バイトに行けなくなった話

バイト先が営業停止になった。
再開の目処も全然立ちそうにない。
別に不祥事があったとかそういうわけではなく、ただただ不運な事故に巻き込まれた。
私は土曜日の夜にしかバイトに行かない身だけれど、とにかく悲しい気持ちになった。

私にとってあの場所は『バイト先で働く自分』になれる場所だった。
ちょっとだけお洒落をしていって、ちょっとだけ日常を忘れて、ちょっとだけちやほやしてくれるお客さんと話したりして、なんていうか、ほんの少しだけ独身気分を味わえる場所だった。
嫌な気分になる時だってあったけど、楽しかった。

バイトに行けなくなるってことは自分の一部が無くなってしまうことなのだ。
しかも自分の中ではだいぶ気に入ってた部分だから心はすっかりお通夜モードになっている。

大好きなお客さんだってたくさんいる。
だけど店に行かなきゃきっともう会えない。
所詮は従業員とお客さんという関係だから。
お金をもらっている以上はしょうがないことだ。
友達がほとんどいない私にとってはそういう関係性の人たちだってかなりの命綱だった。

バイトの話からは少し逸れるが、先日誕生日を迎えて33歳になった。
来年からはようやく厄も明けるし、ゾロ目でなんか嬉しいなーという気持ちがあって少し浮かれていた矢先にこの事件が起きてすっかり不安になっている。
今年もまだまだ自分に振り回される一年になりそうだな。

早く40歳になって、不惑の境地に辿り着きたい。

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