようやくわかったことなのですが、新卒の場合、ケアの経験は学校や実習でやったことだけ。しかもそれを完全に覚えてる、できるわけではなく、体に染み付いている自分のやり方がないからだと思っています。

数年でも病棟経験ある人は、こなしてきたケアの回数が違うので、それぞれに自分のやり方があります。
だから、同じケアでも、もちろんみんなやり方が違います。(特に細かい部分)

新卒訪問看護師の場合、病棟とは違って、経験できるケアの回数が極端に少ないです。
つけてもらう利用者さんによりますが、例えば陰洗。私は今でも、多くて週3回(3人)しかやっていません。
なので、自分のやり方ができて身につくまでに相当な時間がかかりました。

その上、すり合わせなしに自分のやり方でやろうとすれば、先輩のぴりっとした雰囲気を感じるで済めばいいほう、なにしてるの?と訂正いただくこともよくありました。(ちゃんとすり合わせしろって話ですが🙃)

私がしたこと

諦めました。

先輩ごとのやり方を覚えて、この先輩だからこのやり方を徹底してできるようにしました。おすすめはしません。笑
別にこうじゃなきゃ絶対ダメという手技以外は、どっちでもいい、どっちからやってもいいこともあります。
なので、先輩のやり方をいろいろやってみて、自分にあったものを組み合わせて自分なりのやり方を作るという作業をしていました。
これが、いろんな先輩に同行するメリットでもあるなと思います◎

そして、自分がやってみたい方法を、訪問前に先輩に伝えてみる、やってみて振り返りの中でブラッシュアップしていくことを繰り返して、自分のやり方を作っていきました。

1年あればできるようになることもある

そもそもお家ごとにやり方が違うのが、在宅ではデフォルトなので、何をもって自分のやり方があるというかはよく分からない部分ではありますが…
1年経てば、自分のやり方ができたケアもあります🙆‍♀️
例えば、バイタル測定(どの順番でやっていくのか)、陰洗、、、
それ以外はそのお家限定のもので、「このお家のこのケアは私はこのやり方でやる!」という感じにはなりますが🥲
数を重ねると、その訪問での自分のやり方が徐々にできるようになりました。

最近、このことに関して悲しかったこともあって、先輩から、
利用者さんごとのケアはできても、基本のケアわかってないよね?基本のやり方わかってないと他の人のところで活かせないよ。基本のやり方見直してきてね。
と言われました😶
それぞれの利用者さんごとのケアができても、基本のやり方はできないと思われているんだ、と少し悲しかったです。
さすがにケアの基本は見直してから同行行ってるけどな…、と思いつつ何も言い返せませんでした。

教育プログラムによると思いますが、私の場合は、学生のときの演習以外、基本のやり方を実践できる機会はありませんでした。
このときにちゃんと「わかってます!」と言い返せるぐらい、ちゃんと基本を勉強して、実践はできなくてもイメトレしておけばよかったな…と思っています。


この話は特に結論はないし、こうしたらいいよ!ということも特になく、ただの私の経験談ですが、
こんなことで困るんだーと知っていただけるだけで嬉しいなと思います。
(もしかしたら私だけかもですが😂)

そして、もし、4月から新卒訪問看護師になる方に届いていて、こんな壁があるのか!と心づもりの一助になれていたら、もっと嬉しいです☺️

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