ハッピー育児デイズ


産んだ子は既に
満5ヶ月の乳児である。

毎日、毎日、
乳を与え、オムツを替えてやり、
泣けば抱き、眠るのを助けてやる。

子は日に日に成長し
大人と違って目に見える。

同じ、同じ時間に思えるが、
子が1分1秒、
尊く大切なものだということを教えてくれる。

この子が生まれて2ヶ月を迎えるまで
昼夜問わず三時間毎に泣くもんだから
乳を丸出しにしていた。

乳を与えても、オムツを替えても
泣き続けることもあった。

夜中も24:00、3:00、6:00、と
わたしは眠れぬまま、朝を迎えていた。

こちらが微睡む頃、
また大きな声で求めてくる。

ある日の朝方、
空の色が変わる頃、
ふと、感じた。

「なにかに似ている」
「わたしはこの感覚を知っている」
「子を産み、育てるのは初めてだが、よく知っている」

それが何か、思い出すのに
そう時間はかからなかった。

夜勤wwww

大学病院で働いていた頃の
夜勤を思い出した。

つらい。
だけど、わたしがここにいなければ、
なにかミスがあれば、
目の前の命が絶える(かもしれない)という
やや張り詰めた空気。

夜は長く、暗い。
だけど、明けない夜はなかった。
廊下の窓から見える朝日に救われた。

「そうそう、夜勤だわこれ。」

そうか、わたしは子育てを乗り越えるために
夜勤をしていたのか。(違う)

妊娠中のことを振りかえる。
妊娠初期の悪阻もなかなかのものだったが
そう、あれはまるで二日酔いだった。
船酔いとも言えるが、
二日酔いのほうが馴染み深い。笑
終わりの見えない二日酔いだった。

その時も思ったのだ、
わたしはこの時を悪阻を乗り越えるために
幾度もの二日酔いを乗り越えてきたのだ、と。

妊娠中期の胃部不快感も
ストレス性の胃炎をやった時に似ていた。
このためか。
わたしにストレスをもたらしたものに
憤りを抱えたままだったが、
それがこのためだったと考えれば
全部許せなくもない。

妊娠後期の頻尿では
昼夜、1時間に1度は尿意を我慢出来ない。
夜中もトイレに起きた。
もちろん寝不足だった。

これは、、、、

そうだ、わたしはよく膀胱炎になるではないか。

膀胱炎は排尿時、痛みがあることがあるから
その痛みがないだけ、
こちらのほうがマシだ。

そして、今現在も
子は全ての欲求を
「泣く」という行為で示してくるが
なぜ泣いているのか、
あまりにも泣き続け、
それが音にしか聞こえなくなったとき、

「これも何かに似ている」
「この苛立ちを知っている」

ナースコールだ。

夜中の不穏コールだ。

そうか。
ならば、我が子の泣き声のほうがうんと
100倍はマシだ。
むしろ、愛おしいではないか!

最近はじめた離乳食は
とろとろのごはんを食べさせるあたり
まるで食介(食事介助)だ。
はじめてな気がしない。

オムツ交換も大人のケツを拭くよりうんと楽。

なにより、我が子のうんちなんて
口に入っても大丈夫かもしれない。(気がする)

そうだ。
全てが愛おしい。

あの頃抱えていた痛みや苦しみに比べたら
なんて楽なんだ。幸せなんだ!

子育て、
大変だが、なにも辛くない!!!!
いや、そんなに大変でもない、か。

看護師でよかったよ。
飲兵衛でよかったよ。
膀胱炎でもよかったよ。

わたしの過去に何一つ
無駄なものなんてなかった。(ような気がする)

ありがとう、わたし。
ありがとう、我が子。
ハッピー育児デイズに乾杯!
(はやく呑みたい)

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