ネゴまが No.3

大阪大学経済学部3年
三木 一真

大会後のネゴまが、お初は三木がいただきます。

大会が終わり、数日が経過しました。大会中の喧騒はどこに行ったのか、昼前に起きてはのんびりシャワーを浴びて、課題をやって、夜はゲームという標準的な大学生の生活を送れています。昨日は、大会期間を思い返すようにダイセルコモンズに行って、館下でチキン南蛮を食べ(天麻を食べられるだけの胃を持ち合わせていなかった)、OSIPPでネゴまがを執筆していました。

光陰矢の如し、ということわざがあります。僕は、毎年のこの2か月ほど、この言葉があてはまることはないと思います。昨年、初めて選手として大会に参加した時も、検討の日々は、あっという間すら与えられないうちに過ぎ去っていきました。共に検討した当時の先輩たちも同じことを言っていたと記憶しています。

そして、ご多分に漏れず、今年の大会期間もそうなりました。架空の世界で生じた問題を解決し、架空の会社の将来を考えるという、一見して現実社会に何ら還元していないような、INCという大会のために、みんなが全力で取り組んでいることが、極めて人間的で不思議に思えて、地球上でもごく少数しか経験し得ない、かけがえのない、濃密な瞬間を過ごしていたのだと改めて思います。

そんな日々を思い返してみて、まず最初に浮かぶものといえば、やはりこの大会に阪大チームの一員として関わってくれた一人ひとりへの感謝でした。

大会期間中、沖さんがダイコモにいらしたときには、毎度変なノリでふざけあって笑っていたから、選手とタクと沖さんとがいる教室で、6位の結果が発表されて、「ありがとうございました」といつもの調子でハグしたら、なんだか調子がおかしい。走馬灯が如くこれまでを思い出して、ただただ涙が止まりませんでした。

阪大チームは毎年、本当に多くの人に支えられています。大会の全容も、そもそもどう検討すべきかも手探りな状態から、選手を上回るレベルで検討を仕上げてきてくれるバックアップチーム、仕事の合間や、仕事の疲れを癒すはずの貴重な休日に、選手の検討やパフォーマンスにコメントをしてくださるOBOG・教員の方々、模擬交渉・仲裁が円滑に行えるように教室や審査員の手配をしてくださる金先生、このどれが欠けても阪大チームは成り立ちません。二か月間、僕たち選手のために多大なサポートをいただき本当にありがとうございました。

そして、他大学が、右も左もわからない中で悪戦苦闘していることも踏まえると、このサポートは普通のことではなく、極めて恵まれていることといえるでしょう。繰り返すようですが、この6位という順位は、決して選手だけの力で勝ち取ったものではありません。選手は謙虚にこの成績を受け止めるべきだと考えています。

順位に関しては、様々な議論があることでしょう。「審査員ガチャ」と揶揄されるように、審査員によって、同じパフォーマンスにつける点数が異なることもあるでしょう。日本の大学と比べて、海外の大学の方が見栄えがいいかもしれません。でも僕は、少なくともここ数年の成績からみるに、誤解を恐れずに言えば、阪大チームにはまだ何か足りない要素があるように思えます。「審査員ガチャ」だけで説明がつくとは思わないし、思いたくありません。この要素が、仕組みによるものなのか、各個人の能力によるものなのか、それはまだわかりません。ただ、あることは確かです。

来年の大会まではまだ一年弱あります。今年選手・バックアップを経験した皆さんの声に、OBOGさん、審査員仲裁人の方々、教員の方々から頂いたご意見を合わせて、僕たちに何ができるかを考えましょう。来年は早いようであっという間に訪れます。これまでの取り組みを、Googleドライブの資料から漁って実行してみるもよし、前例にとらわれない新しいやり方に挑戦してみるもよし、皆さんの積極的なコミットで、ネゴはもっともっと強くたくましい組織になります。そしてそれこそが、客観的に素晴らしく、かつ自分自身も納得できる、大会の成果であったり、自己成長につながると僕は確信しています。

皆さんと、まだ一年ネゴできることが僕は幸せです。ともに知恵を出し合って、さらなる高みを目指しましょう。それでは、また。

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