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CAR-T細胞療法

1ヶ月ぶりの通院日
月イチだと病気だという事を忘れてしまいます。
昨日の夕方くらいから急にナーバスになり、夜は普段夢なんて見ないのに魘されました。

数値は相変わらずの横ばいでIgGは2000付近をウロウロ
次回治療を考える場合はCAR-Tしたらいいとのこと。

CAR-T細胞療法は自身が持っている免疫細胞のT細胞を血液から採取してがんと戦うように強化して体に戻すと治療です。
寛解になる確率が高く、期待されている治療法です。

自分の血液を採取し免疫細胞の一種であるT細胞を集めて、製薬企業に送られると遺伝子操作で「がんと戦う武器」が新たに加えられて自分の身体に戻されます。
新たなT細胞が体内でがん細胞を捕らえ、攻撃して倒してくれるという仕組み

なんとも夢のような不思議な治療法

でも、自分自身の細胞を強くして戻すなら副作用も少なく安心感があります。
まだまだ始まったばかりの治療法で心配なこともあるそうですが、多発性骨髄腫がこの治療法でスッキリ完治できるようになってくれることを切に願います。

寛解という言葉はあるけれど、完治できるとはまだ言えないという複雑な病気
長く上手く付き合っていける病気とはいうけれど、治療費はとても高額。
病気の不安だけではない悩みまでズーンとのしかかります。

帰りは渋谷行きのバスに乗って帰ります。
大学の前を通過するときに、いつも自分自身がその年齢だった頃を思い出す。
その頃は希望に満ち溢れ、毎日が楽しくて全てがキラキラしていた。
そして失うものもないし、こわいものもなかった。
自分自身を思い出した後は、必ず息子を重ね合わせて考える。
いま13歳の息子が大学生になる頃に、自分は元気でいられるのだろうか。
自分が大学生の頃に母親がいないなんて想像もしなかった。そして、現に私の母はまだ元気に過ごしてくれている。

子供たちには病気で治療していることは話しているけれど、病名までは伝えていないし聞いてもこない。
不安にさせて日々の生活に支障が出ては困るし、一応元気で長生きする予定だからだ。

病気になった時に子供への伝え方を教えてくれる窓口があって、無理矢理連れて行かれて話を聞かされたし、事あるごとに看護士さんなどから伝える方法など話されるけれど、果たしていま話す必要があるのだろうか?

無症状で治療を開始した私は、治療前も治療スタートしてからも、体調はとくに変わりない。
毎日元気だし、仕事もしているし家のことも滞りなくやっている。

伝えるなら、なにも出来なくなって子供たちに迷惑をかけてしまう時。
そう決めている。

友人や仕事仲間にも病気のことは伝えているが、なにも変わりない。
それ以上は言う必要はないと思っている。

伝えたことで、自分自身はホッとするのかもしれないけれど、伝えられた方はどうか?
自分ならちょっとした変化を気にして、心配や不安になってしまうだろう。

これは人それぞれ考え方が違うからなんとも言えないけれど、今はそんな考えで纏まってる。
考え方の違いでいえば、病気への向き合い方もやっぱり人それぞれ全然違うからおもしろい。
その話はまたの機会に書こうと思います。

兎にも角にも、今日を元気に過ごせたことに感謝します。

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