大義を成せずとも残るもの


どうも。劇場版呪術廻戦0、半端ね~~!
語彙力欠如のメメント・モリです。

呪術廻戦0の考察で外せないのは、やっぱり五条悟が夏油傑に言った最後の台詞(以下『五条の言葉』と言います)ですよね。

色んな人の解釈や考察を見ることが大好き侍なので全てが正解に見えてきます。ですが今回は心惑わされず私の考察を書いていこうと思います。まるで真実を話しているかのように見えるかもしれませんが、あくまで個人的見解なので当然間違いもあると思います。予めご了承ください。


はじめに

芥見先生曰く『五条の言葉』は呪術廻戦0の作中に答えがあるとのこと。となれば、ある程度候補は絞られます。

そして『五条の言葉』を聞いた夏油は笑いながらこう言います。

最後くらい呪いの言葉を吐けよ

この夏油の台詞より、大前提として考えなきゃいけないのは『五条の言葉』は夏油にとって"呪いの言葉ではない"ということです。


呪いの言葉

夏油が最後に言い残した言葉である「高専の連中まで憎かったわけじゃない、ただこの世界では心の底から笑えなかった」という台詞は懺悔のようにも聞こえました。

ここでの懺悔は決して自分のしてきたこと(術師だけの世界を作る為にしてきたこと)を後悔しているということではなく、あくまで高専の仲間(高専側の術師達)を切り捨てたことに心残りがあるということです。
夏油はとても頭が堅く、真面目な性格故に究極の2択を作り出し、あの九十九由基でさえ「イカれている」と評した選択肢を選んでしまいます。そして夏油は一度選択したら中途半端は許さない、とことんやるタイプです。真面目だから。
しかし公式ファンブックに書いてあったけれど「猿は嫌い」と何度も自分に言い聞かせていたあたり、迷いのようなものはあったと思うんです。その中でも大義のためとは言え術師である仲間に背を向けたことは心残りになったんじゃないかなと思います。何せ夏油は仲間思いですから…。

そんな夏油にとって"呪いの言葉"ってなんでしょうか。

お前はもう友達でも何でもない。
お前は敵だ。

例えば上記の、突き放すような台詞を五条が最後に言ったとしたら、これは夏油にとって"呪いの言葉"になると思うんです。

大義も成せず、かつての親友さえも心離れてしまったとなれば、夏油に救いはないですからね…。


救いの言葉

お前は親友だよ、たった1人のね

先に言ってしまうと、私が思う『五条の言葉』はこれです。この言葉こそ夏油が求めていた言葉だと思ったからです。

前述の通り、夏油は高専関係全てを捨てた。そしてかつて仲間だった高専関係者は皆夏油を“敵”と認識している。まあ非術師を100人余り殺しているんだから当然ですよね。夏油だってそんなことは端から覚悟していた訳で、五条のことも「親友だった」と過去のものとしています。

だけど彼はまだ高校生だったんですよ。ずっと心に蟠りがあったっておかしくないじゃないですか。非術師のことを猿だと自分に言い聞かせていた時期があったくらいだから、かつての仲間を思い、少し寂しくなったりした日があったって不思議じゃないんですよ。

そんな夏油が最後の最後に、今まさに自分を殺そうとしているかつての親友に、

「お前は親友だよ、たった一人のね」

そんな台詞を言われたら、どうでしょうか。蟠りがとけて、心救われないですか。
例え世界中が君を嫌っても、僕はお前の親友だし、お前は僕の親友ってか!?

J-POPのJは呪術のJ(やかましい)

夏油が「呪いの言葉を吐けよ」と言いながら少し戸惑ったように笑ったのは、その言葉に救われたから。まさか自分を救ってくれる言葉を五条が言ってくれると思わなかったから。

かつての親友、そう思っていたのは夏油だけで、五条は今もずっと夏油を親友と思っていた。あの頃から変わらず、ずっと。

『五条の言葉』は夏油にとって「救いの言葉」だったんです。



良かったね、傑……!!!!!(大号泣)


ちなみに読唇術とか、そんな大それたものは持っていないので自信は無いけれど、件のシーンの五条の口の動きを見ると「おまえは」と言っているように見えたから「お前は親友だよ、たった1人のね」が最有力候補となりました。

そして友達から呪術廻戦0小説版の情報を聞き、ほぼ確信に近いものを得ました。

こういう風に考えていると感情がどんどん昂ってしまって、呪術廻戦0、3回目の鑑賞ではめちゃめちゃ涙出てきましたね。


最後に

ここまで書いておいてあれですけれども、最初に言った通り、当然間違っている可能性もありますからね。正解は作者のみぞ知る、です。(呪術廻戦0の台本に書いてあったらしいので正確には関係者のみぞ……ですね)


これ読んじゃった皆さんの解釈や考察も教えて下さいね!


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