YOASOBIの楽しみ方

YOASOBIと言ったら、今や多くの人が聴いているユニット。Ayaseさんの作り出すサウンドにikuraちゃんの透き通った声。これだけでも十分に人々を魅了している事だろう。でも、それだけで終わってしまったならYOASOBIを100%楽しんでるとは言えないと私は感じる。なので私が思うYOASOBIの楽しみ方を書いてみようと思う。

YOASOBIは、小説を音楽にをコンセプトに活動するユニットである。彼らの作る音楽の世界観には必ず原作が存在する。なのでYOASOBIを楽しむ為には原作を読む事がとても大事だと考える。

こんな事を偉そうに言っている私も、当初はその音楽だけを聴いて、歌詞やMVの映像でわかるなんとなくの世界で満足していた。正直なところ、原作のしかも小説を読むなんて面倒だとさえ思っていた。でも、歌詞の意味がぼんやりとしかわからずなんだかすっきりしなかったので、意を決して原作を読んでみる事にした。

最初に読んだのは『夜に駆ける』の原作である『タナトスの誘惑』。この小説を読み始めて、読み終わる頃にはYOASOBIの歌の世界がクリアーになって、頭がスッキリした事を今でもよく覚えている。

Ayaseさんの歌詞は、原作の要所要所をうまく切り取って、それでいて原作のイメージを描きすぎない。原作を読まない人にもなんとなく世界観がわかるような微妙なラインで作られている。これが、実際に原作を読むとどの場面であるかが明確になってくる。本当に不思議な体験だ。

また、原作を読む事によるメリットはもう1つある。YOASOBIの歌は、音の上げ下げが激しく、テンポが速く難解な歌が多い。また、2番になると1番とは違うメロディーになり、後半は転調する為覚えて歌うのは難しい。そして歌詞も似たような言い回しを少し変えてくるものも多い。ただ、歌詞は割と原作の話の通り流れている事が多く、言い回しの違いも原作を知っている事で覚えやすくなる事も多い。歌詞を覚える上で原作を知っている事で覚えやすいという体験は過去には存在しない経験だった。

YOASOBIを楽しむ上でもう1つ大事な存在はMVだ。YOASOBIの楽曲は先に曲のみがネット配信され、その後にMVをYouTubeで公開する。先に述べた通り、YOASOBIには原作があり、そこからAyaseさんがうまく抜き出して歌詞を作成している。その原作の世界を描きすぎないのは先にも述べた通りだ。ところが、MVになると、歌詞には出てこない原作のシーンが描かれることが多々ある。原作を知っている人にとっては思わずあのシーンだとニンマリしてしまう場面だ。

このように、YOASOBIの楽曲には原作があり、そこからAyaseさんが取り出した歌詞を曲に乗せ、ikuraちゃんの透き通った声で魅了する。そしてMVが原作のイメージを増幅させる。これを全て味わうのが私の思うYOASOBIの楽しみ方である。もしまだ原作を読んでいない人がいたならば、是非とも読んでみてYOASOBIの世界を大いに楽しんでみていただきたい。

#YOASOBI

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