ローマ人への手紙3:9 〜 20★2022/10/27掲載分
デボーションガイド*ハーベストタイムより
【御言葉】ローマ人への手紙3:9 〜 20
9 では、どうなのでしょう。私たちは他の者にまさっているのでしょうか。決してそうではありません。私たちは前に、ユダヤ人もギリシヤ人も、すべての人が罪の下にあると責めたのです。
10 それは、次のように書いてあるとおりです。「義人はいない。ひとりもいない。
11 悟りのある人はいない。神を求める人はいない。
12 すべての人が迷い出て、みな、ともに無益な者となった。善を行う人はいない。ひとりもいない。」
13 「彼らののどは、開いた墓であり、彼らはその舌で欺く。」「彼らのくちびるの下には、まむしの毒があり、」
14 「彼らの口は、のろいと苦さで満ちている。」
15 「彼らの足は血を流すのに速く、
16 彼らの道には破壊と悲惨がある。
17 また、彼らは平和の道を知らない。」
18 「彼らの目の前には、神に対する恐れがない。」
19 さて、私たちは、律法の言うことはみな、律法の下にある人々に対して言われていることを知っています。それは、すべての口がふさがれて、全世界が神のさばきに服するためです。
20 なぜなら、律法を行うことによっては、だれひとり神の前に義と認められないからです。律法によっては、かえって罪の意識が生じるのです。
《参考》
すべての人は罪人(4)
*旧約聖書からの証拠の適用(19〜20節)
パウロは、すべての人が罪人であることを証明するため、旧約聖書から7カ所を引用。
ある事項を証明するために似たような聖句を「真珠の数珠つなぎ(英語でpearl-stringing)」のようにつなげる論法で、ユダヤ教のラビ的手法の一つ。
引用は、4つに分類することが可能。
*律法の擬人化
「さて、私たちは、律法の言うことはみな、律法の下にある人々に対して言われていることを知っています。それは、すべての口がふさがれて、全世界が神のさばきに服するためです」(19節)とあります。
(1)「律法」は、モーセの律法(トーラー、モーセの五書)を指すこともあるが、ここでは、旧約聖書全体のこと。
(2)律法が擬人化して、ユダヤ人に語っている。
(3)「それは、すべての口がふさがれて、全世界が神のさばきに服するためです」とはどういう意味か。
【背後にある論理】
① ユダヤ人が人類を試すテストケース。
② もしユダヤ人が失敗したら、全人類が失敗したことなる。
③ 神に選ばれ、神の啓示を受けた民がだめなら、その他の民もだめだということになる。
④ これはラビ的論法の一つ、「大から小へ」の論法。
*律法が与えられている目的
「なぜなら、律法を行うことによっては、だれひとり神の前に義と認められないからです。律法によっては、かえって罪の意識が生じるのです」(20節)。
(1)律法の目的は、先に行ってから詳細に論じられる。
その一つが紹介されている。
(2)要約すると、パウロは律法の目的について述べている。
① 律法は、人を義とするものではない。
② 律法によっては、人の心に罪の意識が生じる。
③ 律法は人を罪に定めるもの。
パウロの論理によれば、自力救済は不可能ということになる。
キリスト教が他の宗教と異なるのは、「恵み」という真理。
福音の本質は、人はキリストを救い主と信じる信仰により、また恵みによって救われるということ。
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