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台湾の半導体は今どうなっている

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日本、台湾、米国企業の半導体会社で15年仕事をしていました。 今注目の半導体業界に興味がある人、文系だけど働いてみたい人、などに向けて、元ファウンドリー出身者の視点で語ります。
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2023年12月の記事一覧

TSMC狂想曲:地元住民に工場設立を拒否された理由とは

ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場が2024年末から量産を開始するという。あと一年足らずだ。当初、日本より早く稼働予定だった、アメリカのアリゾナ工場では、技術者の不足に見舞われたが、それでも2025年からの出荷が見込まれている。そして欧州でも、欧州の車載関連企業や助成金によって、ドレスデン(独)での製造工場の建設が決まっている。 コロナ以降、半導体サプライチェーンが注目を浴びた。各国政府は自国の半導体の産業振興を推し進めている。その熱心な誘致の対象