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呼吸を、感じる。

焙煎し立ての、新鮮な珈琲豆。
色、艶、香り うん、よし。
ミルで挽く。
お湯を少し注いで、まず蒸らす。
まるで生き物のように、どんどん膨む。
まるでカップケーキのようだ。
豆の奥底で生命が誕生するかのように、
呼吸をして、ポコッと穴が開く。
珈琲豆も生きているんだ。
お湯を一点に集中させ、しばらく注いだら、
右回りの渦を巻きながら注ぐ。
左回りではなんだかぎこちない。
右回りは陰。女性性。
味に柔らかささえ感じる。
機械に頼って、淹れるのはたやすい。
でも、時間がかかってもいいから、
珈琲豆の呼吸を感じながら、淹れる。
これらの織りなす時間は、至福である。

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