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<書評>人生後半の戦略書

この週末に人生後半の戦略書という本を読みました。

これが結構面白くて、考えさせられる本でした。30代半ばから50代の方で仕事中心に頑張って人生を歩んできた人に、ぜひともおすすめしたい1冊です。
それでは早速、この本からの学びをまとめていきます!

誰でも30代後半から50代前半にパフォーマンスが低下する

30代後半から50代前半にかけて、脳の組織、特に前頭前皮質の働きが低下します。前頭前皮質は、ワーキングメモリーや抑制機能(目の前の任務に無関係な情報を遮断し、集中力やストレスを高める能力)を担う中枢でその働きが低下すると、ミスが増えやすい、マルチタスク処理が苦手になるなどいつもと違う自分に戸惑うことが多くなるとのことです。

職業によってその差異はあれど、大体が30−50代で衰え始めてくるとのことでした。

人生後半に伸びてくる知能もあります


一方でこれまで蓄積した経験を活用する能力=結晶性知能は、高年齢化するほど上昇するとも指摘されています。経験や学習によって、年齢を重ねるほど向上し、高齢になっても安定するようです。

プレイヤーから指導者へ


上記のことを私なりに解釈すると、「プレイヤーとしては30代後半から50代前半のうちに終了し、その後は指導者へ」ということだと思います。
意識的に自分の仕事での役割を変えることで持続的で長く仕事をしていくことができるのだと感じます。

年を取ることで体力の衰えや仕事でのパフォーマンスの低下を感じたら、少し立ち止まってみて、これからの働き方や目標設定を見直してみると良い思います。

人生を再構築するために実践したいこと

「プレイヤーから指導者へ」「前頭前皮質の働きが低下してきているから働き方を変えよう」と言ったところで、そんなに急に変えられるものでもありません。
少しずつ変えていくために実践したいことを考えてみました。

①意識的に新しい生き方を選択する
②10−30年単位の長期的なキャリアチェンジを考える
③欲しいものと持っているものを考え、満足の尺度を変える
④謙虚になる

です。
①は、一言でいうと、「特別を目指すのではなく、幸福をめざす」です。
なにかで1位になったり、頑張った人だけが成し遂げる目標を今後も目指すのではなく、平凡でもいいから幸福を目指すのです。
幸福とはどういう状態かというと、「バランスを取る」という状態だと私は解釈しています。これについてはまた別で深堀りした記事を書いてみようと思います。仕事だけに偏るのではなく、家族・社会奉仕・趣味・勉強・友人関係など人は様々な役割や大切なものを抱えて生きています。そのどれもをバランスよく勧めていくと幸福を感じやすいと思います。

②は、プレイヤーとしてのパフォーマンスの低下を実感しつつも悲観せず楽しく仕事をするために、長期的なキャリアを考えていくと良いと思います。
大手企業の会社員の方だったら、会社がある程度キャリアステップを提示してくれるかもしれません。

③満足度とは、「欲しいものをどれだけたくさん持っているか」と思っている人はたくさんいると思います。しかし、この考えが続くとパフォーマンスが低下してくる人生後半では、けっこう不幸になるかもしれません。
著書にも書いてありますが、
満足度=欲しいものの数
ではなく、
満足度=持っているもの÷欲しいもの
で考えると良いと思います。

④最後の謙虚さですが、これはすごく重要なことだと思います。実る稲ほど頭を垂れるということでしょうか。高齢者の幸福度を最大限に高める要素は人間関係であるということが明らかになっているためです。
人生後半にとても必要な姿勢だと思うのです。

ということで、参考になりましたでしょうか?
人生折り返し、これからどう生きていこうと考えていた方にはおすすめしたい1冊です。

それではまた

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