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「永遠の布」を終えて

なんだか日記のような文面ですが、作家として永遠の布、という展示を終えた所感を記して置きます。

写真撮影:青木幸太
gallery cafeふくにて

写真で美しく収めてもらって、あぁコレは大切なものでとてもきれいだなと再確認できるようです。

数年前は祈りについて色々考えていましたがもう最近はそれも忘れていて、なぜなら無限に縫い合わせる行為そのものに代替されたからでしょう。

写真撮影:青木幸太


再現性の無いものを「作品」とし、それをつくる自分を作家だと認識しています。
ここ2年くらいでやっと作家だと自己紹介できるようになりました。

作品は誰のためにあるか考えますけれど、本来はわたしでもあなたでも誰のためでもないですね。やってみてわかりました。
みんななものであるし自分のものでもあるし。

布でプロダクトを作る時の安心はある程度レシピ通りに起こせばかなりの確率で再現できるからです。

パターンと素材の組み合わせでほぼ同じものができる。

呪文を間違わず唱えたらボンッ!と現れるある種、魔法みたいな。

「いつもの」はたらくいふく、
永遠の布を背景にat fuyafuya noma


誰かに使われるために生まれてくるものは意外とシンプルでわかりやすい。役目がある。


布は"使う"けれど、絵は使わなくて"飾る"だなーと思ったのは何年まえだったか。

永遠の布について、千里の道も一歩から、ですね。

縫い合わせて、繋ぎ目を作っている。
作っているのはポシャギ布ではなくて、実はただの縫い目では。

日本海新聞に展示について掲載されました


ソーイング作家、と肩書きを表現していただいた。なんとしっくりくるのか。名詞のようで行為なのも。


展示に合わせて書いてくれたイラスト
:fuku店主ひやまちさと

永遠の布にこだわっているのは作品の真ん中に自分を置いてしまったからで、
いわゆる今までにやってきた展示販売会と比べたら、お客さまに届いている数も速度もめちゃくちゃゆっくりでした。

願いに沿って動いて、それを許していただいて、関係者の皆様には多謝の極みです。感謝のまとまりが層を成しております。

同タイトルで展示を打てる未来がちゃんとあるか心配でしたが、大丈夫そうです。

永遠って啖呵切ったんだから続けれるかなと信じようとしていましたが、もう少し気楽に、幸福なイメージと共に続きが見えました。

次するなら星ヶ丘のソーイングギャラリーがいいな。

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MMM MADE  @mmm_made_m.tsujioka

企画展「永遠の布」

2023年6月29日

——— 8月19日(土)

gallery cafeふく  @fuku_wakasa

〒680-0701 鳥取県八頭郡若桜町若桜396

🕦11-17時 

営業日 木・金・土

8/17(木)、18(金)、19(土)最終日


最寄り:若桜鉄道若桜線 若桜駅 徒歩3分

電車)鳥取駅より若桜鉄道に乗って約50分
お車)鳥取駅より40分

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作家近影


個人辻岡と、作品の距離感について考えます。
別物だし、重なっている部分もある。


作ったものを大切に保管して、長く販売していけるようになりたい。  

そのためにできることはなんだろう。

製作物があなたやあなた方とどう関係していけるかを真剣に考えている。


ポシャギそのもの濃いメッセージはないのですけれど、過程と出来事には伝えたいことがあります。



捨てて然るべきはぎれや布屑も縫い合わせて繋いで、
汚れた古着もそれらを縫い合わせて大きな布にすれば、美しくよみがえる、染めればさらに何度でもよみがえるということです。

だから、大袈裟すぎるかな?と思いつつも付けたのは、永遠の布というタイトル(これは出来事の名前でもある)でした。

物の組成は同じなのに、縫い合わせ組み替えるだけで絵画の要素を持つ大きな布になり、人と場所を愛を持って包む可能性を帯びる。


最後に)

【10月大阪天満橋にて展示販売会のお知らせ】割烹着やエプロン、帽子など、オオノ食材店とMMMMADEが
あぁだこうだ相談しながら使う人目線で作ってきた「働く衣服」
それは、エムエムエムメイドの製品へのアプローチ。
安心感のある「いつもの」が並ぶ、*展示販売会です。*一部受注製作品もございます

はたらくいふく「いつもの」

2023.10.1(日) ─── 22(日) 11:00~18:00

不定休SNS要確認

〒530-0043 大阪市北区天満3-4-5 タツタビル102
地下鉄谷町線、京阪天満橋駅から徒歩7分 🅿無し

オオノ食材店 @oono_syokuzaiten

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展示期間中SEWING WORKSHOP
手縫いでつくるベレー or つけ衿マフラー

10.1sun 13:00~16:00 / 10.22 sun 13:00~16:00

参加費 ¥3,000-

型紙をお貸しするので、お持ちいただいた布を裁断して、手縫いでちくちくベレーorつけ衿を仕上げましょう。
注※布と糸はご持参ください。はさみや手縫い針、糸の貸し出し少量ですがございます。
使い慣れた洋裁道具がありましたらお持ちください。

ベレー)要尺 1枚仕立ての場合 70cm角1枚 裏地をつけるなら70cm角2枚
つけ衿)要尺 70cm角2枚(使いたいボタンやリボンがあれば)

□布選びのポイント
Tシャツのように薄く伸びるニット、帆布など硬い布は不向きです。
着なくなったコートやスカート、古着を素材に使っても良いです。

参加のご予約は店頭か講師MMMMADE辻岡のInstagramにDM @mmm_made_m.tsujioka
または✉mmmmade@outlook.jpまで

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