見出し画像

久しぶりにJohn ZornのCDを買った③

 またまたZorn届いたので今回も紹介していきます。
Insurrtection - Insurrection (2018)
Incerto - Incerto (2022)
Simulacrum - Beyond Good And Evil (2020)
Simulacrum - Baphomet(2020)
Chaos Magick - Chaos Magick (2021)
Chaos Magick - Ninth Circle (2021)
John Zorn - Les Maudits (2020)
John Zorn - Alhambra Love Songs (2009)

Inaurrtection - Insurrection

Gt:Julian Lage Gt:Matt Holleberg Ba:Trevor Dunn Dr:Kenny Grohowski
 Tzadikメタル3人衆+Julian LageのユニットInsurrectionの1枚目。前回でも触れましたがJulian LageにメタルやHRをやらせるユニット。こっちの方がオカルトっぽくなくて聴きやすい曲が多いですね。#1#6がいいんだけど特に#6はエモみ大渋滞でJohnの作曲なのか演奏陣のなせる技なのかわからないけどあまりに良すぎてこればっかり聴いちゃいます。是非とも続けてほしいユニットです。

Incerto - Incerto

Gt:Julian Lage Pf:Brian Marsella Ba:Jorge Roeder Dr:Ches Smith
 よくある編成のカルテットIncertoの1枚目で、既に2枚目がリリースされおり現時点で新譜のリリース2枚がアナウンスされている波に乗っているであろうユニット。モダンジャズ、チェンバージャズを名乗ってはいますがZorn特有の無国籍かつ多国籍で突飛な展開が多くて所謂普通のジャズにはなっていないのが面白いところです。メンツがメンツなので流石に上手くて安心して聴けますね、特にMarsellaはどこで聴いても上手い。Julian Lageが参加しているTzadik作品の中では比較的真っ当なジャズなのでそういうのが聴きたい人にいいかもです。お気に入りは#3#6#11。

Simulacrum - Beyond Good And Evil

 SimulacrumのLive盤で2019年のLive録音のようで1、3、5枚目から選曲されています。聴き比べてみると意味不明で突飛な展開もちゃんと譜面なんだなってわかります。(当たり前だけど)これをライブでやるのやばいて。
#1 The Illusionist (Simulacrum)
#2 Ghost Sonata (Inferno)
#3 Ravens (Painted Bird)
#4 Alterities (Simulacrum)
#5 Danse Macabre (49 Acts Of Unspeakable Depravity In The Abominable Life And Times Of Gilles De Rais)
#6 Plague (Painted Bird)
#7 Dark Pagent (49 Acts 〜)
#8 Angelic Voices (49 Acts 〜)
#9 The Divine Comedy (Simulacrum) 

Simulacrum - Baphomet

 Simulacrumの8枚目、1曲39分の大物です。元々Simulacrumは数曲を切り貼りしたような曲調で同じ展開に帰ってこないことが多いので、39分1曲でも4分10曲でもアルバムを通しての楽しみ方はそんなに変わらないと思います。とは言えもちろん大曲だけあって要所要所でクライマックスが用意されていて聴きごたえがありますし、かっこいいパートやフリーキーなパート、笑えるパートもあって超てんこ盛りの内容になっていて最高です。20分2曲の10作目、Spinozaも最高だったのでSimulacrumは大作志向気味の後半が好みかもしれないですね。ダークなジャズメタルプログレの傑作だと小声で言っておきます。

Chaos Magick - Chaos Magick

 Simulacrum+Brian Marsellaのカルテット、Chaos Magickの1枚目。Chaos MagickはIncertoやJulian Lage,Bill Frisell,Gyan Rileyのトリオなどに並んでTzadikで今推されているユニットのうちの1つです。ジャズ、メタル、プログレ、カンタベリー、フュージョンの闇鍋。最高、かっこよすぎる。幸いYoutubeにLive動画があったので是非見てみてくださいませ。#1,#4,#5あたりがお気に入り。

 最後の曲だけ後述の2ndから、EgregoreでZornが出てきて指揮取るところが良すぎる。

Chaos Magick - Ninth Circle

Chaos Magickの2枚目。1枚目と方向性は同じで似た様な曲も多いためこちらも最高なやつ、1曲目からテンションぶち上げ。メンバーはほとんど同じだけど完全に棲み分けができているしChaos Magickが始まってからもSimulacrumのリリースはあるのでZornの中でも完全に別物として扱っているんでしょう。Simulacrumだと重すぎてちょっと…という人に。#1,#3,#8あたりが好きです。

John Zorn - Les Maudits

 Diskunionで中古が安かったので買ったやつ。誰に捧げた曲だとか参加メンバーがどうとか書けることはたくさんあるんですが他に詳しく書いている方がいるので割愛します。1曲目は初期のZorn作品のSpillaneやElegyの様な曲を切り貼りした展開の曲で、こういうZornは久しぶりに聴いた気がします。所謂ファイルカードもので小説や映画や絵画の場面に沿って演奏したものが次々移り変わるやつですね。Shit!って叫んだり溺れている様な声の裏でエモいピアノが流れていたりでそういえばZornってこういうのだよなと思わせてくれる踏み絵的なアルバムです、別に踏んだところで全く違う作品もたくさんあるので思いっきり踏み抜いてもらって大丈夫です。#2#3は現代音楽というかイカれた室内楽というかというところで聴きどころは#1でしょう。久しぶりにSpillaneとElegyを聴き直したくなりました。

John Zorn - Alhambra Love Songs

 Pf:Rob Burger Ba:Greg Cohen Dr:Ben Perowsky
 Diskunionで安かったから買ったやつ②各曲色々な人に捧げた聴きやすいピアノトリオのアルバム。どの曲が誰にとかは他に詳しい方が書いているため省きます。Rob BurgerとGreg ChoenはTzadikの常連ですね、Rob Burgerの参加したFilm Worksシリーズは大体いいしGreg CohenはMasadaです。お気に入りは#7#10で#7なんかはもう大石学の香りがすごい、#10はJulian Lageとのユニットで有名なGyan Rielyの父Terry Rielyに捧げた曲でミニマルな演奏になっております。良いんだけどBGM向きですかね。一番の衝撃はGreg Cohenってエレベも弾くんだっていう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?